松井新監督を支える2027年のコーチングスタッフは、10月30日に読売巨人軍から発表されました。
注目は、かつて巨人の主力選手として松井氏とともにプレーした高橋由伸氏と清水隆行氏の復帰です。現役時代を知るOBが指導者として集まり、新しい巨人をつくる布陣となりました。
一軍コーチングスタッフ
2027年シーズン
監督:松井秀喜
チーム全体の指揮・方針決定
ヘッドコーチ:高橋由伸
攻撃・守備の各部門を統括
打撃チーフコーチ:清水隆行
打撃部門を担当
その他の一軍スタッフは以下のとおりです。
| 担当 | コーチ |
|---|---|
| ディフェンスチーフ | 川相昌弘 |
| 内野守備走塁 | 吉川大幾 |
| 外野守備走塁 | 亀井善行 |
| 投手チーフ | 杉内俊哉 |
| 投手 | 内海哲也 |
| バッテリーチーフ | 村田善則 |
| 巡回打撃 | 石井琢朗 |
| 巡回投手 | 久保康生 |
なお、清水氏が打撃チーフコーチとして決まった一方、別枠の一軍打撃コーチは10月30日の発表時点で未定でした。
二軍・三軍のコーチングスタッフ2027年体制で見逃せないのが、ファームの指導体制です。巨人は一軍だけでなく、二軍・三軍にも役割を明確にした陣容を整えています。
二軍
| 担当 | コーチ |
|---|---|
| 監督 | 会田有志 |
| 打撃チーフ | 金城龍彦 |
| 打撃 | ゼラス・ウィーラー |
| 内野守備走塁 | 脇谷亮太 |
| 外野守備走塁 | 鈴木尚広 |
| 投手チーフ | 野上亮磨 |
| 投手 | 古川祐樹 |
| バッテリー | 田口昌徳 |
三軍
| 担当 | コーチ |
|---|---|
| 監督 | 高木康成 |
| 打撃 | 大田泰示 |
| 内野守備走塁 | 未定 |
| 外野守備走塁 | 立岡宗一郎 |
| 投手チーフ | 大竹寛 |
| 投手 | 西村健太朗 |
| バッテリー | 市川友也 |
三軍の内野守備走塁コーチも、発表時点では未定です。球団は総勢27人規模の体制を想定し、発表時には25人の名前を公表しました。
高橋由伸ヘッドコーチの役割は何か今回の組閣で特に重要なのが、高橋由伸氏をヘッドコーチに配置したことです。
球団の説明によれば、2027年は一軍に再びヘッドコーチを置き、高橋氏が各部門のコーチをまとめる役割を担います。具体的には、得点を増やすための攻撃面と、失点を抑えるための守備面について、それぞれの責任者を統括する仕組みです。
高橋氏は2016〜2018年に巨人の監督を務めた経験があります。選手としての実績だけでなく、監督としてチームを率いた経験を持つ人物が、指導者経験の少ない松井監督を支える構図です。
清水隆行打撃チーフコーチの復帰にも注目清水隆行氏は、松井氏と同時期に巨人の打線を支えたOBです。今回の人事では打撃部門の責任者に就任しました。
松井監督が現役時代に4番打者としてチームを引っ張った経験を持つのに対し、清水氏は打撃指導の専門的な役割を担います。監督がすべての技術指導を直接行うのではなく、各部門の専門家に役割を分担する体制です。
また、二軍監督には会田有志氏、三軍監督には高木康成氏を配置。球団はファームでの育成経験や編成経験を持つ人物を二軍・三軍の責任者に置き、中期的な選手育成を進める狙いを示しています。
なお、2026年まで監督代行を務めた橋上秀樹氏は、11月1日付で編成本部長代理(プロスカウト担当)に就任しました。現場の指揮からフロントへ役割を移し、スカウティング面で球団に関わることになります。
【プロの結論】松井秀喜監督の強みと課題は?2027年の評価ポイント

松井監督の就任を評価するうえで、現役時代の本塁打数や人気だけを基準にするのは十分ではありません。監督という仕事では、選手個人の能力を引き出すことに加え、チーム全体の戦力を管理し、長期的な勝利につなげる力が大切です。
強み1:日米両方の野球を知っている松井氏は巨人で10年間プレーした後、ヤンキースを中心にメジャーリーグでも活躍しました。日本のプロ野球と米国の競争環境を経験していることは、ほかの監督にはない特徴です。
特に、米国で長年取り組んできたマイナーリーグの選手育成は注目すべき経験です。若い選手がどのような段階を踏んで成長し、上のカテゴリーへ進んでいくのかを見てきたことは、巨人の二軍・三軍の運営にも生かせる可能性があります。
強み2:選手自身の成長を重視する指導方針就任会見で松井監督は、自身の指導者経験が少ないことを率直に認めました。そのうえで、選手に一方的に指示を出すのではなく、選手とともに成長する姿勢を示しています。
「選手と共に伴走し、そして一緒に成長していきたい」
2026年10月23日、就任会見での発言。
この考え方は、選手が自分で考えてプレーする力を育てるという方向性につながります。
松井監督は会見で、科学的トレーニング、スポーツ医学、栄養学、データ分析などの分野に関わる専門家の力を活用し、選手が成長できる環境をつくりたいとも語りました。
課題1:監督としての実戦経験がほとんどない一方、最も大きな課題は監督経験です。
松井氏はヤンキースの特別アドバイザーとして選手育成に関わり、巨人の臨時コーチも務めてきました。しかし、プロ野球の一軍監督として年間を通して采配を振るう経験はありません。
試合中の投手交代、代打や代走の判断、選手起用、連戦を見据えたコンディション管理など、監督には現場でしか身につけにくい判断力が大切です。
その不足を高橋由伸ヘッドコーチや各部門の専門コーチがどこまで補えるかは、2027年の大きな評価ポイントです。
2027年シーズンで注目すべき3つの判断基準
若手選手の成長
二軍・三軍で育った選手が、一軍の戦力として定着できるか。松井監督が掲げる育成重視の方針が結果につながるかが焦点です。
得点力と守備力の改善
高橋ヘッドコーチを中心とした各部門の連携によって、攻撃と守備の両方が改善するかに注目したいところです。
3年間でチームの土台を築けるか
3年契約という期間の中で、単年度の順位だけでなく、若手育成やチームの継続的な競争力を確立できるかが重要です。
松井監督の成功を測る基準は、現役時代のように本塁打を何本打つかではありません。選手の能力を組織全体で引き出し、強い巨人を継続的につくれるかどうかです。
【引退後の活動】松井55ベースボールファウンデーションとは?
