あだち充の野球漫画『MIX』は、名作『タッチ』と同じ明青学園を舞台に、上杉兄弟が残した伝説から26年後の世界を描く青春野球ストーリーだ。2012年に小学館の月刊漫画誌「ゲッサン」で連載が始まり、2026年11月現在も物語は続いている。最新単行本は2026年7月10日発売の第25巻。立花投馬と立花走一郎の義兄弟バッテリー、妹の音美、二人を取り巻く大山春夏らの人間関係が、野球と恋愛を交えながら描かれている。
『タッチ』の正式な続編なのか、上杉達也は登場するのか、投馬と走一郎は本当の兄弟なのか。加えて、2026年の連載状況やアニメSeason2の声優情報まで、作品を初めて知る人にも長年のあだち充ファンにも分かりやすく整理する。
【まず知りたい】あだち充『MIX』は『タッチ』の続編?26年後の世界を解説

最初に答えを整理すると、『MIX』は『タッチ』と世界観を共有する続編的な作品である。ただし、上杉達也を主人公にした物語の直接的な続きではない。
両作品をつなぐ最大の要素は、野球の名門だった明青学園だ。
上杉兄弟が残した伝説と明青学園『タッチ』は、上杉達也と上杉和也の双子の兄弟、そして浅倉南を中心に展開する青春野球漫画。達也が甲子園を目指す過程で、野球だけでなく恋愛や友情、家族の絆も描かれた。
一方、『MIX』の舞台は、その上杉兄弟が活躍した明青学園から26年後の世界。かつて甲子園を制した名門校も、時代が移り変わるにつれて野球部の栄光を失っている。
ゲッサンWEBの公式作品紹介でも「上杉兄弟の伝説から26年」と説明されている。アニメの紹介では「約30年後」という表現も使われているが、作品紹介で示されている26年という設定が、検索時に押さえておきたい数字だ。
上杉達也は『MIX』に登場する?実際に登場している。2017年3月発売の「ゲッサン」4月号では、上杉達也が『MIX』の作中に初登場した。
ただし、現代の明青学園に達也が直接やって来て、投馬たちと一緒に野球をするという展開ではない。主人公の投馬が、明青学園の甲子園決勝戦の映像を見る場面に、投手としての達也が描かれたのだ。
この場面が特別なのは、『タッチ』本編では詳しく描かれなかった甲子園決勝での達也の投球が、『MIX』を通して視覚化された点にある。
つまり、両作品の関係は次のように整理できる。
- 舞台となる学校は同じ明青学園。
- 『タッチ』の甲子園優勝が『MIX』の世界の歴史になっている。
- 上杉達也をはじめ、過去作品とのつながりを感じさせる要素がある。
- 主人公や中心となる人間関係は新しい世代に引き継がれている。
『タッチ』を読んでいなくても楽しめるが、過去の明青学園を知っている読者ほど、何気ない場面に込められた懐かしさを味わえる構成になっている。
【あらすじ・時系列】『MIX』はどんな物語?立花兄弟の甲子園への挑戦
『MIX』の中心にあるのは、親の再婚によって義兄弟となった立花投馬と立花走一郎が、明青学園野球部でバッテリーを組み、再び甲子園を目指す物語だ。
野球漫画としての試合展開はもちろん、家族の関係、恋愛感情、幼なじみとの距離感など、あだち充作品ならではの日常描写が大きな魅力となっている。
立花投馬と走一郎は血のつながらない兄弟投馬は幼い頃に実母を亡くしている。一方、走一郎は実父を亡くしていた。
その後、投馬の父・立花英介と走一郎の母・立花真弓が再婚したことで、二人は義兄弟になる。しかも、誕生日が同じという不思議な共通点を持つ。
走一郎は投馬より10分早く生まれたため兄という立場だが、二人の関係は単純な兄弟関係ではない。互いの能力を認めながらも、遠慮のない言葉を交わす独特の距離感が物語を動かしている。
中等部から高等部へ、物語の時間軸物語は立花兄弟が明青学園中等部に通っている時期から始まり、高等部への進学を経て、野球部の再建と甲子園への挑戦へ進んでいく。
- 中等部時代:投馬、走一郎、音美を中心とした立花家の日常や、明青学園での人間関係が描かれる。
- 高等部1年:投馬と走一郎が野球部でバッテリーを組み、甲子園を目指す。ライバル校との試合も本格化する。
- 高校2年の夏:新たなライバルやチームメートとの関係が深まり、明青学園の夏の大会が大きな山場を迎える。
- その後の秋季大会:25巻では東京都大会準決勝の敗戦と投馬の負傷、その後の立花家で起きる出来事が描かれる。
