封筒の裏には何を書くべきなのか、差出人の住所や氏名はどこに配置すればよいのか。普段はメールやメッセージで済ませることが多くても、仕事の書類や履歴書、お礼状、個人的な手紙を郵送するときには、封筒の裏面の書き方に迷う人は少なくありません。
封筒の裏面には、基本的に差出人の郵便番号・住所・氏名を記載します。ただし、縦書きと横書きでは配置が異なり、長形封筒と洋形封筒でも適したレイアウトが変わります。また、封じ目に書く「〆」の意味や、差出人を書かない場合の注意点も知っておきたいところです。
【基本編】封筒の裏の書き方は?差出人の住所・氏名の位置と順番

封筒の裏面に記載する情報は、誰が郵便物を送ったのかを受取人に伝えるためのものです。宛先を書く表面とは役割が異なり、裏面には自分の情報を整理して記載します。
まず押さえておきたいのは、差出人の情報を記載する順番です。
差出人として記載する4つの基本項目一般的な封筒では、次の順番で記載すると自然なレイアウトになります。
- 郵便番号
- 住所(都道府県・市区町村・町名・番地・建物名・部屋番号)
- 会社名・部署名(該当する場合)
- 差出人の氏名
例えば、個人が友人や知人に手紙を送る場合は、次のような構成です。
記入例(横書き)
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前1丁目2番3号
青山マンション101号室
山田太郎
郵便番号は住所の上に配置し、住所は都道府県から省略せずに書くのが丁寧です。建物名や部屋番号も省略せず、正式な表記を使いましょう。
住所と名前の順番はどちらが先?封筒の裏面では、基本的に住所を書いてから氏名を記載します。郵便番号を先頭に置き、その下に住所、最後に差出人の名前を配置すると、情報を読み取りやすくなります。
縦書きでは住所と氏名を別々の列に分けることもあります。この場合も、住所を示す列と氏名を示す列が明確に区別できれば問題ありません。
なお、差出人の氏名に「様」や「御中」を付ける必要はありません。自分自身の情報を書く欄なので、氏名はフルネームで記載するのが基本です。
郵便番号を書く位置はどこ?差出人の郵便番号は、住所の上に記載します。封筒の裏面に郵便番号枠が設けられている場合は、その枠に合わせて記入してください。
郵便番号枠がない封筒では、住所の書き出しに合わせて数字を読みやすく配置します。郵便番号は7桁で、3桁目と4桁目の間にハイフンを入れる表記が一般的です。
日本郵便の郵便番号・バーコードマニュアルでも、郵便番号を7桁1段で記載する形式が示されています。数字を続け書きしたり、小さく書きすぎたりすると読み取りにくくなるため、一文字ずつ丁寧に記入しましょう。
【縦書き編】封筒の裏面は左下?差出人を書く位置と正しい配置
長形3号や角形2号などの縦長の和封筒では、裏面の左側に差出人の情報をまとめる方法が一般的です。
日本郵便の「封筒の表書き・裏書きの書き方」でも、縦書きの場合は2通りの配置例が紹介されています。どちらか一方だけが正解というわけではなく、封筒の大きさや記載する情報量に合わせて選べます。
方法1:裏面の左側にまとめて書く最もシンプルなのが、裏面の左下を中心に差出人の情報をまとめる方法です。
- 郵便番号:差出人情報の上部
- 住所:左側の上部から下に向かって縦書き
- 氏名:住所の下側に配置
住所が長い場合は、建物名や部屋番号を含めて複数の列に分けても構いません。氏名は住所より少し大きめにすると、誰から届いた手紙なのかが分かりやすくなります。
方法2:中央の継ぎ目を挟んで左右に分けるもう一つは、封筒裏面の中央にある継ぎ目を基準に、住所と氏名を左右に分ける方法です。
- 継ぎ目の右側:差出人の住所
- 継ぎ目の左側:差出人の氏名
この配置は、縦書きの和封筒らしい落ち着いた印象に仕上がります。住所と氏名を別の列にすることで、文字数が多い場合でも全体のバランスを取りやすくなります。
縦書きで気を付けたい文字の書き方縦書きの場合、住所の丁目・番地を漢数字で表記すると、和封筒の雰囲気に自然になじみます。
例えば「東京都新宿区新宿一丁目二番三号」のような書き方です。ただし、算用数字を使用したからといって、それだけでマナー違反になるわけではありません。建物名や部屋番号などは、正式な表記を優先しましょう。
また、差出人の文字は表面の宛名より小さく書くのがポイントです。裏面の情報が目立ちすぎないよう、余白を残して整えると見栄えがよくなります。
【横書き編】洋封筒の裏面は下部3分の1!郵便番号・住所・氏名の配置
洋形封筒や横長の封筒を使用する場合は、横書きで差出人情報をまとめる方法が一般的です。
