2026年7月14日、フィラデルフィアのシチズンズ・バンク・パークで行われた第96回MLBオールスターゲームは、ア・リーグが4対0でナ・リーグを下した。
MLB公式の試合記録によると、勝敗を大きく左右したのは初回の攻撃だった。
試合の流れを左右した初回の3得点ア・リーグは初回、フィリーズのクリストファー・サンチェスからチャンスをつくった。
ヤンキースのコディ・ベリンジャーが2点適時打を放ち、続く同僚ベン・ライスも適時打で追加点を記録。試合開始直後に3対0とリードを広げた。
その後、8回にはホワイトソックスのミゲル・バルガスがソロ本塁打を放ち、最終スコアは4対0となった。
投手陣の働きも際立った。ア・リーグはナ・リーグ打線をわずか3安打に抑え、15三振を奪取。オールスター史上10度目となる完封試合を実現した。
特に、ナ・リーグに二塁を踏ませなかった投手陣の制球と奪三振能力は、2026年大会を象徴する記録となった。
コディ・ベリンジャーが大会MVPを獲得
ニューヨーク・ヤンキース/外野手
初回に2点適時打を放ち、ア・リーグの勝利を決定づける重要な働きを見せた。
ベリンジャーが受賞したのは、テッド・ウィリアムズ・オールスターゲームMVP賞だ。
今回の受賞は、彼にとって2019年以来となるオールスター出場での大きな節目となった。また、ヤンキースの選手がMVPに選ばれるのは、2022年のジャンカルロ・スタントン以来で、球団史上4人目となる。
過去の受賞者には、デレク・ジーター(2000年)、マリアノ・リベラ(2013年)、スタントン(2022年)がいる。
ベリンジャーは2026年、ファン投票ではなく選手間投票によってメンバー入りしていた。スターターとして選ばれたわけではない選手が、大会で決定的な活躍を見せてMVPを獲得した点も興味深い。
【大谷翔平・山本由伸の選出状況】日本人選手の評価と出場の違い
2026年のオールスターでは、日本人選手の選出も大きな関心を集めた。
注目されたのは、ドジャースの大谷翔平と山本由伸だ。2人ともナ・リーグのオールスターに選ばれたが、選出方法と大会への参加状況は異なる。
大谷翔平はファン投票でナ・リーグ最多得票
ナ・リーグ/指名打者
2026年の第1段階のファン投票でナ・リーグ最多得票を獲得。6年連続のファン選出による先発出場権を得た。
大谷は2026年7月5日に発表されたメンバーの中で、ナ・リーグの指名打者として先発に選出された。
第1段階のファン投票ではメジャー全体の最多得票者にもなっている。2021~2023年はア・リーグ、2024~2026年はナ・リーグで指名打者としてファン選出の先発枠を獲得した。
ただし、実際の試合には出場していない。
ドジャースの公式発表によると、大谷は左膝の炎症が続いていたため、7月10日に予定されていた登板を回避。オールスターゲームが開催されるフィラデルフィアへの遠征も見送った。
つまり、2026年大会については「大谷翔平がオールスターに選出された」という情報は正しいが、「試合に出場した」という理解は誤りだ。
選出の栄誉と、コンディションを優先した欠場は、分けて考える必要がある。
山本由伸はMLBの選考枠で選出
ナ・リーグ/右投手
ファン投票の野手選出とは異なり、MLBによる追加選考でメンバー入りした。
山本はドジャースの先発投手として選出された。
MLBが公表した2026年のナ・リーグ出場メンバーには、ポール・スキーンズ、クリス・セール、ジェイコブ・ミジオロウスキーら実力派投手が名を連ね、山本もその一人となった。
今回の選出で注目すべきなのは、ファン投票だけがオールスターへの道ではないという点だ。
投手はファンが直接選ぶ先発野手とは異なり、選手間投票やMLBの追加選考によって選ばれる。山本の場合は、後者のMLB選考枠に該当する。
日本人選手の選出をめぐるポイント2026年には、ドジャースの2人以外にも日本人選手がオールスター関連イベントで存在感を示した。
ホワイトソックスの村上宗隆は、ア・リーグの代替選出メンバーに加わり、ホームランダービーにも参加した。
日本人選手の活躍を追う際には、以下の3つを区別すると情報を整理しやすい。
- ファン投票で選出された選手
- 選手間投票・MLB選考で選出された選手
- ホームランダービーなど関連イベントに参加した選手
大谷、山本、村上は、それぞれ異なる形で2026年のオールスターウィークに名前を刻んだ。
【2026年最新の出場メンバー】ア・リーグとナ・リーグの注目選手
2026年大会には、両リーグから各球団を代表するスター選手が集結した。
