しずるのキングオブコントにおける決勝進出は、2025年までに通算5回。最高順位は2009年の3位で、2025年の5位タイがそれに続く実績となっている。
吉本興業の公式プロフィールやTBSのファイナリスト紹介、お笑いナタリーの大会記録を照合すると、主な成績は次のとおりだ。
2009年から2016年までに4回、2025年に1回。これが、しずるの決勝進出5回の内訳だ。2026年は準決勝に進出したものの、決勝進出回数には加算されない。
2009年と2010年の成績は、2012年の決勝進出時にお笑いナタリーも紹介している。また、2025年のTBS公式ファイナリストインタビューでは、過去の決勝進出年として2009年・2010年・2012年・2016年が明記されている。
2009年は初出場で3位という快挙2009年の第2回大会で、しずるは初めて決勝に進出した。
この年の優勝は東京03、2位はサンドウィッチマン。しずるは両者に続く3位となり、初出場ながら強い存在感を示した。
当時の決勝は、現在とは異なり2本のネタの合計点で順位を決める方式だった。しずるは1本目、2本目ともに高い評価を得て、上位に食い込んだ。
2009年の初決勝は、後のしずるを語るうえでも欠かせない原点だ。
2010年は6位、2012年は4位2010年は2年連続で決勝に進出。結果は6位だった。
2012年には再び決勝へ戻り、4位を獲得。1本目の「能力者」は913点、2本目は875点で、合計1788点だった。
この大会ではバイきんぐが優勝し、しずるは4位で終わった。特に1本目の913点は高得点であり、勝負できるネタを持っていたことがうかがえる。
2016年は4回目の決勝で6位2016年の第9回大会では、4年ぶりに決勝へ進出した。
しずるの1本目の得点は443点で、最終順位は6位。優勝したのは、同じ吉本興業所属のライスだった。
この年は決勝の上位5組がファイナルステージへ進む形式。しずるはあと一歩で次のステージに届かなかった。
そして、この2016年から2025年まで、実に9年間の決勝ブランクが生まれることになる。
【2026年最新結果】準決勝進出から敗者復活戦9位までの全経緯

2026年のしずるは、準決勝に進出した後、敗者復活戦にも出場した。
ただし、最終的には決勝進出を逃している。2026年大会の結果を理解するには、今回初めて導入された敗者復活戦の仕組みを押さえる必要がある。
大会史上初の敗者復活戦に進出2026年大会では、準決勝進出者35組のうち、決勝に進めなかった25組から上位10組が敗者復活戦に進む新制度が導入された。
しずるは、この10組に選ばれた。
TBSの2026年9月24日付の大会告知によると、敗者復活戦は10組が1ネタずつ披露し、準決勝・準々決勝に進出した芸人60人が採点する方式だった。
その後、上位3組が国民投票に進み、最も多くの票を集めた1組が決勝へ進出する仕組みだ。
敗者復活戦の結果は10組中9位2026年10月17日に行われた敗者復活戦で、しずるは232点を獲得した。
キングオブコント2026・しずるの敗者復活戦結果
獲得得点232点
300点満点
最終順位9位
全10組中
上位3組が国民投票へ進出
1. スパイシーガーリック:279点
2. そいつどいつ:275点
3. 喫茶ムーン:264点
4. cacao:260点
5. 江戸川ジャンクジャンク:256点
6. ネルソンズ:251点
7. 生姜猫:250点
8. 破壊ありがとう:242点
9. しずる:232点
10. オフローズ:204点
しずるは上位3組に届かず、国民投票にも進めなかった。
最終的に敗者復活枠を獲得したのはスパイシーガーリック。決勝ではジェラードンが19代目王者に輝いた。これらの結果は、QJWebの2026年10月17日付の採点・結果報道と大会公式発表で確認できる。
2025年の決勝復帰と2026年の敗退はどう違う?2025年は準決勝を突破して決勝へ直接進出したのに対し、2026年は準決勝で決勝進出を逃し、敗者復活戦に回った。
