小林孝延さんの編集実績として、もう一つ注目したいのが、女優・石田ゆり子さんの著作『ハニオ日記』です。
この作品は、石田さんが自身の動物たちとの暮らしや日常を記録した写真・文章によるシリーズです。
小林さんは同書の編集を担当しました。
『ハニオ日記』はどんな作品?
『ハニオ日記』シリーズ
著者:石田ゆり子
出版社:扶桑社
全3巻・2021年5月刊行
石田さんの日々の記録と、愛猫・愛犬たちとの暮らしを収めた作品。
3冊は、それぞれ異なる期間の日記を収録しています。
- 『ハニオ日記 I 2016-2017』
- 『ハニオ日記 II 2018-2019』
- 『ハニオ日記 III 2019-2021』
小林さんの編集者としての役割は、著者が日常の中で記録してきた文章や写真を、一冊の本として読者に届けることです。
特別な事件や劇的な展開がなくても、日々の記録には読者の心を動かす力があります。
この点は、後に小林さん自身が保護犬・福との生活を書籍化したことにも通じています。
つまり、『ハニオ日記』と保護犬の著作には、日常の中にある愛情や時間の積み重ねを本にするという共通点があるのです。
編集者から著者へ、表現する立場が変わった小林さんは長年、他人の経験や考えを編集して本にする立場でした。
しかし、保護犬・福との生活をまとめた著書では、自分自身の家族の経験を文章にしています。
編集者として培った構成力や読者への視点を、自分の人生を伝えるために使ったという変化です。
さらに2025年には、猫沢エミさんとの共著も刊行されました。
このように、編集者として他者の物語を支える仕事と、自分の経験を文章にする仕事の両方を続けていることが、小林さんの現在の特徴です。
【2026年最新】小林孝延の現在は?松浦弥太郎との番組や新刊を紹介

2026年の小林孝延さんは、株式会社イン-ヤンの代表として、編集・執筆・コンテンツ制作などを手がけています。
なかでも注目されているのが、エッセイストの松浦弥太郎さんとの音声・映像番組『松浦弥太郎と小林孝延 あなたに話したいことがある』です。
また、猫沢エミさんとの共著や、暮らしに関するメディアでの活動も続いています。
松浦弥太郎との「あなたに話したいことがある」
『松浦弥太郎と小林孝延 あなたに話したいことがある』
出演:松浦弥太郎・小林孝延
ジャンル:社会・文化、暮らし、生き方
配信:YouTube、Spotify、Apple Podcastなど
人生の節目における暮らしや価値観について、2人が対話する番組。
この番組では、松浦弥太郎さんと小林さんが、暮らしや仕事、人生の後半をどう過ごすかといったテーマを語り合っています。
松浦さんはエッセイスト・クリエイティブディレクターで、雑誌『暮しの手帖』の元編集長です。一方、小林さんは『天然生活』の創刊編集長。
異なる媒体で編集長を経験した2人が、仕事や暮らしについて話す構成になっています。
番組の特徴は、専門家が一方的に知識を解説する形式ではなく、2人が自分の経験や考えを持ち寄ることです。
2026年に公開されたエピソードでは、次のようなテーマが取り上げられています。
- 60歳前後からの仕事と生きがい
- 大人のファッションと日々の食事
- 人生後半における友人や家族とのつながり
- 実家を手放すことと、心の整理
- 新しいことを学び、自分を更新する生き方
- これからの時間を誰と過ごすか
Apple Podcastの番組情報では、毎週木曜日の朝7時に配信する番組として紹介されています。2026年秋には18エピソードが公開されていました。
猫沢エミとの共著『真夜中のパリから夜明けの東京へ』
『真夜中のパリから夜明けの東京へ』
著者:猫沢エミ・小林孝延
出版社:集英社
発売日:2025年11月26日
四六判・216ページ
パリと東京を結ぶ往復書簡。喪失と再生、生きることについて言葉を交わす作品。
2025年11月26日に刊行されたこの作品は、パリ在住のミュージシャン・文筆家、猫沢エミさんと小林さんによる往復書簡です。
2人は以前から交流があり、『天然生活』の創刊時には、猫沢さんが連載執筆者、小林さんが編集長という関係でした。
その後、2021年冬に再会し、互いの人生経験を背景に、喪失や悲しみ、その後の生き方について言葉を交わすようになります。
本書では、大切な存在との別れをどう受け止めるのか、悲しみを抱えながら日常をどう生きるのかといった問いが扱われています。
注目したいのは、往復書簡という表現形式です。
通常のエッセイのように一人の考えをまとめるのではなく、異なる場所で生活する2人が手紙を交わすことで、考えが変化していく過程も作品に取り込まれています。
加えて、2026年7月31日にはオーディオブック版も発売されました。
小林さんの仕事が、紙の雑誌から書籍、音声、映像へと広がっていることを示す作品でもあります。
2026年のメディア活動と暮らしの発信小林さんの現在の活動は、ポッドキャストや著書だけではありません。
2025年7月には、リビングデザインセンターOZONEの企画で、住まいや暮らしに関するクリエイターインタビューの聞き手を担当しました。
