ホーム 芸能ニュース・ゴシップ 『ラストエンペラー』と坂本龍一の関係は?音楽・甘粕正彦役・受賞歴を徹底解説

『ラストエンペラー』と坂本龍一の関係は?音楽・甘粕正彦役・受賞歴を徹底解説

土森 弦 土森 弦 • 更新: • 公開: • 読了約 22 分
目次

2026年現在も、映画音楽の歴史に残る作品として語り継がれている映画『ラストエンペラー』。1987年に公開されたベルナルド・ベルトルッチ監督の歴史大作で、音楽を担当したのが日本を代表する音楽家・坂本龍一です。坂本は作曲家として参加しただけでなく、劇中では実在した日本人軍人・甘粕正彦役も演じています。つまり、音楽と俳優という2つの立場から作品に深く関わった人物なのです。

加えて、デヴィッド・バーン、蘇聡(Cong Su)との共同制作による映画音楽は、1988年のアカデミー賞作曲賞を受賞。翌1989年にはグラミー賞も獲得しました。坂本は2023年3月28日に71歳で亡くなりましたが、この作品で残した功績は今も国際的に評価されています。映画のテーマ曲が生まれた経緯、3人の作曲家の役割分担、甘粕正彦という実在人物との関係を整理します。

【まず結論】映画『ラストエンペラー』と坂本龍一の関係は音楽担当と俳優出演の2つ

ラストエンペラー坂本龍一

『ラストエンペラー』における坂本龍一の役割は、大きく分けて2つあります。

1つ目は、映画の音楽を担当した共同作曲家としての仕事です。坂本は作品の中心となるテーマ曲や劇中音楽を制作し、中国の歴史や皇帝の孤独を感じさせるサウンドを生み出しました。

2つ目は、満州国で実権を握った日本人・甘粕正彦を演じた俳優としての仕事です。音楽家としての活動で知られる坂本が、国際的な映画作品で重要な歴史上の人物を演じたことも、大きな特徴です。

映画の基本情報は次のとおりです。

項目 内容
作品名 『ラストエンペラー』
公開年 1987年
監督 ベルナルド・ベルトルッチ
主人公 愛新覚羅溥儀
出演 ジョン・ローン、ジョアン・チェン、ピーター・オトゥールほか
音楽 坂本龍一、デヴィッド・バーン、蘇聡
坂本龍一の役 甘粕正彦
上映時間 163分
主な受賞 1988年アカデミー賞9部門

作品は、1908年にわずか3歳で清朝最後の皇帝となった溥儀の生涯を描いています。紫禁城での皇帝生活から退位後の政治的混乱、満州国での経験、そして戦後の人生までを追った壮大な歴史ドラマです。

アカデミー賞を9部門で受賞したことからも、映画史に残る作品としての評価が分かります。

なぜ坂本龍一が音楽と出演の両方を担当したのか

坂本とベルトルッチ監督の接点は、映画『戦場のメリークリスマス』などを通じた坂本の映画界での活動にありました。

坂本は1983年の大島渚監督作品『戦場のメリークリスマス』で俳優と音楽家の両方を経験しています。その後、ベルトルッチとの出会いを経て、『ラストエンペラー』への参加につながりました。

2017年に公開された映画専門メディア「The Criterion Collection」のインタビューで、坂本はカンヌ国際映画祭でベルトルッチと初めて会い、その後、出演依頼を受けた経緯を語っています。

