日本アカデミー賞の歴代記録を振り返る際、気になるのが最優秀主演男優賞を何回受賞した俳優がいるのかという点です。
2026年時点で、最優秀主演男優賞の最多受賞記録は高倉健と役所広司の各4回です。特に役所広司は、主演部門だけでなく助演男優賞でも最優秀賞を受賞しており、全部門を通じた実績も際立っています。
最優秀主演男優賞の主な複数回受賞者- 高倉健:4回
- 第1回『幸福の黄色いハンカチ』『八甲田山』
- 第4回『動乱』『遙かなる山の呼び声』
- 第5回『駅 STATION』
- 第23回『鉄道員(ぽっぽや)』
- 役所広司:4回
- 第20回『Shall we ダンス?』
- 第21回『うなぎ』
- 第42回『孤狼の血』
- 第47回『PERFECT DAYS』
このほか、緒形拳、三國連太郎、西田敏行なども複数回の最優秀主演男優賞を受賞した名優です。
役所広司は第41回『三度目の殺人』で最優秀助演男優賞も受賞しています。そのため、主演・助演を合わせた最優秀賞の受賞回数は合計5回。2024年の第47回授賞式で、高倉健の主演部門4回という記録に並びました。
妻夫木聡・吉沢亮・横浜流星の受賞歴も注目妻夫木聡は、第34回『悪人』と第46回『ある男』で最優秀主演男優賞を受賞しています。2026年には『宝島』で優秀主演男優賞に選ばれ、長年にわたって主演俳優として評価されていることを示しました。
吉沢亮は、第42回『リバーズ・エッジ』で新人俳優賞、第43回『キングダム』で最優秀助演男優賞を受賞。そして第49回で初の最優秀主演男優賞を獲得しました。新人賞から助演、主演へと受賞部門が広がった点は、キャリアを振り返るうえでも象徴的です。
横浜流星は2025年の第48回で『正体』による最優秀主演男優賞を受賞。翌2026年には『国宝』で優秀助演男優賞に選ばれました。前年の最優秀主演男優賞受賞者が、今度は『国宝』の共演者として吉沢亮を支えたことも印象的です。
【プロの結論】受賞回数だけでは測れない俳優の評価歴代の記録から読み取れるのは、受賞回数の多さと、その年の最優秀主演男優賞を獲得することは別の価値を持つという点です。
高倉健や役所広司のように長年にわたって複数の作品で評価される俳優もいれば、特定の作品で新しい演技の可能性を示し、一度の受賞で強い印象を残す俳優もいます。
吉沢亮の『国宝』は、これまでのキャリアに加え、長期の専門的な稽古と難度の高い役柄への挑戦が重なった受賞でした。受賞回数を比較する際は、最優秀主演男優賞だけなのか、助演部門も含む最優秀賞全体なのかを分けて見ることが大切です。
【授賞式2026の受賞結果】『国宝』が映画界を席巻した第49回

2026年3月13日の第49回日本アカデミー賞授賞式は、映画『国宝』の存在感が際立つ結果となりました。
会場はグランドプリンスホテル新高輪の国際館パミール。司会は羽鳥慎一と河合優実が務めました。
第49回の主な最優秀賞受賞者| 賞 | 受賞者・作品 |
|---|---|
| 最優秀作品賞 | 『国宝』 |
| 最優秀主演男優賞 | 吉沢亮『国宝』 |
| 最優秀主演女優賞 | 倍賞千恵子『TOKYOタクシー』 |
| 最優秀助演男優賞 | 佐藤二朗『爆弾』 |
| 最優秀助演女優賞 | 森田望智『ナイトフラワー』 |
| 最優秀監督賞 | 李相日『国宝』 |
| 最優秀脚本賞 | 奥寺佐渡子『国宝』 |
| 最優秀アニメーション作品賞 | 『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』 |
| 最優秀外国作品賞 | 『教皇選挙』 |
『国宝』は最優秀作品賞、最優秀主演男優賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞のほか、撮影、照明、音楽、美術、録音、編集などでも最優秀賞を獲得しました。映画.comなどの受賞結果報道でも、10部門での最優秀賞受賞が伝えられています。
横浜流星から吉沢亮へ、トロフィーが渡された意味今回の授賞式で注目を集めた場面の一つが、前年の最優秀主演男優賞受賞者である横浜流星から、吉沢亮へトロフィーが手渡されたことです。
二人は『国宝』で歌舞伎の世界を生きるライバル同士を演じました。撮影前から約1年半にわたって稽古を重ねた間柄であり、劇中の喜久雄と俊介の関係性が、授賞式の場面にも重なります。
吉沢が受賞スピーチで横浜への感謝を述べたことも、この作品における二人の関係を象徴しています。主演男優賞という個人賞でありながら、作品を支えた共演者やスタッフの存在が強く意識された受賞でした。
また、横浜自身も『国宝』で優秀助演男優賞を受賞しています。前年の主演部門の最優秀賞受賞者が、翌年は別の作品で主演賞の優秀賞候補となり、同じ授賞式では『国宝』の助演俳優としても評価されたことは、2026年ならではの興味深い展開です。
【日本アカデミー賞最優秀主演男優賞】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の日本アカデミー賞最優秀主演男優賞は誰ですか?
A1:吉沢亮です。第49回日本アカデミー賞で、映画『国宝』の立花喜久雄役により受賞しました。2026年3月13日の授賞式で発表されています。
Q2:2026年の優秀主演男優賞の候補者は誰ですか?
A2:吉沢亮、妻夫木聡、長塚京三、松村北斗、山田裕貴の5人です。このうち吉沢亮が最優秀賞を受賞し、残る4人は優秀賞を受賞しました。
Q3:日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞は何回受賞すると最多記録ですか?
A3:2026年時点では、高倉健と役所広司がそれぞれ4回で最多記録を保持しています。役所広司は最優秀助演男優賞も1回受賞しており、主演・助演を合わせた最優秀賞は計5回です。
2026年の第49回日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞を受賞したのは、映画『国宝』の吉沢亮でした。約1年半の歌舞伎の稽古を経て、立花喜久雄という複雑な主人公を演じ切ったことは、今回の受賞を語る重要な要素です。
優秀主演男優賞には妻夫木聡、長塚京三、松村北斗、山田裕貴が選出されました。加えて、前年の受賞者である横浜流星が『国宝』で助演部門の優秀賞を受賞し、吉沢のプレゼンターを務めたことも話題となりました。
歴代の受賞者を見ると、高倉健と役所広司が4回の最多記録を保持し、妻夫木聡や吉沢亮など、異なる世代の俳優たちが作品を通じて評価を積み重ねています。
日本アカデミー賞をより深く理解するには、最優秀賞の受賞者だけでなく、優秀賞の顔ぶれ、対象作品、協会員による二段階の投票方法、過去の受賞歴を併せて確認することが大切です。
今後も第50回以降の受賞結果を追う際には、俳優の知名度や話題性だけでなく、作品の中でどのような人物を演じ、どんな表現に挑戦したのかに注目すると、日本映画の変化をより立体的に楽しめます。
2026年の吉沢亮の受賞は、俳優としての新たな到達点であると同時に、『国宝』という作品が日本映画史に刻んだ大きな節目でもありました。