また、2026年1月にはJ-WAVEの番組「ANA WORLD AIR CURRENT」にゲスト出演。編集者としての経歴や独立後の活動、保護犬・保護猫との生活などが紹介されています。
こうした活動を見ると、小林さんは特定の雑誌に所属して情報を発信する編集者から、さまざまな媒体を横断して企画を生み出す編集者へと変化していることがわかります。
【プロの結論】小林孝延の独立が示す編集者の新しい働き方小林さんのキャリアを分析すると、重要なのは独立後も編集という専門性を手放していない点です。
一般的に編集者というと、出版社に所属し、雑誌や書籍を制作する職業というイメージがあります。
しかし、小林さんの仕事は、編集という技術を次のような複数の領域に展開しています。
1. 出版編集: 著者の経験や考えを整理し、書籍として形にする。
2. デジタル編集: SNSや映像で伝わるコンテンツを企画する。
3. ブランド編集: 企業や商品の魅力を発見し、伝え方を設計する。
4. コミュニティ編集: 人と人がつながるイベントやオンラインサロンを企画する。
5. 文筆活動: 自分自身の経験や人生観を文章にする。
この5つは、別々の仕事に見えて、根本にあるのは「情報を整理して、人に届く形にする」という編集の考え方です。
小林さんの独立は、出版社を離れることが編集者としてのキャリアの終わりではないことを示しています。
むしろ、長年の経験を異なるメディアに応用することで、編集者の仕事そのものを広げた事例といえます。
【よくある誤解】小林孝延について知っておきたい事実
小林さんについて調べる際には、過去の肩書と現在の仕事を混同しないことが大切です。
特に、次の3点は整理しておきたいところです。
誤解1:現在も『ESSE』の編集長をしている?
現在の編集長ではありません。小林さんが担当していたのは2009年7月号から2014年7月号までです。2024年には出版社を退職し、独立しています。
誤解2:独立後は出版の仕事を辞めた?
これも正確ではありません。出版社を離れた後も、集英社から共著を刊行するなど、出版活動を続けています。
誤解3:保護犬の活動は著書のために始めた?
保護犬・保護猫に関するInstagramでの発信は2016年から始まっています。2023年の著書は、それまでの経験や発信をまとめたものです。
【小林孝延に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:小林孝延は何歳ですか?
1967年福井県生まれです。2026年11月時点では59歳です。編集者として『Outdoor』『天然生活』『ESSE』などの編集長を歴任しています。
Q2:小林孝延はなぜ扶桑社を独立したのですか?
2024年3月31日に出版社を退職しました。本人のnoteによると、出版業界の構造的な問題や、より自由に企画・制作に取り組みたいという思いが決断の背景にありました。
Q3:株式会社イン-ヤンとは何ですか?
小林孝延さんが代表を務める会社です。SNSコンテンツの企画、マーケティング、コンサルティング、イベント、出版関連の仕事などを展開しています。社名は自宅で保護した兄弟猫の「イン」と「ヤン」に由来します。
Q4:小林孝延の保護犬の本は何というタイトルですか?
2023年10月10日発売の『妻が余命宣告されたとき、僕は保護犬を飼うことにした』です。妻の闘病と保護犬・福との出会い、家族の変化を綴った著書です。
Q5:松浦弥太郎との番組は何ですか?
『松浦弥太郎と小林孝延 あなたに話したいことがある』です。暮らしや生き方、人生後半の時間の使い方などをテーマに、音声・映像で対話を届けています。2026年も毎週木曜日の朝7時に配信されています。
小林孝延さんは、生活情報誌の編集長として長年にわたり読者の暮らしを見つめてきた人物です。
2003年の『天然生活』創刊、2009年から2014年までの『ESSE』編集長、石田ゆり子さんの『ハニオ日記』の編集など、出版業界で確かな実績を積み重ねてきました。
その後、2024年3月に出版社を退職し、株式会社イン-ヤンを設立。編集者としての経験をSNS、企業支援、イベント、執筆などへ展開しています。
特に注目したいのは、次の3つの活動です。
- 出版・編集: 『ハニオ日記』や猫沢エミさんとの共著など、他者との共同制作を継続。
- 保護動物との暮らし: 福との経験を著書や連載で発信し、保護犬・保護猫への理解を広げる。
- 音声・映像メディア: 松浦弥太郎さんとの番組で、暮らしや人生観について新しい読者・リスナーに発信。
小林さんの仕事を追うと、編集者の価値は雑誌や書籍を作ることだけではないとわかります。
人や物事の中にある魅力を見つけ、伝わる形に整え、必要としている人に届ける。その技術を使い続ける限り、活躍する場所は出版社の外にも存在します。
2026年の小林孝延さんは、編集者として培った経験を軸に、書き手・プロデューサー・発信者へと活動を広げている人物です。 今後も出版とデジタルメディアの両面で、どのような作品や企画を生み出すのか注目されます。