「slash」は、2023年3月10日に発表された『機動戦士ガンダム 水星の魔女』Season2のオープニングテーマです。歌唱を担当するのは、2020年に「春を告げる」で広く知られるようになったシンガー・yamaです。
ソニーミュージックの公式発表では、楽曲の特徴について、重厚なロックサウンドに壮大なストリングスを組み合わせ、感情をむき出しにした歌声を重ねた攻撃的な作品と紹介されています。
Season1の明るさや疾走感を感じさせる「祝福」とは異なり、「slash」には緊張感や葛藤、内面から湧き上がる強い意志が感じられます。Season2でスレッタたちが直面する厳しい現実を考えると、物語の変化を音楽面から表現した選曲といえます。
また、Season2の放送開始前に公開された予告PVにも「slash」の一部が使用されました。楽曲の初披露と作品の新展開を同時に印象づける発表となりました。
【発売日・作詞・作曲・編曲者】slashの楽曲情報を完全整理

「slash」の発売日を調べる際に注意したいのが、デジタル配信日とCD発売日が異なる点です。
各種サブスクリプションサービスでの配信は、Season2初回放送日と同じ2023年4月9日にスタートしました。一方、CDシングルの発売日は2023年5月10日です。
つまり、フル音源を配信で聴きたい人は4月9日から、CDを購入したい人は5月10日から入手できるスケジュールでした。公式サイトでも、この2つの日付は明確に区別されています。
「slash」の制作スタッフと収録情報作詞・作曲・編曲を担当したのは、馬場龍樹と遠藤ナオキです。yama自身が歌唱を担当し、制作陣とやり取りを重ねながら楽曲を完成させています。
楽曲タイトルslash
アーティスト
yama
作詞
馬場龍樹
作曲
馬場龍樹・遠藤ナオキ
編曲
遠藤ナオキ
デジタル配信日
2023年4月9日
CD発売日
2023年5月10日
アニメでの使用
Season2 OP
レーベル
ソニー・ミュージックレーベルズ
出典:水星の魔女公式サイト、yama所属事務所の作品情報、ソニーミュージック関連商品情報。
CDには通常盤、完全生産限定盤、期間生産限定盤が用意されました。期間生産限定盤はCDとBlu-rayの組み合わせで、アニメ作品との関連性を重視するファンにも注目された仕様です。
また、シングルには「いぶき」「ストロボ」なども収録されています。「slash」だけでなく、yamaの異なる音楽表現を楽しめる作品になっています。
【歴代主題歌を比較】祝福・slash・Red:birthmarkの関係
『水星の魔女』の主題歌を理解するには、Season1とSeason2のOP・EDを並べてみると分かりやすくなります。
Season1のOPはYOASOBIの「祝福」、Season2のOPはyamaの「slash」です。EDについても、Season1ではシユイの「君よ 気高くあれ」、Season2ではアイナ・ジ・エンドの「Red:birthmark」が採用されています。
それぞれの楽曲は、作品の異なる局面を彩っています。
上記は作品公式サイトに掲載された主題歌情報をもとに整理したものです。
Season1の「祝福」とSeason2の「slash」は何が違う?YOASOBI「祝福」
Season1 OP
少女の願いに寄り添い、共に戦うガンダムの存在を感じさせる楽曲。
yama「slash」
Season2 OP
主人公の弱さや葛藤と向き合い、覚悟を決めて進む姿を感じさせる楽曲。
「祝福」は、Ayaseが作詞・作曲・編曲を担当し、ikuraが歌唱しています。公式サイトでは、原作小説「ゆりかごの星」との関係も紹介されており、ガンダムが少女の願いに寄り添うという視点が示されています。
一方、「slash」は主人公の内面に焦点を当てています。弱さを抱えたままでも、自分自身に言い聞かせ、前に進むための覚悟を表現した楽曲です。
この違いは、作品の物語の変化とも重なります。Season1ではスレッタが新しい環境に出会い、さまざまな人との関係を築いていく姿が描かれました。Season2では、その関係性が揺らぎ、登場人物たちが自分の意思で選択することを迫られます。