この違いは大きい。
2026年は準決勝進出だけでも一定の実力を示しているが、敗者復活戦では上位3組に入れなかった。5位タイという前年度の決勝成績から、翌年も同じ舞台に立てるほど賞レースは簡単ではないことが分かる。
【池田一真と純】しずるを支える2人の個性とコンビの関係
しずる
吉本興業所属・2003年10月結成
池田一真と純によるお笑いコンビ。東京NSC9期生で、コントを中心に活動している。
しずるの魅力を理解するには、池田一真と純の個性を分けて見る必要がある。
2人は単に同じ台本を演じるだけではなく、それぞれがネタ作りに関わる独特のスタイルを持っている。
池田一真(旧芸名:KAZMA)
池田一真
1984年1月17日生まれ・埼玉県出身
2022年からKAZMA名義で活動していたが、2025年4月に本名の池田一真へ戻した。
池田のコントには、独特の発想や大胆な設定を生かした作品が多い。
2025年のキングオブコント決勝では、B'zの楽曲を使ったほぼ無言のコントを披露。従来の会話中心のコントとは異なる表現に挑戦した。
純(旧芸名:村上純)
純
1981年1月14日生まれ・東京都出身
2025年4月に村上純から純へ改名。ネタの作・演出や舞台プロデュースにも携わる。
純は日常の違和感や人物の心理を切り取るようなネタ作りに強みを持つ。
ITmediaのインタビューでは、日常で感じた違和感や面白いと思った会話などをスマートフォンにメモし、それらを組み合わせてネタに発展させる創作方法を紹介している。
代表的な青春コントも、身近な題材に意外性を掛け合わせた作品だ。
2人のネタ作りは同じではないしずるの特徴は、コンビでありながら、それぞれの作家性がはっきりしていることだ。
2025年のスポニチ報道では、2人が別々にネタを作るスタイルについても取り上げられた。
この違いは、しずるの表現の幅を広げる一方、コンビとしての方向性を調整する難しさにもつながる。
TBSの2025年決勝進出者インタビューでは、純が以前より周囲の芸人の意見を受け入れ、ネタ作りに反映するようになったと説明している。相席スタートの山添寛や佐久間一行らからの助言も創作に取り入れたという。
また、演劇ユニット「メトロンズ」で活動するライス、サルゴリラの存在も刺激になっていた。
2組が先にキングオブコントで優勝したことが、しずるにとって大きな目標になっていたのだ。
【コントのネタと評判】青春コントから2025年の異色作まで
しずるのコントは、爽やかな青春ものだけではない。
初期には青春コントで人気を獲得したが、舞台ではシニカルな題材や、観客の予想を裏切るような設定にも挑戦してきた。
青春コントで人気を獲得しずるの名前が広く知られるようになったきっかけの一つが、青春コントだ。
代表的な作品として知られる「視力検査」は、誰もが経験する日常的な検査を、熱量の高い青春ドラマのように描いたもの。
普通なら淡々と進む場面に、過剰な感情や予想外の展開を持ち込むことで笑いを生み出す。
お笑いナタリーのプロフィールでも、2008年からの「爆笑レッドカーペット」出演や、2009年からの「爆笑レッドシアター」レギュラー出演とともに、青春コントで人気を博した経歴が紹介されている。
2025年はB'zの「LOVE PHANTOM」を使った異色のコント2025年10月11日のキングオブコント決勝で、しずるが披露したネタは大きな話題になった。
内容は、裏社会の抗争を描いた設定。B'zの「LOVE PHANTOM」をバックに、池田と純がほとんど声を発さず、口の動きや表情で状況を表現するというものだった。
従来のコントのようにセリフの応酬で笑いを積み上げるのではなく、映像作品のような演出で観客を引き込もうとする構成だった。
採点結果は次のとおり。
| 審査員 | 得点 |
|---|---|
| じろう(シソンヌ) | 88点 |
| 山内健司(かまいたち) | 92点 |
