礼真琴の宝塚人生を締めくくったのは、2025年4月から8月にかけて上演された星組公演『阿修羅城の瞳』『エスペラント!』だった。
ミュージカル『阿修羅城の瞳』は、劇団新感線の代表作を宝塚歌劇団で初めて上演した作品。礼真琴は主人公の病葉出門(わくらば・いずも)を演じた。
江戸を舞台に人間と鬼の物語を描く作品で、早口の江戸言葉やスピード感のある立ち回りなど、身体能力を要求される役柄だった。
2025年6月27日の東京公演に向けた舞台稽古後、礼真琴は星組の仲間と最後まで走り抜けたいという思いを語っている。
2025年8月10日、17年間の宝塚生活に別れ宝塚大劇場公演は2025年6月1日に千秋楽を迎え、その後、東京宝塚劇場での公演へと移った。
そして、2025年8月10日、東京宝塚劇場の千秋楽が礼真琴にとって最後の宝塚公演となった。
最終日には『阿修羅城の瞳』『エスペラント!』に加え、「礼真琴サヨナラショー」も行われた。最後の大階段を正装のはかま姿で下り、17年間の劇団生活に幕を下ろした。
退団後の会見では、宝塚歌劇団について、人との関わりを通して多くを学んだ場所であり、自分を形作った青春そのものだったという思いを語っている。
また、退団時には「悔いがないと胸を張って言える」ことへの喜びも表現した。
宝塚歌劇団の公式ショップでは、2025年10月10日に『礼 真琴 ザ・ラストデイ』のブルーレイが発売された。楽屋入りから舞台、サヨナラショー、記者会見、楽屋を出るまでを収録した内容で、最後の日の記録として残されている。
退団公演が単なる最後の出演作ではなく、これまでの舞台人生を総括する公演になったことも、礼真琴の卒業を象徴する出来事だった。
【2026年最新】CULEN所属後の活動と『BOOP!』『CROSS HAUS』

宝塚退団後の礼真琴は、舞台を中心とする活動に加え、テレビ、音楽番組などにも活躍の場を広げている。
大きな転換点となったのが、2025年10月28日の株式会社CULENへの所属発表だ。
CULENは稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾らが所属する芸能事務所。礼真琴は同社初の女性アーティストとして紹介された。
所属発表時には、本人も新しい世界での出会いや挑戦を大切にしながら、一歩ずつ進んでいきたいという意向を示している。
『バーレスク』公演中止から『BOOP!』主演決定までここで押さえておきたいのが、退団後初主演ミュージカルをめぐる経緯だ。
2025年10月のCULEN所属発表と同時に、礼真琴はミュージカル『バーレスク』の日本公演で主演アリ役を務めることが発表されていた。
ところが、2026年1月9日、主催者の梅田芸術劇場が公演中止を発表。制作準備を進めていたものの、上演を断念せざるを得なくなったと説明した。
この件について、梅田芸術劇場は公演中止が自社側の問題であり、礼真琴には一切関係がないと明確に説明している。CULENも残念な気持ちを表明し、今後の活動を支えていく姿勢を示した。
その後、2026年3月9日に新たな主演作として発表されたのが、『BOOP! The Musical ブープ!ザ ミュージカル』だった。
『BOOP! The Musical』でベティー ブープ役に挑戦本作は、1930年代に誕生したアニメーションキャラクター、ベティー ブープを主人公とするブロードウェイ発のミュージカル。
白黒アニメーションの世界から現代のニューヨークへやってきたベティーが、新しい仲間との出会いを通じて、自分らしさや本当に望む人生について考えていく物語だ。
礼真琴が演じるのは、主人公のベティー ブープ。
作品の主要スタッフは以下の通り。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | BOOP! The Musical ブープ!ザ ミュージカル |
| 主演 | 礼真琴 |
| 主人公 | ベティー ブープ |
| 脚本 | ボブ・マーティン |
| 音楽 | デイヴィッド・フォスター |
| 作詞 | スーザン・バーケンヘッド |
| 演出・振付 | ジェリー・ミッチェル |
| 主な出演者 | 松下優也、水江建太、鈴木瑛美子、藤森蓮華、柚希礼音ほか |
公演は東京・大阪・福岡の3都市で実施された。
東京公演
2026年5月27日~6月21日
東急シアターオーブ
大阪公演
2026年7月4日~7月22日
梅田芸術劇場メインホール
福岡公演
2026年7月30日~8月16日
博多座
特に注目したいのが、元星組トップスターの柚希礼音もヴァレンティーナ役で出演したことだ。
