10周年の魅力はショーだけではなかった。ショップやレストランにも「Be Magical!」の世界観が広がり、記念のぬいぐるみ、衣類、食器、お菓子、フードなど、幅広い商品が登場した。
ディズニーシー10周年記念グッズ2011年6月18日付のJ-CASTトレンドの記事によると、10周年関連のスペシャルグッズは約300アイテム。イベント本格開幕前の6月17日から順次先行販売されていた。
当時の商品例を整理すると、次のとおりだ。
| 商品 | 当時の価格 |
|---|---|
| ミッキーマウスのぬいぐるみ | 3,900円 |
| ダッフィーの10周年コスチューム | 3,900円 |
| Tシャツ | 1,900~2,600円 |
| エスプレッソカップ&ソーサー | 2,300円 |
| ユア マジカルワンド | 2,200円~ |
価格は2011年当時の報道に基づくもので、現在の販売価格や在庫状況を示すものではない。
注目したいのは、記念ロゴを付けただけの商品に限定せず、ダッフィーの衣装やカスタマイズグッズなど、キャラクターとゲストの思い出を結び付ける商品が多かったことだ。
10周年スペシャルメニューの内容食べ歩きメニューにも、10周年らしい遊び心が取り入れられていた。
2011年9月28日付のJ-CASTトレンドの記事では、当時販売されていたメニューとして以下が紹介されている。
- 10周年バージョンのうきわまん:400円
エビを使った人気のうきわまんに数字の「1」を加え、10周年の「10」を表現した特別なデザイン。
- ハッピーダッフィー:420円
チョコレートクリームをたっぷり使用したダッフィーモチーフのスイーツ。
- ヨーグルトクリームロールケーキ:600円
スーベニアプレート付きで、食べた後にも記念品を残せるメニュー。
また、魔法の帽子をイメージしたデザートなど、テーマポートやキャラクターの世界観を取り入れたメニューも登場した。
特に興味深いのは、10周年という数字そのものを食べ物の形に反映させた点だ。うきわまんのように、見た瞬間に周年イベントと分かる商品は、写真に残す楽しみも生み出していた。
マジカルグリーティングカードとは?10周年を調べていると、もう一つ気になる言葉が「マジカルグリーティングカード」だ。
これは、魔法をテーマにしたメッセージを友人や大切な人に送ることができるウェブ上のコンテンツである。
2011年12月のオリエンタルランドの発表では、メールやTwitterを利用して、友人に「魔法のお誘いメッセージ」を送れるサービスとして紹介されていた。
ここで注意したいのは、マジカルグリーティングカードは、ハーバーで行われたグリーティングショー「Be Magical!」そのものではないということだ。
パーク内の体験を、来園前のコミュニケーションにも広げるデジタル企画として理解すると分かりやすい。
【ファンタズミック!との関係】10周年イベントより先に始まった夜の新名物

「ディズニーシー10周年」と「ファンタズミック!」が一緒に検索される理由は、両者が2011年のパークの大きな転換点を共有しているからだ。
ただし、両者は同一のショーではない。
ファンタズミック!の開始日は2011年4月28日。Be Magical!の開始日は同年9月4日。
この約4か月の違いは、10周年の歴史を理解するうえで重要だ。
ファンタズミック!のショー内容ファンタズミック!は、メディテレーニアンハーバーを舞台にしたナイトタイム・スペクタキュラーだ。
魔法使いの弟子となったミッキーマウスが、イマジネーションの世界を繰り広げるという構成で、水、炎、光などの特殊効果を活用した大規模な演出が特徴だった。
オリエンタルランドのアニュアルレポート2012には、巨大なドラゴンに立ち向かうミッキーマウスの場面や、ディズニー映画の主人公たちが登場する華やかなショーとして紹介されている。
なぜ10周年イベントより先に始まったのかその背景には、震災後のパーク再開に向けた準備があった。
オリエンタルランドのアニュアルレポートでは、ファンタズミック!について、東京ディズニーシーの魅力を次の段階へ進化させる象徴的な施策と位置付けている。
従来の東京ディズニーシーが持っていた大人っぽさやロマンティックな雰囲気に加え、ファミリーエンターテイメントやディズニーの世界観を強化する狙いがあった。
加えて、同社のエンターテイメント担当者は、ショーの開発について、米国版をベースにしながら日本のハーバーの広さに合わせた調整を行ったと説明している。
具体的には、1/500サイズの模型を製作し、鑑賞エリアとの距離を考慮して演出要素の数や大きさを検討したという。
開発は約2年半前から始まっており、震災によって準備が難しい状況になった後も、営業再開日にショーを始めるために作業を進めた。結果として、パーク再開と同じ2011年4月28日に公演がスタートした。
Be Magical!とファンタズミック!の違い| 比較項目 | Be Magical! | ファンタズミック! |