| 秋山竜次(ロバート) | 96点 |
| 小峠英二(バイきんぐ) | 93点 |
| 飯塚悟志(東京03) | 88点 |
| 合計 | 457点 |
秋山は96点という高評価をつけた一方、じろうと飯塚は88点。審査員の間で8点の開きがあった。
最終順位はファイヤーサンダーと同じ5位タイ。上位3組には届かず、ファイナルステージ進出はならなかった。
審査員のコメントが示した評価の分かれ方このネタをめぐって印象的だったのが、シソンヌじろうの評価だ。
じろうは、しずるが東京のコントを引っ張ってきたハイセンスなコンビであることを認めたうえで、今回のネタは会場で十分に笑いを取れていなかったという趣旨のコメントをした。
一方、秋山は新しい表現への挑戦を高く評価した。
この違いは、しずるのコントを考えるうえで興味深い。
独創的な設定や演出は、見る人によって大きな魅力にも、分かりにくさにもなる。しずるは、分かりやすい笑いだけに頼らず、コントそのものの表現方法を変えようとする姿勢を持っている。
2025年12月には、純がテレビ朝日系「耳の穴かっぽじって聞け!」で、じろうのコメントが観客の気持ちを代弁し、会場の笑いにつながったという趣旨の振り返りをしている。
つまり、本人たちも評価の分かれた結果を、単純な否定として受け止めていたわけではない。
【優勝できなかった理由】実績があるのに王者になれない背景
しずるがキングオブコントで優勝できなかった理由は、単純に実力不足だけでは説明できない。
これまでの成績を振り返ると、2009年に3位、2012年に4位、2025年に5位タイと、決勝で上位に入る力は何度も示している。
ただし、優勝には決勝に進む力だけでなく、その大会の審査基準や他のファイナリストとの相対評価を乗り越える必要がある。
理由1:独創性と分かりやすさの両立が難しいしずるのコントは、一般的な漫才やコントと比べても、設定や演出に独特のこだわりがある。
その魅力は、観客に強烈な印象を残すことだ。
しかし、短い持ち時間の中で設定を理解してもらい、笑いまでつなげる必要がある賞レースでは、独創性が必ずしも得点に直結するとは限らない。
2025年の「LOVE PHANTOM」を使ったネタは、その特徴が顕著に表れた例だった。
理由2:大会の審査方式と競争環境が変わっている2009年、2010年、2012年は2本のネタの合計点で順位が決まる形式だった。
2016年はファーストステージ上位5組が次のステージへ進出。2025年は上位3組のみがファイナルステージに進む方式だった。
同じ「決勝6位」でも、年度によって競争の仕組みが違う。
2025年には457点を獲得しながら、ファイナルステージに進めなかった。これは、決勝進出だけでは優勝に届かない厳しさを示している。
理由3:挑戦的なネタが審査員全員に届くとは限らない2025年の採点では、審査員5人の評価が88〜96点に分かれた。
この数字から分かるのは、同じネタでも評価が一致しなかったということだ。
審査員の好みだけが原因とは断定できないが、しずるの独創的な表現が、審査する側に異なる印象を与えた可能性はある。
ただし、これは裏を返せば、他のコンビにはない表現を持っているということでもある。
理由4:9年間のブランクを乗り越えても競争は続く2016年から2025年まで、しずるは決勝から遠ざかっていた。
それでも2025年に決勝へ戻り、2026年も準決勝進出と敗者復活戦進出を果たした。
賞レースは一度の成功で地位が保証される世界ではない。毎年新しいネタを用意し、若手や実力派との競争を勝ち抜く必要がある。
しずるの挑戦は、決勝進出の経験が豊富なベテランであっても、毎年新しい評価を受けなければならないという現実を示している。
【現在の活動】メトロンズと単独ライブで広がる表現の幅
2026年現在のしずるは、キングオブコントだけに活動の軸を置いているわけではない。
注目したいのが、ライス、サルゴリラ、作家・演出家の中村元樹らと活動する演劇ユニット「メトロンズ」だ。