MLBが7月に発表したメンバーでは、開催地フィラデルフィアのフィリーズとドジャースが、それぞれ6人の選出で最多タイとなった。
ブレーブスとレイズも各5人が選ばれ、ブルージェイズ、タイガース、ヤンキースは各4人が選出された。
アメリカンリーグの主な出場メンバーア・リーグの先発メンバーとして発表された主な選手は以下の通り。
- 捕手:シェイ・ランゲリアーズ(アスレチックス)
- 一塁手:ベン・ライス(ヤンキース)
- 二塁手:アーニー・クレメント(ブルージェイズ)
- 三塁手:ジュニア・カミネロ(レイズ)
- 遊撃手:ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)
- 外野手:マイク・トラウト(エンゼルス)
- 外野手:ライリー・グリーン(タイガース)
- 外野手:コディ・ベリンジャー(ヤンキース)
- 指名打者:ヨルダン・アルバレス(アストロズ)
控え選手では、アロルディス・チャップマン、ランディ・アロザレーナ、トラビス・バザーナ、アドリー・ラッチマン、村上宗隆らも名を連ねた。
なお、当初ファン投票で選ばれたブラディミール・ゲレーロJr.、アーロン・ジャッジ、バイロン・バクストンは試合に出場しなかった。選出者が全員実際にプレーするわけではない点には注意したい。
ナショナルリーグの主な出場メンバーナ・リーグの先発メンバーは次の通り。
- 捕手:ドレイク・ボールドウィン(ブレーブス)
- 一塁手:フレディ・フリーマン(ドジャース)
- 二塁手:オジー・アルビーズ(ブレーブス)
- 三塁手:マックス・マンシー(ドジャース)
- 遊撃手:CJ・エイブラムズ(ナショナルズ)
- 外野手:ブランドン・マーシュ(フィリーズ)
- 外野手:フアン・ソト(メッツ)
- 外野手:アンディ・パヘス(ドジャース)
- 指名打者:カイル・シュワーバー(フィリーズ)
控えには、ブライス・ハーパー、マット・オルソン、コービン・キャロル、ピート・クロウ=アームストロング、ジョーダン・ウォーカーらが選ばれた。
投手陣では、山本由伸のほか、ポール・スキーンズ、クリス・セール、ローガン・ウェブ、クリストファー・サンチェスらが注目選手となった。
大谷翔平は指名打者のファン選出枠を獲得したものの、左膝の問題で欠場している。
【選出・出場・受賞の関係】2026年大会の主要人物を整理
2026年のオールスターを正しく理解するには、選手がどのような経緯で選ばれ、どんな役割を果たしたかを把握することが大切だ。
以下に主要人物の関係をまとめた。
この関係から分かるのは、オールスターの価値が単純な人気投票だけで決まるものではないということだ。
ファンに支持される選手、同業者から高く評価される選手、シーズン中の実績によって追加選考される選手。それぞれが違う経路から一つの舞台に集まっている。
【MLBオールスターの投票方式と選出基準】ファン投票だけでは決まらない理由
MLBオールスターのメンバー選考には、ファン投票、選手間投票、MLBによる選考という複数の仕組みがある。
2026年の制度では、先発野手と投手・控え選手で選出方法が異なる。
1. ファン投票で先発野手を決定先発野手はファン投票によって選ばれる。
2026年は2段階方式が採用された。
第1段階:全候補から投票
ファンは各ポジションの候補選手から投票する。外野手については各リーグ3人を選ぶ。
各リーグの最多得票選手は、その時点で先発出場権を獲得する。
2026年の場合、ナ・リーグでは大谷翔平、ア・リーグではアーニー・クレメントがそれぞれ最多得票となった。
第2段階:最終候補から投票
第1段階で確定しなかったポジションについては、上位候補者による最終投票が行われる。
内野手などは各ポジションの上位2人、外野手は上位6人から選ぶ仕組みだ。第1段階の得票数は第2段階に引き継がれない。
この方式によって、最終的に各リーグ9人の先発野手が選出される。
2. 選手間投票で控えと投手を選出投手と控え選手の選出では、選手間投票が重要になる。
選手、監督、コーチによる投票を基に、各リーグ17人が選ばれる。
内訳は次の通り。
- 先発投手:5人
- 救援投手:3人
- 各ポジションの控え選手:9人
ファン投票で先発に選ばれた選手が選手間投票でも上位になった場合は、次点の選手が控え枠に回る仕組みとなっている。
現場で実際に対戦する選手や指導者の評価が反映されるため、ファン投票とは違った視点が加わる。
3. MLBによる追加選考で全30球団を代表最後にMLBのコミッショナー事務局が各リーグ6人を選出する。
内訳は投手4人、野手2人だ。