興味深いのは、最初から音楽担当として呼ばれたわけではなかったことです。脚本を受け取った段階では、坂本は俳優として中国に行くよう依頼されていました。

その後、撮影が終わって数か月が経過してから、プロデューサーから音楽制作の依頼が届きます。結果として、坂本は俳優と作曲家の両方を務めることになりました。

【ラストエンペラーの音楽】坂本龍一・デヴィッド・バーン・蘇聡の役割を解説

『ラストエンペラー』の音楽を理解するうえで欠かせないのが、3人の作曲家による共同制作です。

参加したのは、坂本龍一、デヴィッド・バーン、そして中国の作曲家・蘇聡です。

3人が同じ曲を一緒に作ったというより、それぞれの音楽的背景や得意分野を生かしながら、映画全体の音楽を構成した点が特徴です。

坂本龍一が担当したのは映画を象徴するテーマ音楽

坂本龍一が手掛けた代表的な楽曲が「The Last Emperor(テーマ)」です。

この曲は、壮大さと繊細さを併せ持つ旋律が特徴。皇帝という特別な地位に生まれながら、自分の人生を自由に決められなかった溥儀の境遇を想起させます。

華やかな宮廷の雰囲気だけでなく、その内側にある孤独や喪失感まで音楽で表現している点が印象的です。

坂本の音楽には、オーケストラを用いた叙情的な響きと、電子音楽を手掛けてきた経験に裏打ちされた音響的な感覚が共存しています。

公式楽譜販売サイトでも、この楽曲は1987年公開の映画のメインテーマとして紹介されており、坂本の代表曲の一つに位置づけられています。

デヴィッド・バーンはオープニングを彩る音楽を担当

デヴィッド・バーンは、アメリカのロックバンド「トーキング・ヘッズ」の中心人物として知られる音楽家です。

『ラストエンペラー』では、坂本とは異なる音楽的アプローチで作品に参加しました。

代表的な楽曲が「Main Title Theme(The Last Emperor)」です。映画のオープニングを飾るこの楽曲は、中国の伝統的な音楽要素を取り入れながら、バーンらしい現代的な感覚を融合させています。

ここで注意したいのは、サウンドトラックに収録された「The Last Emperor」と「Main Title Theme(The Last Emperor)」は、別々の楽曲としてクレジットされていることです。

前者は坂本龍一、後者はデヴィッド・バーンの担当曲です。

「ラストエンペラーのテーマは誰が作曲したのか」という疑問が生まれやすいのは、3人の共同クレジットと、似たタイトルの楽曲が存在するためでもあります。

蘇聡(Cong Su)は中国の伝統音楽を担当

3人目の作曲家が、蘇聡(Cong Su)です。

蘇聡の重要な役割は、映画の舞台となる中国の歴史や宮廷文化を音楽面から支えたことにあります。

サウンドトラックには「Lunch」という楽曲が収録されていますが、彼の貢献はアルバムに記載された一曲だけに限りません。

2021年のサウンドトラック再発売に関する音楽メディアResident Advisorの報道では、蘇聡は映画内で使用される時代背景に即した中国音楽の制作を担ったと紹介されています。

中国の伝統的な楽器である二胡などの音色も、映画の音楽世界を形作る要素です。

坂本の叙情的なテーマ、バーンの現代的な音楽表現、蘇聡の中国音楽への知識。それぞれが異なる役割を担うことで、国際的な歴史映画にふさわしいサウンドが生まれました。

【制作秘話】坂本龍一はわずか1週間で45の音楽キューを書いた

『ラストエンペラー』の音楽制作で特に興味深いのが、作曲依頼から完成までの時間です。

2017年のThe Criterion Collectionのインタビューで、坂本は当時の制作状況を具体的に振り返っています。

作曲の依頼は撮影終了後に届いた

坂本によると、中国での撮影とローマのチネチッタでの撮影が終了し、数か月が経過した頃、プロデューサーから音楽制作の依頼がありました。

坂本が最初に確認したのは、制作に使える時間です。

返ってきた答えは、わずか1週間。

坂本は2週間を希望しましたが、最終的には短期間で膨大な作業を進めることになりました。

本人のインタビューによれば、1週間で45の音楽キューを書き上げたといいます。

映画全編の音楽を構成するための作業であり、単純に45曲の完成版を制作したという意味ではありません。場面ごとに必要となる音楽を用意する、映画音楽ならではの仕事です。