|---|---|---|
| 開始日 | 2011年9月4日 | 2011年4月28日 |
| 主な役割 | 10周年記念のグリーティングショー | ナイトエンターテイメント |
| 中心テーマ | ゲストと一緒に魔法を生み出す | イマジネーションの世界 |
| 主な演出 | バージ、キャラクター、ダンス、参加型演出 | 水、炎、光、映像、巨大なドラゴン |
| 10周年との関係 | アニバーサリーの中心企画 | 同じ年に導入された独立した新演目 |
両者の関係を一言で表すなら、Be Magical!が10周年の祝祭を担い、ファンタズミック!が新しい東京ディズニーシーの夜の魅力を担ったということだ。
この役割の違いを知ると、2011年のイベント構成がより鮮明になる。
【歴代周年イベントと比較】5周年・10周年・15周年・20周年・25周年の違い
東京ディズニーシーは2001年の開園以降、5年ごとに大きな節目を迎えてきた。
周年イベントを比較すると、それぞれの時代にパークが何を大切にしていたのかが見えてくる。
5周年:2006年開園5周年を迎えた2006年には、大型アトラクション「タワー・オブ・テラー」が登場した。
オリエンタルランドの沿革によれば、この年は東京ディズニーシーが独自の魅力を確立し、幅広い世代に楽しんでもらう方向へ進化する重要な時期だった。
10周年:2011年テーマは「Be Magical!」。
ゲスト参加型ショー、魔法の帽子型モニュメント、マジカルワンド、記念グッズ、スペシャルメニューなどを組み合わせた、体験型のアニバーサリーだった。
15周年:2016年15周年のテーマは「ザ・イヤー・オブ・ウィッシュ」。
願いや希望をテーマに、ディズニーの仲間たちとの新しい冒険を表現したアニバーサリーイベントが展開された。東京ディズニーリゾート公式ブログでも、2016年に15周年を迎えたパークの歴史が紹介されている。
20周年:2021年20周年のテーマは「タイム・トゥ・シャイン!」。
開催期間は2021年9月4日から2022年9月3日までの365日間だった。
きらめきや希望をテーマに、特別なコスチューム、水上グリーティング、記念グッズなどを展開。ゲスト、キャスト、ディズニーの仲間たちが一緒に祝う構成だった。
25周年:2026年2026年は東京ディズニーシーの開園25周年にあたる。
現在開催されているのは「東京ディズニーシー25周年“スパークリング・ジュビリー”」。開催期間は2026年4月15日から2027年3月31日までだ。
テーマカラーは、海のさまざまな魅力から着想を得た「ジュビリーブルー」。パークの装飾や夜の演出、記念グッズ、スペシャルメニューなどが展開されている。
メディテレーニアンハーバーでは、特別な25周年コスチュームを着たミッキーマウスたちが登場するセレブレーションも実施されている。
10周年と25周年を比較すると何が違う?両者に共通するのは、記念ショーだけでなく、装飾、グッズ、フード、キャラクターの衣装などを組み合わせて、パーク全体を祝祭空間に変えていることだ。
一方、10周年では「魔法」というテーマを、マジカルワンドや6か所のモニュメントによって、ゲスト自身が操作して楽しむ仕掛けに落とし込んでいた。
25周年では「ジュビリーブルー」という色彩を軸に、パークの景観や光の演出を通じて祝祭感を表現している。
つまり、10周年はゲストが魔法を体験する参加型の演出、25周年はパーク全体の景観と祝祭感を楽しむ演出に、それぞれ特徴がある。
【プロの結論】10周年が東京ディズニーシーの歴史に残したものオリエンタルランドのアニュアルレポート2012には、周年イベントの企画が約2年前から始まること、通常の季節イベントとは異なる役割を持つことが記されている。
同社の説明では、季節イベントが主にリピーターの来園動機を高めるのに対し、周年イベントは1年以上来園していないゲストにも足を運んでもらい、新たなファンになってもらう機会として位置付けられていた。
加えて、周年イベントの成果は集客効果、売上、ゲスト満足度という3つの指標で評価される。
10周年は、単なる記念ショーの開催ではなかった。
- ハーバーショーによる大規模なエンターテイメント
- マジカルワンドによる参加型の体験
- 約300種類の記念商品
- 限定コスチュームとキャラクターグリーティング
- 食事やデジタルコンテンツへのテーマ展開
これらを一つのコンセプトで統合した点に、周年イベントとしての完成度があった。
特に注目したいのは、東京ディズニーシーが持っていた大人向けのロマンティックな世界観を残しながら、家族や子どもも参加しやすいエンターテイメントへと広げようとしたことだ。
10周年は、パークの個性を維持しながら、より幅広いゲストに楽しんでもらうための転換点として位置付けられる。
【ディズニーシー10周年】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:東京ディズニーシー10周年イベントの開催期間はいつですか?