この段階では、ファン投票と選手間投票だけでは選出されなかった球団にも代表選手を確保する役割がある。
2026年は山本由伸も、この追加選考によってナ・リーグのメンバーに加わった。
また、監督が控え選手や投手を自由に指名する従来の方式は、2017年の制度変更以降採用されていない。先発投手についてはリーグ監督が決定する。
【MLBオールスター歴代MVP・歴代優勝チーム】2026年の記録を過去と比較
オールスターゲームは長い歴史を持ち、ア・リーグとナ・リーグの対抗戦として多くの名勝負を生み出してきた。
2026年大会の結果を歴代記録と比較すると、ア・リーグの強さが改めて浮かび上がる。
近年の歴代優勝チームとMVPMLB公式の歴代記録に掲載されている近年の結果は次の通り。
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試合結果
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2025年はナ・リーグが7対6で勝利したが、通常の延長戦ではなくタイブレークによって決着した。
2026年はア・リーグが再び勝利し、直近の大会でも両リーグが競い合う構図が続いている。
歴代MVPにはイチローも名を連ねる
MLBオールスター史に残る日本人受賞者。2007年大会でMVPに輝いた。
歴代MVPを振り返るうえで、日本の野球ファンにとって特別な存在がイチローだ。
2007年の大会では、オールスター史に残る活躍を見せ、MVPを獲得した。
ほかにも、2015年のマイク・トラウト、2013年のマリアノ・リベラ、2001年のカル・リプケンJr.など、球史に名を残す選手が受賞者に名を連ねる。
オールスターMVPは、レギュラーシーズンのMVPとは別の賞だ。短期決戦の中で勝利に貢献した選手が評価されるため、シーズン全体の成績だけでは予測できない。
歴代のリーグ別勝敗はア・リーグがリード2026年大会終了時点でのオールスター通算成績は、次のようになっている。
49
ア・リーグ勝利45
ナ・リーグ勝利2
引き分け
ア・リーグは通算49勝、ナ・リーグは45勝、引き分けは2回。長期的にはア・リーグが優位に立っている。
MLB公式の記録では、2026年の勝利によってア・リーグは直近29大会で23勝を挙げた。
2002年には7対7で引き分けとなった大会もあり、歴史を振り返ると必ずしも毎回勝敗が決まってきたわけではない。
こうした歴史的な流れを踏まえると、2026年の完封勝利は単なる1勝以上の意味を持つ。
【ホームランダービー2026】優勝者はジョーダン・ウォーカー!新ルールにも注目
MLBオールスターウィークのもう一つの目玉が、ホームランダービーだ。
2026年は7月13日、オールスターゲーム前日にシチズンズ・バンク・パークで開催された。
決勝で対戦したのは、地元フィリーズのカイル・シュワーバーと、カージナルスのジョーダン・ウォーカーだった。
ジョーダン・ウォーカーが12対11で劇的勝利12本
決勝の本塁打数
決勝では、シュワーバーが11本のホームランを記録。地元ファンの大声援を受けて優勝に近づいた。
しかしウォーカーは最後の局面で驚異的な追い上げを見せ、最終的に12本を記録。1本差でシュワーバーを上回った。
ウォーカーはホームランダービー初優勝で、カージナルス球団としても初の同大会制覇となった。
最長飛距離は455フィート(約139メートル)。最後の6スイングで連続して本塁打を放ったことも、大きな見どころだった。
2026年のホームランダービー参加者2026年の参加者は8人。
- ウィルソン・コントレラス(レッドソックス)
- ジョーダン・ウォーカー(カージナルス)
- ジャック・カグリオーン(ロイヤルズ)
- 村上宗隆(ホワイトソックス)
- ベン・ライス(ヤンキース)
- ジュニア・カミネロ(レイズ)
- カイル・シュワーバー(フィリーズ)
- ブライス・ハーパー(フィリーズ)
日本人選手の村上宗隆も出場し、日本のファンにとって見逃せないイベントとなった。
新ルールで何が変わった?2026年のホームランダービーでは、2015年から続いていた時間制限方式が廃止された。
新方式はスイング数を基準に競う仕組みだ。
- 1回戦:20スイング
- 準決勝:15スイング
- 決勝:15スイング
- 最後のスイングが本塁打なら、アウトになるまで継続可能
- 1回戦は上位4人が準決勝へ進出
準決勝と決勝で同数となった場合は、3スイングずつのスイングオフで勝者を決める。