「祝福」が誰かに寄り添う温かさを感じさせるなら、「slash」は自分の足で立つための強さを前面に押し出した楽曲です。単なるアーティスト交代ではなく、物語の局面に合わせた音楽的な変化として捉えると、両曲の違いがより明確になります。
【yamaが語ったslashの歌詞の意味】主人公の弱さと覚悟を表現
「slash」の歌詞を理解するうえで重要なのが、yama本人による公式コメントです。
ソニーミュージックが2023年3月10日に公開したコメントでは、yamaは楽曲に込めた意図を次のように説明しています。
「迷いながらであったとしても覚悟を決められるようにという想いをこめています。」 出典:ソニーミュージック掲載・yama公式コメント。
加えて、yamaは主人公の弱さや内向的な一面に対して、自分自身に強く言い聞かせながら奮い立たせるイメージで表現したと説明しています。
歌詞の意味を3つの視点から読み解く1.自分自身への怒りと葛藤
曲の前半では、相手を強い言葉で突き放すような表現が登場します。しかし、その言葉を単純に他者への敵意と解釈するだけでは、楽曲の本質を捉えきれません。
2023年4月のReal Soundのインタビューで、yamaは「slash」について、怒りを含んだ楽曲であると説明しました。また、これまでの軽やかな楽曲とは異なる、ストレートな感情表現に挑戦したことも明かしています。
同インタビューでは、自分自身に対して抱く不満や、何もできない自分を変えたいという気持ちについても語っています。歌詞にある激しい言葉は、他者への怒りだけでなく、自分自身との対立としても読み取れるのです。
2.逃げずに新しい未来へ進む決意
楽曲の中盤から後半にかけては、過去の自分や不安にとらわれず、新しい未来へ向かおうとする意志が強まります。
ここで注目したいのは、単純に強くなることだけがテーマではない点です。恐怖や迷いが消えたから前進するのではなく、それらを抱えたままでも自分で進む道を選ぶことが重要になっています。
これは、周囲の思惑や世界の真実が明らかになっていくSeason2のスレッタの状況とも重なります。主人公が何を信じ、誰の言葉を受け入れ、どのような未来を選ぶのか。その問いを音楽で表現したものと考えられます。
3.自分だけではなく、大切な人へ向かう気持ち
「slash」は自分自身との戦いだけで終わる楽曲ではありません。終盤には、誰かの苦しみを受け止め、その人のもとへ向かおうとするような感情も感じられます。
この点は『水星の魔女』におけるスレッタとミオリネの関係を考えるうえでも興味深い部分です。自立することと、誰かを大切にすることは必ずしも対立しません。自分で決断できるようになるからこそ、相手と向き合えるという読み方もできます。
yama自身も新しい歌唱表現に挑戦していたReal Soundのインタビューでは、yamaが「slash」の歌唱について、以前の自分とは異なる表現を解放できたと語っています。
特に、メジャーデビュー後は「春を告げる」などの軽やかな楽曲のイメージが強かったことから、怒りや強い感情を前面に出す歌い方には試行錯誤があったといいます。
また、yamaの公式ライブ映像に付されたコメントでは、作詞・作曲を担当した馬場龍樹と遠藤ナオキとのやり取りを重ね、自分が選んだ言葉を歌詞に組み込んでもらったことも明かされています。
つまり「slash」は、制作陣が用意した楽曲を歌うだけではなく、yama自身の感情や表現も反映された作品です。主人公の心情と歌い手の内面的な変化が重なっていることが、楽曲に独特の説得力を与えています。
【ノンクレジットOP映像・予告PV】見逃せない映像の変化と注目ポイント
「slash」の魅力は音楽だけではありません。Season2のオープニング映像も、物語の展開と合わせて見直す価値がある内容になっています。
ノンクレジット版は公式映像で視聴できる2023年4月9日、Season2の放送開始に合わせて、ガンダム公式チャンネルから「slash」を使用したノンクレジットOP映像が公開されました。