2015年4月13日設立・米国を拠点とするNPO法人
代表理事:松井秀喜
松井秀喜は監督就任前、ヤンキースでの活動だけでなく、子どもたちへの野球普及にも取り組んできました。その中心となるのが、2015年に設立された松井55ベースボールファウンデーションです。
同法人は、読売巨人軍とニューヨーク・ヤンキースで活躍した松井氏が、野球や応援してくれたファンへの恩返しの一環として立ち上げたNPOです。松井氏自身が代表理事を務めています。
活動の目的は少年少女への野球普及ファウンデーションが掲げている主な目的は、次の2点です。
- 少年少女野球の発展と普及
- 野球を通じた少年少女の健全育成
初年度にはニューヨーク、ロサンゼルス、日本で子ども向けの野球教室を開催しました。野球の技術だけでなく、子どもたちに自分で考えることの大切さを伝える理念も掲げています。
2026年も野球教室の活動を継続公式サイトには、2026年9月30日付で東京都内または近郊での野球教室に関するお知らせが掲載されています。
監督就任前までの松井氏は、米国での選手育成と日本での野球普及活動という二つの方向から野球界に関わってきました。今後は巨人の監督という立場に変わるため、ファウンデーションの活動と新しい監督業をどのように両立させるかも注目されます。
【松井秀喜の現在】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、松井秀喜は何をしている?
A1:2026年10月23日に読売ジャイアンツの新監督に就任しました。2027年シーズンから指揮を執る予定で、契約は3年、背番号は90です。10月30日から秋季練習で新体制を始動しています。
Q2:松井秀喜が巨人監督になった理由は?
A2:2026年シーズン終了後、山口寿一オーナーから監督就任を要請されました。巨人の立て直しを期待され、松井氏自身も古巣への強い愛着と家族の後押しを受けて就任を決断しました。
Q3:松井秀喜が背番号90を選んだ理由は?
A3:長嶋茂雄の第1次監督時代の背番号であること、長嶋氏が90歳を迎えるはずだった年であること、松井氏の現役時代の55番と最後の35番を足すと90になることが主な理由です。
Q4:2027年の巨人のヘッドコーチと打撃コーチは誰?
A4:ヘッドコーチは高橋由伸氏、打撃チーフコーチは清水隆行氏です。高橋氏は攻撃・守備の各部門を統括し、清水氏は打撃部門を担当します。
Q5:松井秀喜の日米通算本塁打数は?
A5:日米通算507本塁打です。内訳は日本プロ野球332本、メジャーリーグ175本。2009年にはヤンキースでワールドシリーズMVPを獲得しています。
Q6:松井秀喜には監督経験があった?
A6:一軍監督としてシーズンを通して指揮した経験はありません。ヤンキースのGM付特別アドバイザーや巨人の臨時コーチとして選手育成に関わってきました。本人も就任会見で指導者経験がほとんどないことを認めています。
2026年11月現在、松井秀喜は巨人の新監督として、2027年シーズンに向けたチームづくりに取り組んでいます。
ヤンキースGM付特別アドバイザーとしての長年の経験を経て、24年ぶりに巨人のユニホームへ戻ることになりました。背番号90には長嶋茂雄への敬意と自身の野球人生が重なり、3年契約には新しい巨人を築く責任が託されています。
高橋由伸ヘッドコーチ、清水隆行打撃チーフコーチを中心とした新しい指導体制も整いました。二軍・三軍の育成部門を含め、球団全体で選手を成長させる仕組みをつくろうとしている点も見逃せません。
一方で、松井監督自身が認めているように、一軍監督としての経験はこれから積み重ねていく段階です。現役時代の実績や知名度だけで評価するのではなく、若手選手の成長、チームの得点力、投手陣の整備、そしてシーズンを通じた采配を見ていく必要があります。
松井秀喜の新しい挑戦は、巨人の歴史に新たな1ページを加えるものです。「ゴジラ」と呼ばれた伝説のスラッガーが、今度は監督としてどのようなチームを築くのか。2027年シーズンは、その真価が問われる最初の舞台になります。