宝塚時代に星組で活躍した先輩と、退団後の新しい舞台で共演するという構図は、宝塚ファンにとっても興味深いキャスティングだった。
『BOOP!』での評価は?退団後の評判を検証2026年6月8日付の日刊スポーツの舞台コラムでは、礼真琴の『BOOP!』での演技について、明るく躍動感のある表現が取り上げられた。
特に、宝塚時代の男役から、可憐で愛らしいベティー ブープへと変化した点に注目。歌声の伸びやかさや、切れ味のあるダンスにも言及している。
同コラムは、当初予定されていた『バーレスク』の中止を経て実現した『BOOP!』が、礼真琴の再出発にふさわしい作品だったという趣旨の評価を示した。
この評価で注目したいのは、宝塚時代の男役としての魅力をそのまま再現するのではなく、新しい役柄に合わせて表現を変えている点だ。
退団後の評価を判断する際には、宝塚時代との単純な優劣ではなく、異なる作品や演出の中でどれだけ役柄を成立させているかを見ることが大切になる。
WOWOW『礼真琴 CROSS HAUS』で音楽番組にも進出2026年7月27日には、礼真琴初のレギュラー冠音楽番組『礼真琴 CROSS HAUS(クロス ハウス)』の放送・配信が発表された。
WOWOWで2026年9月12日からスタートした番組で、歌、ダンス、芝居の経験を持つ礼真琴が、ゲストと音楽を通じて交流する内容となっている。
2026年11月4日時点で公表されている出演情報は次の通り。
| 回 | ゲスト | 放送予定 |
|---|---|---|
| 第1回 | 平原綾香、Crystal Kay | 2026年9月放送開始 |
| 第2回 | 氷川きよし | 11月8日 |
| 第3回 | 水樹奈々 | 11月27日 |
第2回では氷川きよし、第3回では水樹奈々という、異なる音楽ジャンルで実績を持つアーティストを迎える。
宝塚の舞台で磨いてきた歌唱力を、ゲストとのデュエットやトークを通して発揮できることが、この番組の見どころだ。
2026年のテレビ出演・最新活動礼真琴の2026年の活動は、ミュージカルと音楽番組だけにとどまらない。
CULENの公式ニュースでは、次の出演や活動も発表されている。
- NHK夜ドラ『ミッドナイトタクシー』:第4週のゲストとして勝野つばさ役を担当。
- 『2026 FNS歌謡祭 夏』:7月1日放送の音楽特番に出演。
- 2027年カレンダー:2026年10月12日に発売・予約販売開始が発表された。
- Rcrewファンミーティング:2026年8月21日に初の会員限定ファンミーティング開催が発表された。
NHK夜ドラでは、古川琴音演じるタクシードライバーの物語に登場するゲスト役を担当。舞台中心だった活動から映像作品にも出演領域を広げている。
2026年11月現在の礼真琴は、舞台俳優という枠を保ちながら、音楽番組のナビゲーター、テレビドラマ出演など複数の表現分野に活動を広げている。
【礼真琴の宝塚時代と退団後を比較すると何が違う?】
礼真琴のキャリアを振り返ると、宝塚時代と退団後では、求められる表現や活動の形が大きく変わっている。
| 比較項目 | 宝塚時代 | 退団後 |
|---|---|---|
| 主な活動 | 星組男役トップスター | 舞台・テレビ・音楽番組 |
| 表現の中心 | 男役としての役作り | 作品ごとの幅広い役作り |
| 代表的な舞台 | 『ロミオとジュリエット』『RRR』 | 『BOOP! The Musical』 |
| 歌唱 | 宝塚のミュージカル・レビュー | ミュージカル・ゲストとの音楽共演 |
| メディア | 宝塚関連番組・舞台中継 | WOWOW・NHK・民放など |
| 活動の基盤 | 宝塚歌劇団・星組 | CULEN所属の個人アーティスト |
宝塚時代は、組全体の公演を背負うトップスターとしての役割が中心だった。
退団後は、個人の表現者として作品や番組を選び、それぞれの現場で新しい役割に挑戦する立場へ変わっている。
この変化は、礼真琴のキャリアにおける重要な意味を持つ。
宝塚で身に付けた技術は、劇団の枠を離れても活用できる。むしろ、男役という明確な役割から解放されたことで、女性役、音楽番組、映像作品といった異なる領域へ展開する余地が生まれた。
今後の評価を見る際には、宝塚時代の人気だけでなく、作品ごとの演技力、歌唱表現、異なるメディアへの適応力を総合的に見ることが重要だ。
【礼真琴と宝塚に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:礼真琴は宝塚をいつ退団しましたか?