中国の音楽家を東京で探し、録音した

坂本は中国の音楽を作品に取り入れるため、東京周辺で中国人音楽家を探して録音しました。

そして、その録音素材をロンドンに持ち込み、ベルトルッチ監督や編集担当者、イタリア側のスタッフに聴かせています。

坂本が特に印象に残ったと語ったのが「Rain」という楽曲でした。

この曲を聴いたスタッフが感動し、互いに抱き合いながら絶賛したというエピソードも、同インタビューで紹介されています。

単に依頼された音楽を納品するだけではなく、映画の映像やスタッフの感情に響く音楽を短期間で形にしたことが分かります。

音楽は映像に合わせて作り変えられていた

坂本の音楽制作で注目したいのは、曲そのものの完成度だけではありません。

映画音楽では、映像の長さ、カットのタイミング、人物の動きなどに合わせて音楽を調整する必要があります。

坂本と蓮實重彦の1987年の対談記録では、坂本が映画のために複数のテーマを作り、編集段階で採用されなかったものもあったことが語られています。

例えば、門のテーマ、別れのテーマ、看守のテーマなどです。

なかでも看守のテーマは、中国音楽とミニマル音楽を融合させた難しい曲でしたが、実際の映像に当てると場面の現実感を損なうため、ベルトルッチと相談して採用を見送ったといいます。

このエピソードから分かるのは、映画音楽が独立した作品として完成すればよいわけではないということです。

映像に対して音楽が強すぎても、弱すぎてもいけません。坂本は監督や編集者とのやり取りを通じて、作品に必要な音だけを残していきました。

【甘粕正彦役の真相】坂本龍一が演じた人物は実在した軍人だった

『ラストエンペラー』で坂本龍一が演じた甘粕正彦は、映画のために作られた架空の人物ではありません。

1891年生まれの実在した日本人軍人であり、戦前の日本と満州国の歴史に深く関わった人物です。

甘粕正彦とはどのような人物だったのか

甘粕正彦は、宮城県仙台市出身の陸軍軍人です。

陸軍士官学校を卒業し、憲兵大尉となった後、1923年の関東大震災直後に発生した「甘粕事件」で歴史に名を残しました。

この事件では、アナキストの大杉栄、その妻の伊藤野枝、大杉の甥である橘宗一が殺害されました。甘粕は軍法会議で懲役10年の判決を受け、その後、仮出獄しています。

加えて、フランス渡航を経て満州に渡り、満州国の建設に関与しました。

1939年には満州映画協会の理事長に就任。満州国の文化・映画産業にも大きな影響力を持った人物です。

1945年8月20日、敗戦直後に自決しました。

これらの経歴は、共同通信の用語解説や小学館『日本大百科全書』などにも記載されています。

なぜ坂本龍一が甘粕正彦を演じたのか

ベルトルッチ監督が坂本に出演を依頼した理由の一つは、坂本が持つ独特の存在感と国際的な活動経験にありました。

坂本はThe Criterion Collectionのインタビューで、出演依頼を受けた際の脚本について重要なエピソードを明かしています。

当初の脚本では、甘粕が最後に切腹する設定になっていました。

しかし坂本は、この描写に疑問を持ちました。

甘粕はフランスでの生活経験もあり、近代的な感覚を持つ人物として描かれていたため、単純な日本の伝統主義者のイメージに結びつけるのは適切ではないと考えたのです。

そこで坂本は監督と話し合い、最後の場面を日本刀による切腹ではなく、銃による自殺に変更するよう説得しました。

実際、歴史上の甘粕正彦も1945年に拳銃で自決したとされています。

つまり、この変更は単なる演出上の好みではなく、歴史上の人物像と映画の描写をすり合わせる意味もありました。

映画の甘粕正彦と実在人物を混同してはいけない

映画では、甘粕は満州国の政治的な権力構造を象徴する人物として登場します。

一方、実在した甘粕正彦は、関東大震災直後の殺害事件から満州国の政治、満州映画協会の運営まで、複数の歴史的局面に関わっています。

映画は溥儀の生涯を中心に構成されているため、甘粕の全経歴を描く歴史ドキュメンタリーではありません。

坂本の演技を理解する際には、映画における役柄と、史料に記録された本人の経歴を分けて考えることが大切です。

【人物・関係者一覧】ラストエンペラーにおける坂本龍一の貢献を整理

映画と音楽の関係を整理すると、誰がどの役割を担ったのかが明確になります。

人物・作品 関係・担当 具体的な役割
坂本龍一 作曲家・俳優 テーマ音楽などを制作。甘粕正彦役で出演
デヴィッド・バーン 共同作曲家 オープニングテーマなどを担当
蘇聡(Cong Su) 共同作曲家 中国の時代音楽・劇中音楽を担当
ベルナルド・ベルトルッチ 監督 作品全体の演出と音楽の方向性を統括
溥儀 映画の主人公 清朝最後の皇帝。物語の中心人物
甘粕正彦 実在人物・劇中人物 満州国の権力者として描かれる