- 2026年11月の連載:ゲッサン11月号では第161話「甲子園…か」が掲載された。
『MIX』を単純な高校野球漫画として読むと、作品の魅力を十分に捉えられない。
投馬と走一郎の兄弟関係、音美に対する周囲の視線、春夏の存在など、登場人物同士の感情が少しずつ変化していく。
あだち充作品の特徴は、登場人物が自分の気持ちをすべて言葉にしないことにもある。会話の途中で話題が変わったり、何気ない冗談の裏に本音が隠れていたりする。
試合の勝敗だけではなく、試合の前後に交わされる会話や家族の食卓まで含めて読むことで、物語の奥行きが見えてくる。
【登場人物・相関関係】立花投馬、走一郎、音美、春夏の関係を一覧で整理
『MIX』を理解するうえで欠かせないのが、立花家を中心とした人物関係だ。血縁関係と義理の兄弟関係が入り交じるため、初めて読む人は少し混乱するかもしれない。
以下に主要人物とアニメ版の担当声優をまとめた。
| 人物 | アニメ声優 | 人物関係・役割 |
|---|---|---|
| 立花投馬 | 梶裕貴 | 主人公。英介の実子。走一郎の義弟。右投げ右打ちの投手。 |
| 立花走一郎 | 内田雄馬 | 投馬の義兄。音美の実兄。右投げ左打ちの捕手。 |
| 立花音美 | 内田真礼 | 走一郎の実妹。投馬の義妹。吹奏楽部でフルートを担当。 |
| 大山春夏 | 花澤香菜 | 野球部監督の娘。新体操の選手で、投馬との関係も注目される。 |
| 立花英介 | 高木渉 | 投馬の実父。走一郎と音美の義父。 |
| 立花真弓 | 井上喜久子 | 走一郎と音美の実母。投馬の義母。 |
| 大山吾郎 | 楠大典 | 明青学園高等部野球部の監督。春夏の父。 |
| 西村勇 | 中尾隆聖 | 勢南高校野球部の監督。上杉達也のライバルだった人物。 |
| 西村拓味 | 奈良徹 | 西村勇の息子。勢南高校のエース。 |
| 赤井智仁 | 鈴木達央 | 健丈高校の野球部に所属する強打者。 |
| 赤井遼 | 西山宏太朗 | 智仁の義弟。音美のクラスメート。 |
| 三田亜里沙 | 伊瀬茉莉也 | 音美のクラスメート。赤井遼に思いを寄せる。 |
投馬は右投げ右打ちの投手。野球の才能に恵まれ、明青学園野球部の中心選手として活躍する。
彼の魅力は、実力を持ちながらも、それを必要以上に誇示しないところだ。淡々とした態度や飄々とした言葉遣いのなかに、野球に対する真剣さが見える。
立花走一郎:投馬を支える捕手走一郎は右投げ左打ちの捕手。投馬とバッテリーを組み、投手の能力を引き出す役割を担う。
投馬より10分早く生まれたという設定も、二人の関係を象徴するポイントだ。単なる補佐役ではなく、自身も優れた野球選手であり、兄として投馬と競い合う存在でもある。
立花音美:立花家の中心にいるヒロイン音美は走一郎の実妹であり、投馬の義妹。明青学園では人気者で、吹奏楽部に所属している。
投馬との血縁関係はないが、家族として一緒に暮らしている。そのため、兄妹としての関係と異性としての感情の間にある微妙な距離が、作品の青春ドラマを形作っている。
大山春夏:投馬たちを取り巻く重要人物春夏は野球部監督・大山吾郎の娘で、新体操の選手。幼い頃に投馬と出会っていたらしいという設定もあり、彼との関係が物語の見どころの一つになっている。
音美と春夏は、単純な恋愛上のライバルという枠だけでは説明できない。それぞれの立場や気持ちが変化していく様子も、あだち充らしい繊細な描写で表現されている。
【2026年最新情報】MIXの連載状況・休載情報と最新刊25巻
2026年11月現在、『MIX』は小学館の月刊漫画誌「ゲッサン」で連載が続いている。完結発表はなく、物語は進行中だ。
ゲッサンの休載と連載再開2026年9月発売のゲッサン10月号では『MIX』が休載となった。あだち充の公式情報アカウントも休載を告知し、翌月号への掲載予定を案内していた。
その後、2026年10月発売のゲッサン11月号では、予定どおり第161話「甲子園…か」が掲載された。
したがって、2026年11月時点での状況は、連載終了や長期休載ではなく、休載号を挟んで掲載が再開された状態だ。
最新刊25巻は2026年7月10日発売小学館の公式発表によると、『MIX』第25巻は2026年7月10日に発売された。
- 作品名:MIX
- 作者:あだち充