メトロンズで演劇にも挑戦メトロンズでは、しずる単独のコントとは異なる長尺の演劇作品に取り組んでいる。
短い時間で笑いを取るコントと、登場人物の関係や物語を積み上げる演劇では、求められる表現が違う。
この活動は、池田と純の演技力や物語を構成する能力を生かせる場でもある。
また、ライスやサルゴリラとの交流は、賞レースに向けた刺激にもなっている。実際にTBSの2025年インタビューでも、純は両コンビの存在が優勝への意欲につながっていると話している。
2026年2月には純の作・演出による単独ライブ2025年12月に吉本興業が発表した公演情報によると、しずるは2026年2月7日にルミネtheよしもとで単独ライブを開催した。
公演名は「白々しく燃ゆる」。純が作・演出を担当するシリーズの第6弾だ。
この公演では、ネタだけでなく、ライブ全体の演出や舞台セットなども純がプロデュースする構成が採用された。
2025年はメトロンズの公演活動に力を注いだため、しずるとしての単独ライブは純が作・演出を担当する公演に絞られていたという。
テレビの賞レースだけでは見えにくい、しずるの舞台表現を知るうえで重要な活動だ。
【しずるのキングオブコント】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:しずるのキングオブコント決勝進出回数は何回?
A1:2025年までに通算5回です。2009年、2010年、2012年、2016年、2025年に決勝へ進出しています。2026年は準決勝進出と敗者復活戦進出を果たしましたが、決勝進出はありません。
Q2:しずるのキングオブコント最高順位は何位?
A2:2009年の3位です。2010年は6位、2012年は4位、2016年は6位、2025年は5位タイでした。
Q3:しずるは2026年のキングオブコントで何位だった?
A3:敗者復活戦で232点を獲得し、10組中9位でした。準決勝には進出しましたが、敗者復活枠を獲得できず、決勝進出はなりませんでした。
Q4:2025年のキングオブコントで披露したネタは?
A4:B'zの「LOVE PHANTOM」を使用し、裏社会の抗争をほぼ無言で表現するコントでした。457点を獲得し、ファイヤーサンダーと同率の5位となりました。
Q5:しずるの2人は現在どんな名前で活動している?
A5:池田一真と純です。2025年4月に、池田はKAZMAから本名へ、純は村上純から純へ改名しました。
Q6:しずるは現在も解散せずに活動している?
A6:はい。吉本興業に所属するコンビとして活動しており、メトロンズの演劇活動や単独ライブなどにも取り組んでいます。
しずるのキングオブコントの歩みは、2009年の初決勝3位から始まり、2010年6位、2012年4位、2016年6位、2025年5位タイと続いてきた。
そして2026年は準決勝進出、敗者復活戦9位という結果に終わった。
池田一真と純の2人は、青春コントで人気を獲得した後も、既存のスタイルにとらわれず、演出や物語性を追求してきた。2025年の異色のコントは、その姿勢を象徴する挑戦だった。
優勝という結果にはまだ届いていない。しかし、9年間のブランクを乗り越えた2025年の決勝復帰や、2026年の準決勝進出は、コンビとしての挑戦が続いていることを示している。
【プロの結論】
しずるの実績を評価するときは、優勝したかどうかだけで判断するべきではない。
- 競技実績: 決勝5回、最高3位という安定した実績。
- 表現力: 青春コントから実験的な演出まで対応できる幅広さ。
- 創作力: 池田と純、それぞれの個性を生かしたネタ作り。
- 活動領域: キングオブコント、単独ライブ、メトロンズでの演劇活動。
キングオブコントでの優勝は、今後の大きな目標として残っている。2026年の敗者復活戦での結果を経て、2人が次にどのようなコントを生み出すのか。しずるの挑戦は、まだ終わっていない。