この関係から分かるのは、坂本が単独で映画音楽のすべてを制作したわけではないということです。

3人の作曲家による共同制作でありながら、坂本の音楽は作品を象徴する重要な存在になりました。

また、出演者としても映画の歴史的な背景を支える役を担っています。

作曲家と俳優の双方で作品に関与したことが、坂本龍一と『ラストエンペラー』の関係を特別なものにしています。

【1988年アカデミー賞とグラミー賞】坂本龍一の世界的評価

『ラストエンペラー』の音楽が世界的な評価を受けたことを示す代表的な実績が、アカデミー賞とグラミー賞です。

1988年アカデミー賞作曲賞を共同受賞

1988年4月11日に開催された第60回アカデミー賞で、『ラストエンペラー』は作品賞を含む9部門を受賞しました。

音楽部門では、坂本龍一、デヴィッド・バーン、蘇聡の3人が作曲賞を共同受賞しています。

この受賞は、坂本の国際的な映画音楽家としての地位を確立する大きな出来事でした。

また、東京国際映画祭の公式追悼記事でも、坂本は日本人初のアカデミー賞作曲賞受賞者として紹介されています。

1989年にはグラミー賞も獲得

アカデミー賞の翌年に当たる1989年には、第31回グラミー賞でも『ラストエンペラー』の音楽が受賞しました。

受賞したのは「Best Album Of Original Instrumental Background Score Written For A Motion Picture Or Television」という映画・テレビ向けインストゥルメンタル音楽のアルバム賞です。

受賞者として公式記録に記載されているのは、次の3人です。

- 坂本龍一(Ryuichi Sakamoto)
- デヴィッド・バーン(David Byrne)
- 蘇聡(Cong Su)

ここで押さえておきたいのは、グラミー賞の受賞年が1989年であることです。

アカデミー賞は1988年、グラミー賞は1989年。同じ作品の音楽が異なる国際的な賞で評価されたことになります。

アカデミー賞とグラミー賞の違い
比較項目 アカデミー賞 グラミー賞
受賞年 1988年 1989年
主催 映画芸術科学アカデミー レコーディング・アカデミー
受賞対象 映画のオリジナル作曲 映画・テレビ向け音楽アルバム
受賞者 坂本龍一、デヴィッド・バーン、蘇聡 坂本龍一、デヴィッド・バーン、蘇聡
評価の意味 映画音楽としての功績 録音作品としての功績

2つの賞は評価する対象が異なります。

アカデミー賞は映画作品の中での音楽の功績を評価する賞であり、グラミー賞は録音された音楽作品としての価値を評価する賞です。

両方で受賞したことは、『ラストエンペラー』の音楽が映画の演出面だけでなく、独立した音楽作品としても評価されたことを示しています。

【2026年現在】坂本龍一の功績と『ラストエンペラー』が残したもの

坂本龍一は2023年3月28日、71歳で亡くなりました。

YMOのメンバーとしての活動、ソロ作品、映画音楽、現代美術との協働など、ジャンルを越えた創作を続けた音楽家でした。

新潮社の公式プロフィールにも、『ラストエンペラー』でのアカデミー賞作曲賞やゴールデングローブ賞、グラミー賞の受賞歴が記されています。

坂本龍一にとって映画音楽はどのような仕事だったのか

坂本は映画音楽について、監督ごとに異なる創作世界に入り込む難しさを語っています。

The Criterion Collectionのインタビューでは、『ラストエンペラー』のために中国音楽を学んだことを、未知の文化に触れる旅のような経験として説明しています。