- 出版社:小学館
- レーベル:ゲッサン少年サンデーコミックス
- 最新刊:第25巻
- 発売日:2026年7月10日
- 判型:新書判
- ページ数:162ページ
- 定価:627円(税込)
25巻では、秋季東京都大会準決勝の明青学園対戦が大きな出来事となる。
勝てば翌春のセンバツ甲子園が近づく重要な試合だったが、明青学園は不運なサヨナラ負けを喫する。さらに投馬が負傷し、甲子園への道にも大きな影響が生じる。
そして、秋のある日、立花家に新たな居候が現れる。
これまで野球部の試合を中心に進んできた物語が、家族の日常や立花家の人間関係にも視点を広げる展開だ。試合の結果だけでなく、敗戦後の登場人物たちがどのように日常を取り戻していくのかも読みどころになっている。
26巻の発売日は決まっている?2026年11月4日時点で、第26巻の正式な発売日は発表されていない。
過去の刊行間隔から次巻の時期を予測する情報もあるが、出版社による発売日告知とは区別する必要がある。購入を予定している読者は、小学館の新刊情報やゲッサンの公式告知を確認したい。
【アニメ情報】MIX Season2の放送時期・声優・第3期の最新状況
『MIX』はテレビアニメ化もされており、2019年にSeason1、2023年にSeason2が放送された。
Season2の正式タイトルは『MIX MEISEI STORY 2ND SEASON ~二度目の夏、空の向こうへ~』。2023年4月1日から9月23日まで、読売テレビ・日本テレビ系などで放送され、全24話で構成された。
立花投馬役は梶裕貴アニメ版で特に注目されるのが、主人公・立花投馬を演じる梶裕貴だ。
梶裕貴は、投馬の飄々とした雰囲気と、野球に向き合う真剣な姿勢を声で表現している。
主要キャラクターの声優は以下のとおり。
- 立花投馬:梶裕貴
- 立花走一郎:内田雄馬
- 立花音美:内田真礼
- 大山春夏:花澤香菜
- 立花英介:高木渉
- 立花真弓:井上喜久子
- 大山吾郎:楠大典
- 西村勇:中尾隆聖
- 西村拓味:奈良徹
- 三田亜里沙:伊瀬茉莉也
- 赤井智仁:鈴木達央
- 赤井遼:西山宏太朗
ナレーションは日髙のり子が担当している。『タッチ』で浅倉南を演じた声優がナレーションを務めている点も、過去作とのつながりを感じさせるキャスティングだ。
Season2では何が描かれた?Season2は、投馬と走一郎が高校2年生になった時期を中心に展開する。
野球部の新たな仲間やライバルとの対戦に加え、音美や春夏を取り巻く人間関係、立花家の家族ドラマも深く描かれる。
タイトルにある「二度目の夏」は、甲子園を目指す投馬たちにとって重要な時間だ。1年目の経験を経た彼らが、どのように成長し、次の夏に挑むのかが物語の軸になっている。
アニメ第3期は2026年に決定している?2026年11月時点で、Season3の制作決定や放送開始日に関する公式発表は確認できない。
原作漫画は連載を続けており、Season2の先にあたる物語も存在する。しかし、原作のストックがあることと、アニメ制作が正式に決定していることは別の話だ。
そのため、現時点では「アニメはSeason2まで放送済み」「第3期は公式発表待ち」と整理するのが正確だ。
【作品の見どころ】『MIX』が長く読まれる理由と『タッチ』との違い
『MIX』の魅力は、過去の名作を懐かしむだけの作品になっていないことだ。
『タッチ』の世界観を引き継ぎながら、現代の読者にも共感できる新しい家族関係や青春を描いている。
野球の勝敗と日常生活が同じ重さで描かれる野球漫画では、試合の勝敗や選手の成長が物語の中心になりやすい。しかし『MIX』では、試合の合間にある日常生活も大切に描かれている。
家族との食事、何気ない会話、学校での出来事、登場人物のちょっとした表情。そうした場面が積み重なることで、試合に負けたときの悔しさや勝利したときの喜びにも説得力が生まれる。
義兄弟という設定が物語に奥行きを与える投馬と走一郎は血のつながった双子ではない。それでも同じ誕生日を持ち、同じ家で育ち、同じ野球部でバッテリーを組む。
この設定によって、兄弟とは何か、家族とは何かというテーマが自然に物語へ組み込まれている。
また、音美も含めた立花家の関係は、単純な血縁だけでは説明できない。家族として一緒に暮らす時間のなかで、互いをどう理解するかが重要になっている。