2025年8月10日です。星組公演『阿修羅城の瞳』『エスペラント!』の東京宝塚劇場千秋楽をもって退団しました。宝塚歌劇団には2009年に入団し、17年間在籍しました。
Q2:礼真琴の退団理由は何ですか?
本人は2024年9月の退団会見で、宝塚歌劇110周年という記念の年を全うしてから卒業したいという思いを説明しています。コロナ禍を経て観客と触れ合える舞台が戻ったことも、決断の背景にありました。
Q3:礼真琴は現在どこの事務所に所属していますか?
2025年10月28日に株式会社CULENへの所属が発表されました。同社初の女性アーティストとして活動しています。
Q4:礼真琴の退団後初主演ミュージカルは何ですか?
2026年の『BOOP! The Musical ブープ!ザ ミュージカル』です。ベティー ブープ役を演じ、東京・大阪・福岡の3都市で公演を行いました。当初予定されていた『バーレスク』は2026年1月に公演中止が発表されています。
Q5:礼真琴の2026年現在の出演番組は何ですか?
WOWOWの『礼真琴 CROSS HAUS』が代表的なレギュラー番組です。また、NHK夜ドラ『ミッドナイトタクシー』にも勝野つばさ役で出演しました。
Q6:礼真琴の歌唱力は評価されていますか?
高く評価されています。2021年には『柳生忍法帖』『モアー・ダンディズム!』での演技が認められ、文化庁芸術祭賞の演劇部門新人賞を受賞しています。退団後の『BOOP!』についても、舞台評論で歌声やダンスが評価されました。
礼真琴は2009年に95期生首席で宝塚歌劇団に入団し、2019年に星組トップスターへ就任。歌唱力、ダンス、演技力を武器に数々の話題作に出演し、2025年8月10日に17年間の宝塚生活を終えた。
退団理由については、本人が宝塚歌劇110周年を節目として卒業を決意したと説明している。劇団との対立などを理由とする確かな公表情報はない。
そして2026年、CULEN所属のアーティストとして『BOOP! The Musical』に主演。WOWOW『礼真琴 CROSS HAUS』やNHK夜ドラなど、舞台以外にも活動の幅を広げている。
礼真琴の魅力は、宝塚時代の男役としての完成度だけではない。異なる作品や表現の場に挑み、その都度、新しい魅力を見せられることにもある。
【プロの結論】
礼真琴のキャリアを評価するうえで重要なのは、宝塚時代の実績と退団後の活動を切り離さず、一つの連続した表現者の成長として見ることだ。
95期首席入団、星組トップスター、文化庁芸術祭賞、17年間の宝塚生活という実績は、彼女の確かな土台である。一方、『BOOP!』での女性役への挑戦や『CROSS HAUS』での音楽表現は、その土台を別の形に発展させる試みだ。
2026年11月現在、宝塚の礼真琴を知るファンにとっても、退団後に初めて彼女を知る観客にとっても、注目すべきなのはこれからの作品選びと表現の進化である。
宝塚のトップスターという肩書きを超え、一人の舞台人・アーティストとしてどこまで活躍の場を広げていくのか。礼真琴の第二章は、すでに動き始めている。