これは坂本の作曲活動を理解するうえで重要な視点です。

坂本はYMOなどで電子音楽の可能性を追求してきましたが、映画音楽では作品ごとに異なる文化や歴史を理解し、それに合った音楽を生み出していました。

『ラストエンペラー』では中国の伝統音楽を取り入れながら、現代的な音響表現とオーケストラの響きを組み合わせています。

その結果、映画の時代背景を説明するだけではなく、溥儀の内面にある孤独や喪失感まで表現する音楽になりました。

2021年のサウンドトラック再発売も作品の再評価につながった

2021年には、『ラストエンペラー』のオリジナルサウンドトラックがレコードで再発売されました。

Resident Advisorの報道によると、これは1987年のオリジナル発売以来、長い期間を経たレコード再発売でした。

映画公開から数十年が経過しても、サウンドトラック単体に価値が認められていることを示す動きです。

映画を観てから音楽を聴く楽しみ方だけでなく、音楽作品として独立して鑑賞する楽しみ方も広がっています。

『ラストエンペラー』の音楽を聴くなら注目したいポイント

作品の音楽を改めて聴く場合は、次の3点に注目すると、それぞれの作曲家の個性が分かりやすくなります。

- 坂本龍一のテーマ曲: 映画全体を貫く叙情性や、皇帝の孤独を感じさせる旋律。
- デヴィッド・バーンのメインタイトル: オープニングを彩る現代的な音楽表現と中国音楽の要素。
- 蘇聡の劇中音楽: 宮廷文化や中国の時代背景を表現する伝統的な音楽の響き。

特に、坂本のテーマ曲だけを単独で聴く場合と、映画の映像に合わせて聴く場合では印象が異なります。

映画の中では、音楽が鳴るタイミングや、あえて音楽を止める演出も重要な役割を果たしています。

そのため、サウンドトラックと映画本編を両方楽しむことで、坂本の作曲意図をより深く感じ取れます。

【ラストエンペラーと坂本龍一】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:『ラストエンペラー』の音楽は坂本龍一が一人で作曲したのですか?

A1:いいえ。坂本龍一、デヴィッド・バーン、蘇聡の3人が共同作曲家として参加しています。坂本は映画を象徴するテーマ音楽などを担当し、バーンはメインタイトル曲、蘇聡は中国の時代背景に関わる劇中音楽などを手掛けました。

Q2:坂本龍一は『ラストエンペラー』で何役を演じたのですか?

A2:実在した日本人軍人の甘粕正彦役です。甘粕は満州国の政治や満州映画協会に関わった人物で、坂本は映画の出演者としても重要な役割を果たしました。

Q3:『ラストエンペラー』は何年にアカデミー賞とグラミー賞を受賞しましたか?

A3:アカデミー賞作曲賞は1988年、グラミー賞は1989年です。いずれも坂本龍一、デヴィッド・バーン、蘇聡の共同受賞です。

Q4:ラストエンペラーの有名なテーマ曲は誰の作曲ですか?

A4:坂本龍一が作曲した「The Last Emperor(テーマ)」が代表的な楽曲です。ただし、オープニングで使われる「Main Title Theme(The Last Emperor)」はデヴィッド・バーンの担当曲です。

Q5:甘粕正彦は実在した人物ですか?

A5:はい。1891年に生まれた実在の軍人です。関東大震災直後の甘粕事件で有罪判決を受け、その後満州国の政治や満州映画協会の運営に関わりました。1945年8月20日に自決しています。

映画『ラストエンペラー』と坂本龍一の関係は、単なる映画音楽の担当者という枠には収まりません。

坂本は、デヴィッド・バーン、蘇聡とともに作品の音楽を制作し、1988年のアカデミー賞作曲賞と1989年のグラミー賞を共同受賞しました。

加えて、実在した甘粕正彦役として出演し、脚本の人物描写についてもベルトルッチ監督に意見を伝えています。

特に注目したいのは、撮影終了後に音楽制作を依頼され、短期間で45の音楽キューを書き上げたという制作秘話です。中国の音楽家を探して録音するなど、作品の世界観に合わせて音楽を作り上げた姿勢にも、坂本の創作へのこだわりが表れています。

2026年現在、坂本龍一はすでにこの世を去りました。しかし、映画の映像とともに残された音楽は、今も世界中で聴き継がれています。

『ラストエンペラー』を観るときは、坂本龍一が演じた甘粕正彦の存在と、彼が作曲したテーマ音楽の両方に注目してみてください。 俳優としての表現と作曲家としての才能、その2つが一つの映画の中で結びついていることこそ、この作品が持つ特別な魅力です。

同じカテゴリの記事

土森 弦

アニメ・漫画の制作発表を担当。制作会社と出版社の公式告知、原作者コメントを確認してから記事化します。

おすすめの関連記事