2011年9月4日から2012年3月19日までです。当初は2011年4月23日開始予定でしたが、東日本大震災の影響で延期されました。
Q2:Be Magical!のショーでは何が行われていましたか?
メディテレーニアンハーバーで、専用のバージに乗ったミッキーマウスが登場し、ゲストと一緒に魔法の呪文を唱える参加型のグリーティングショーです。ディズニーの仲間たちやダンサーも登場し、10周年を祝うダンスを披露しました。
Q3:マジカルワンドはどんな仕組みでしたか?
魔法の帽子型モニュメントにかざすと、光や音が反応する体験型グッズです。パーク内の6か所に設置されたモニュメントを巡って魔法を集める仕掛けがありました。
Q4:ファンタズミック!も10周年イベントのショーですか?
10周年と同じ2011年に始まった重要なショーですが、Be Magical!とは別のプログラムです。2011年4月28日に始まり、9月4日開始の10周年イベント本体より先に公演を開始しました。
Q5:10周年限定グッズは2026年現在も購入できますか?
当時の期間限定販売は終了しています。中古市場やコレクター向けの流通で見つかる可能性はありますが、商品ごとに在庫や状態、価格が異なります。特にマジカルワンドは動作状態や付属品の確認が大切です。
Q6:2026年現在、東京ディズニーシーは何周年ですか?
2026年9月4日に開園25周年を迎えました。現在は2026年4月15日から2027年3月31日までの「スパークリング・ジュビリー」が開催されています。
東京ディズニーシー10周年の中心となった「Be Magical!」は、2011年9月4日から2012年3月19日まで開催されたアニバーサリーイベントだ。当初の予定から東日本大震災によって延期されたものの、最終的には開園記念日にスタートした。
その魅力は、メディテレーニアンハーバーのグリーティングショーだけにとどまらない。6か所のモニュメントと連動するマジカルワンド、約300種類の記念グッズ、ダッフィーの限定コスチューム、10周年仕様のフード、マジカルグリーティングカードなど、パーク内外で魔法を体験できる企画が展開された。
また、2011年4月28日に始まったファンタズミック!は、10周年イベント本体とは別の企画でありながら、東京ディズニーシーの新しい夜の魅力を象徴する存在となった。
2026年は開園25周年。現在の「スパークリング・ジュビリー」と2011年の「Be Magical!」を比較すると、周年イベントが時代ごとのテーマを取り込みながら進化してきたことが分かる。
10周年を振り返る際の最大の要点は、ショーやグッズを個別に見るだけでなく、魔法という一つのコンセプトがパーク全体の体験にどう結び付けられていたかを理解することだ。そこに、今も語り継がれる「Be Magical!」の魅力がある。
主な参考資料
- 株式会社オリエンタルランド「アニュアルレポート2012」
- 株式会社オリエンタルランド「2011年度・東京ディズニーリゾート関連発表資料」
- 東京ディズニーリゾート公式ブログ「15周年を迎える東京ディズニーシー、これまでの歩みをご紹介!」
- 東京ディズニーリゾート公式「東京ディズニーシー25周年 スパークリング・ジュビリー」
- J-CASTトレンド「TDS『10周年』アニバーサリーグッズ」「ディズニーシー10周年!『うきわまん』などスペシャルメニュー続々」