ノンクレジット版とは、通常のテレビ放送で表示されるスタッフ名や制作クレジットなどを取り除いた映像です。楽曲とアニメーションに集中できるため、映像演出を細かく確認したい人にも適しています。
公式サイトのMOVIEページには、通常のSeason2 OPに加え、第23話以降のノンクレジットOP映像も掲載されています。加えて、Blu-ray&DVD Season2 vol.4の映像特典にも、第22話版と第23話以降のOP映像が収録されています。
物語の進行に合わせて変化するOP演出Season2のOP映像で注目したいのは、登場人物や世界の状況を反映するカットの変化です。
電撃オンラインの2023年7月の報道では、物語の進行に伴うOP映像の変化として、エリクトの姿、グエルの変化、クワイエット・ゼロとエアリアルに関する描写などが取り上げられています。
特に、第23話以降の映像は、それまでの展開を踏まえて見直すと印象が変わる部分があります。単に同じ映像に同じ楽曲を合わせているのではなく、物語の重要な情報を反映する演出として機能しています。
Season2予告PVにもslashが使用されたSeason2の予告PVは、2023年3月10日に公開されました。yamaの「slash」の一部が使用され、スレッタやミオリネを取り巻く新しい状況を印象づける内容になっています。
公式発表では、Season2でスレッタとミオリネの双方に新たな困難と決断が訪れることが紹介されていました。楽曲の重厚なサウンドは、こうした物語の緊迫感を先取りする役割を担っています。
映像を楽しむなら、最初に通常版を視聴し、次に第23話以降の版を見比べる方法がおすすめです。物語を知った後に改めて見ることで、登場人物の表情や配置、演出の意味を再発見できます。
【slashの評判・楽曲の特徴】yamaの新境地と作品との相性
「slash」は、yamaの従来のイメージを変える楽曲として紹介されました。特徴は、ロックとストリングスを組み合わせた音楽構成と、感情を強く押し出すボーカルです。
重厚なロックサウンドとストリングスの融合「slash」のサウンドは、単純に激しいロックというだけではありません。重厚なバンドサウンドを土台に、壮大なストリングスが加わることで、楽曲に広がりとドラマ性を持たせています。
静かな緊張感から感情が高まっていく展開も特徴です。主人公が抱える不安や怒り、決意といった複雑な感情を、音の強弱や歌声の変化によって表現しています。
アニメのOPとして聴く場合は映像との一体感が際立ちますが、フルバージョンでは楽曲の展開や感情の変化をより深く楽しめます。
yamaの従来のイメージを覆した歌声「春を告げる」で知られるyamaには、軽やかで都会的なサウンドや、透明感のある歌声をイメージするリスナーもいます。
それに対して「slash」では、怒りや悲しみを含んだ強い歌唱が前面に出ています。Real Soundのインタビューでも、yama自身が久しぶりにこうした表現に取り組んだことを説明していました。
この変化は、アーティストとしての表現の幅を広げる機会にもなりました。作品の世界観に合わせながら、従来のイメージにとらわれない歌唱を選択したことが、「slash」の大きな特徴です。
2023年当時の音楽メディアでの反響2023年4月、音楽配信メディアのOTOTOYは、「slash」を担当するyamaが急上昇ワードにランクインしたことを紹介しました。同メディアは、ロックとストリングスを融合させた重厚なサウンドや、力強い歌声に注目し、配信チャートでの動きも取り上げています。
また、ファミ通.comは同年10月の記事で、アニメのキャラクターたちの成長と歌詞の内容との相性を紹介しました。
こうした音楽メディアの評価から見えてくるのは、「slash」が単に作品の知名度によって聴かれた主題歌ではなく、yamaの新しい歌唱表現や楽曲自体の魅力でも注目されたという点です。
「slash」はどんな人におすすめ?