この変更によって、選手は時間に追われることなく、一球ごとのタイミングやスイングの精度を重視できるようになった。
ウォーカーが最後の局面で逆転できたのも、新方式ならではの展開だった。
【MLBオールスターの開催日程と仕組み】毎年7月に行われる理由
MLBオールスターゲームは、レギュラーシーズンの前半戦と後半戦の節目に開催される。
2026年の主な日程は以下の通り。
- 7月13日:ホームランダービー
- 7月14日:第96回MLBオールスターゲーム
- 開催地:シチズンズ・バンク・パーク
- 開催都市:米国ペンシルベニア州フィラデルフィア
- 試合開始:午後8時(米東部夏時間)
日本時間では、オールスターゲームは7月15日午前9時開始に相当する。
開催球場シチズンズ・バンク・パークとは?は、フィラデルフィア・フィリーズの本拠地球場だ。
2026年大会では、開催地の地元球団からブライス・ハーパーやカイル・シュワーバーらが選出され、ホームランダービーでもシュワーバーが決勝に進出した。
地元ファンの応援が大会の雰囲気を盛り上げたことも、今回のオールスターウィークの特徴だった。
オールスターゲームは通常の公式戦と何が違う?オールスターゲームは、各球団のスター選手が一堂に会する特別なエキシビションゲームだ。
通常のレギュラーシーズンのように、各球団が順位を争う試合ではない。
ただし、公式の大会記録として勝敗やMVPが残り、選手にとってもキャリアを彩る重要な舞台となる。
特に、普段は異なるリーグでプレーするスター選手が同じチームで戦うため、普段の公式戦では見られない組み合わせが実現する。
2026年はア・リーグの4対0という結果に加え、山本由伸の選出、大谷翔平の欠場、ベリンジャーのMVP受賞、ウォーカーのホームランダービー制覇と、複数の話題が重なった大会だった。
【オールスターの大リーグに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年のMLBオールスターゲームはどちらが勝ちましたか?
A1:2026年7月14日に開催された第96回大会は、アメリカンリーグがナショナルリーグを4対0で破りました。ア・リーグは完封勝利を収め、投手陣はナ・リーグ打線を3安打に抑えました。
Q2:2026年のオールスターMVPは誰ですか?
A2:ニューヨーク・ヤンキースのコディ・ベリンジャーです。初回に2点適時打を放ち、ア・リーグの勝利に大きく貢献しました。
Q3:大谷翔平と山本由伸は2026年のオールスターに出場しましたか?
A3:2人ともナ・リーグのメンバーに選出されました。ただし、大谷は左膝の問題で大会を欠場しています。山本はMLBの追加選考によって選出されました。
Q4:2026年のホームランダービー優勝者は誰ですか?
A4:セントルイス・カージナルスのジョーダン・ウォーカーです。決勝でカイル・シュワーバーを12対11で破り、球団初のホームランダービー優勝を達成しました。
Q5:MLBオールスターの選手はどのように選ばれますか?
A5:先発野手はファン投票で選ばれます。投手と控え選手は選手間投票による選出に加え、MLBのコミッショナー事務局が追加選考を行います。2026年は各リーグの全30球団が代表選手を送り出す仕組みでした。
2026年の第96回MLBオールスターゲームは、ア・リーグが4対0でナ・リーグを破り、コディ・ベリンジャーがMVPを獲得した。
日本人選手では、大谷翔平がファン投票で先発に選ばれ、山本由伸もMLBの追加選考でメンバー入りした。大谷は左膝の問題で欠場したものの、ファンからの高い支持を改めて示した。
ホームランダービーでは、ジョーダン・ウォーカーがカイル・シュワーバーとの接戦を制して優勝。村上宗隆の参加や新しいスイング数方式も話題となった。
【プロの結論】
2026年大会から押さえておきたい要点は3つある。
1. 選出と出場は別の情報:大谷翔平のように、ファン投票で選ばれてもコンディションなどの理由で欠場するケースがある。
2. 選出基準は人気だけではない:ファン投票、選手間投票、MLBによる追加選考の3つを理解すると、出場メンバーの構成が分かりやすくなる。
3. 勝敗だけでなく個人記録にも注目:大会MVP、歴代優勝チーム、ホームランダービーの記録を比較することで、オールスターの歴史的な価値が見えてくる。
2026年の大会は、ア・リーグの投手力、ベリンジャーの勝負強さ、そしてウォーカーの劇的な逆転劇が印象に残る大会となった。今後も大谷翔平、山本由伸、村上宗隆ら日本人選手の選出状況と活躍は、MLBオールスターを楽しむうえで欠かせない注目ポイントだ。