『タッチ』を知っている人と知らない人、それぞれの楽しみ方『タッチ』を知っている読者にとっては、明青学園の歴史や上杉達也の存在が大きな楽しみになる。
一方、初めてあだち充作品を読む人にとっては、投馬と走一郎のバッテリーを中心にした独立した青春野球漫画として楽しめる。
おすすめできるのは、次のような読者だ。
- 高校野球を題材にした青春漫画が好きな人。
- 恋愛と家族ドラマが自然に絡み合う作品を読みたい人。
- あだち充特有の会話や間、ユーモアを味わいたい人。
- 『タッチ』の明青学園がその後どうなったのか知りたい人。
逆に、試合の連続やテンポの速いスポーツ漫画を求める人には、日常描写の多さが少しゆっくり感じられるかもしれない。『MIX』は野球だけでなく、登場人物の人生そのものを楽しむ作品だ。
【プロの結論】2026年に『MIX』を読むなら押さえたい3つのポイント
2026年の『MIX』を理解するうえで、押さえておきたい要点は3つある。
第一に、『タッチ』の直接的な続編ではなく、同じ世界を舞台にした次世代の物語だということ。上杉兄弟の伝説は明青学園の歴史として残っているが、主人公は立花投馬と走一郎に交代している。
第二に、2026年7月発売の25巻は、野球部の試合だけでなく立花家の日常にも注目すべき巻だということ。投馬の負傷や秋季大会の敗戦によって、物語は新たな局面に入っている。
第三に、連載は現在も続いているということ。2026年9月の休載を挟み、10月発売のゲッサン11月号で第161話が掲載された。完結した作品ではないため、今後の展開を追う楽しみも残されている。
初めて読むなら、まずは第1巻から立花兄弟の関係を追うのがおすすめだ。『タッチ』を読んでいる人は、明青学園に残された過去の記憶や上杉達也に関係する描写にも注目すると、作品のつながりをより深く味わえる。
あだち充『MIX』に関するよくある質問(FAQ)
Q1:『MIX』は『タッチ』の正式な続編ですか?
A1:同じ世界観を共有する続編的作品です。『タッチ』から26年後の明青学園が舞台ですが、主人公は上杉達也ではなく立花投馬と走一郎です。
Q2:『MIX』の最新刊は何巻ですか?
A2:2026年11月現在の最新刊は25巻です。2026年7月10日に小学館から発売されました。
Q3:『MIX』は完結していますか?
A3:完結していません。小学館の「ゲッサン」で連載中です。2026年11月号には第161話が掲載されています。
Q4:立花投馬と立花走一郎は本当の兄弟ですか?
A4:血のつながった兄弟ではありません。両親の再婚によって義兄弟になりました。誕生日が同じで、走一郎が10分早く生まれています。
Q5:立花音美と投馬は血のつながった兄妹ですか?
A5:血縁関係はありません。音美は走一郎の実妹で、投馬とは両親の再婚によって義理の兄妹になりました。
Q6:『MIX』のアニメSeason2は何話までありますか?
A6:全24話です。2023年4月1日から9月23日まで放送されました。
Q7:アニメで立花投馬を演じている声優は誰ですか?
A7:梶裕貴です。立花走一郎は内田雄馬、立花音美は内田真礼、大山春夏は花澤香菜が担当しています。
Q8:『MIX』のアニメ第3期は放送されますか?
A8:2026年11月時点で、第3期の制作や放送に関する公式発表は確認できていません。
あだち充の『MIX』は、『タッチ』の上杉兄弟が築いた明青学園の伝説を引き継ぎながら、新しい世代の青春と野球を描く作品だ。
立花投馬と走一郎の義兄弟バッテリー、音美や春夏を取り巻く恋愛模様、そして甲子園を目指す明青学園野球部。それぞれの物語が重なり合うことで、単なるスポーツ漫画ではない独自の世界が生まれている。
2026年11月現在、単行本は25巻まで発売され、ゲッサンでの連載も継続中。アニメはSeason2まで放送されている。
『タッチ』を知る人には懐かしさを、初めて読む人には新しい青春の面白さを届けてくれる『MIX』。上杉兄弟が残した明青学園の歴史が、立花兄弟によってどのように塗り替えられていくのか。今後の連載にも注目したい。
主な確認資料: 小学館・ゲッサンWEBの公式作品紹介、25巻発売告知、2026年11月号の掲載情報、TVアニメ公式キャラクター・キャスト情報。