特におすすめしたい人
- 『水星の魔女』のストーリーと歌詞の関係を考察したい人
- 重厚なロックサウンドや壮大なストリングスが好きな人
- yamaの力強い歌唱や新しい表現を楽しみたい人
- Season1とSeason2の物語の変化を音楽から感じたい人
好みが分かれそうな人
- 軽快で明るいポップスを中心に聴きたい人
- 「春を告げる」のような軽やかな歌唱表現を特に好む人
- 激しい感情表現よりも穏やかな楽曲を求める人
「祝福」と「slash」のどちらが優れているかという単純な比較よりも、作品のどの時期の感情に共鳴するかで選ぶと、それぞれの魅力が分かりやすくなります。
【水星の魔女2期ED「Red:birthmark」】OPとの違いも解説
Season2のEDテーマは、アイナ・ジ・エンドが歌う「Red:birthmark」です。OPの「slash」と同じく、登場人物の葛藤や内面の感情を表現する楽曲ですが、アプローチは異なります。
「Red:birthmark」は、2023年4月10日にデジタル配信が開始されました。公式サイトでは、アイナ・ジ・エンドがEDテーマを担当することと、TKが楽曲を制作したことが紹介されています。
アイナ・ジ・エンドは公式コメントで、楽曲から痛みと共存しながらも立ち向かう強さを感じたと説明しています。自分の中にある少女性や淀みを声にぶつけたという制作時の思いも明かしました。
slashとRed:birthmarkの違い「slash」は、自分自身を奮い立たせ、迷いながらも未来へ進む意志を表現しています。一方、「Red:birthmark」は、痛みや葛藤を抱えながら生きることに焦点を当てた楽曲です。
OPとEDを続けて聴くと、前に進もうとする強さだけでなく、その過程で生じる傷や迷いまで含めて、Season2の感情を音楽で描いていることが分かります。
「slash」が物語の幕開けを力強く押し出すなら、「Red:birthmark」は物語の余韻を残す役割を担っています。両方を聴き比べることで、Season2の音楽演出をより立体的に楽しめます。
【水星の魔女2期OPに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:水星の魔女2期のOP曲は何ですか?
A1:yamaが歌う「slash」です。2023年4月9日から放送されたSeason2のオープニングテーマとして使用されました。
Q2:「slash」のCD発売日と配信日はいつですか?
A2:デジタル配信は2023年4月9日、CD発売日は2023年5月10日です。配信とCDでは開始日が異なります。
Q3:「slash」の作詞・作曲・編曲は誰ですか?
A3:作詞は馬場龍樹、作曲は馬場龍樹と遠藤ナオキ、編曲は遠藤ナオキです。歌唱はyamaが担当しています。
Q4:「slash」の歌詞にはどのような意味がありますか?
A4:主人公が抱える弱さや内向的な一面、自分自身を奮い立たせて前に進む覚悟がテーマです。yama本人も公式コメントで、迷いながらでも覚悟を決められるようにという思いを込めたと説明しています。
Q5:水星の魔女2期のED曲は何ですか?
A5:アイナ・ジ・エンドの「Red:birthmark」です。2023年4月10日にデジタル配信が始まりました。
Q6:slashのノンクレジットOP映像はありますか?
A6:あります。ガンダム公式チャンネルで通常版と第23話以降のバージョンが公開されています。Blu-ray&DVD Season2 vol.4にも映像特典として収録されています。
Q7:Season1のOP「祝福」と「slash」はどう違いますか?
A7:「祝福」はYOASOBIが歌う、少女とガンダムの関係性を感じさせる楽曲です。「slash」はyamaによる、葛藤や怒り、自分自身を奮い立たせる覚悟を表現した楽曲です。作品の物語の変化とともに、音楽の方向性も変わっています。
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』Season2のOPテーマは、yamaの「slash」です。デジタル配信日は2023年4月9日、CD発売日は2023年5月10日。作詞は馬場龍樹、作曲は馬場龍樹と遠藤ナオキ、編曲は遠藤ナオキが担当しています。
楽曲の大きな特徴は、重厚なロックサウンドと壮大なストリングス、そして感情をむき出しにしたyamaの歌声です。主人公の弱さや葛藤、自分自身を奮い立たせて進む覚悟というテーマが、Season2の物語と深く結びついています。
Season1の「祝福」が少女とガンダムの絆を感じさせる楽曲だったのに対し、「slash」は自分自身と向き合い、未来を選び取る強さを表現しています。加えて、EDの「Red:birthmark」と合わせて聴けば、Season2が描いた痛みや成長を音楽の側面からも振り返れます。
2026年に改めて楽しむなら、フルバージョンを聴いた後に通常版と第23話以降のノンクレジットOPを見比べてみてください。歌詞、歌声、映像の変化がつながり、「slash」が単なる主題歌ではなく、『水星の魔女』Season2の物語を象徴する一曲であることを感じられるはずです。