日本郵便の案内では、横書きの場合、差出人の住所と氏名を封筒の下部3分の1程度に収めることが推奨されています。上部に余白を残し、下側に情報をまとめることで、全体がすっきりと仕上がります。
横書きの基本的な記入例記入例(洋形封筒の裏面)
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前1丁目2番3号
青山マンション101号室
山田太郎
このように、郵便番号を上に置き、住所、氏名の順に記載します。差出人の氏名は住所の末尾とそろえるように配置すると、まとまりのある印象になります。
郵便番号枠がない洋封筒の場合郵便番号枠がない場合でも、郵便番号を省略する必要はありません。住所の上に7桁の数字を記載し、住所と氏名が読みやすく並ぶように調整しましょう。
また、郵便番号枠が付いている洋封筒では、枠の向きと封筒の上下を確認してから記入します。封筒を反対向きに置いたまま書いてしまうと、郵便番号と住所の配置が不自然になるため注意が必要です。
封かん日を記載する場合手紙を封じた日付を裏面に記載することもあります。これは必須項目ではありませんが、改まった手紙やビジネス文書では、発送日を確認しやすくする目的で記載される場合があります。
日付を書く場合は、差出人の住所や氏名と重ならない上部の余白を利用しましょう。封筒の向きに合わせて横書き・縦書きを統一すると、より整った印象になります。
【比較表】長形封筒・洋形封筒・角形封筒で裏面の書き方はどう違う?
封筒の裏面の書き方は、封筒の形状や封入口の位置によって変わります。特に、長形封筒と洋形封筒は見た目が似ていても、一般的な使用方向や適した文字の向きが異なります。
それぞれの特徴を整理すると、次のようになります。
| 封筒の種類 | 一般的な使用方向 | 差出人の配置 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 長形封筒 | 縦長・縦書き | 裏面の左下、または継ぎ目を挟んだ左右 | 手紙、書類、履歴書など |
| 洋形封筒 | 横長・横書き | 裏面の下部3分の1 | 招待状、お礼状、カードなど |
| 角形封筒 | 縦長・縦書きが一般的 | 裏面の左下を中心に配置 | A4書類、契約書、応募書類など |
長形封筒は、短い辺側に封入口がある縦長の封筒です。長形3号はA4用紙を三つ折りにして入れる用途などに使われます。
一般的には縦書きがなじみやすく、裏面の左側に郵便番号・住所・氏名を
特に、個人宛ての手紙や改まった文書では、縦書きにすることで落ち着いた印象を与えられます。
洋形封筒の裏の書き方洋形封筒は、長い辺側に封入口がある横長の封筒です。横書きで使用することが多く、招待状や案内状、グリーティングカードなどにも適しています。
差出人の情報は下部にまとめ、郵便番号、住所、氏名の順に配置します。文字の大きさをそろえ、余白を十分に確保することがポイントです。
角形封筒の裏の書き方角形封筒は、A4サイズの書類を折らずに入れられる角形2号などが代表的です。履歴書や職務経歴書、契約関係の書類など、ビジネス用途でよく使用されます。
縦書きで宛名を記載した場合は、裏面も縦書きに統一すると自然です。差出人の会社名・部署名・氏名を省略せず、郵便番号と住所を含めて正確に記載しましょう。
なお、封筒の形状だけで書く向きが法律上決まるわけではありません。洋形封筒でも縦書きにすることはできますが、表面と裏面の文字方向をそろえると、全体に統一感が生まれます。
【ビジネス・個人宛て編】封筒の裏の差出人はどう書く?失礼にならないマナー
封筒の裏面は、単に住所と名前を記載するだけの場所ではありません。誰が送った郵便物なのかを明確にし、受取人が安心して開封できるようにする役割もあります。
ビジネス用と個人用では、差出人情報の書き方に少し違いがあります。
ビジネス封筒の差出人の書き方会社から取引先や顧客に書類を送る場合は、個人名だけでなく、会社名や部署名も記載しましょう。
記入例(ビジネス用・横書き)
〒100-0005
東京都千代田区丸の内1丁目2番3号
〇〇ビル10階
株式会社サンプル
営業部
山田太郎
会社名は「(株)」などと省略せず、正式名称で記載するのが丁寧です。部署名も正式な名称を使い、担当者が誰なのか分かるようにフルネームを記載しましょう。
なお、差出人の名前に「様」や「御中」を付ける必要はありません。「御中」は受取先の会社や部署に対して使う敬称であり、自分の会社名に付けるものではありません。
個人宛ての封筒はフルネームが基本友人や知人、親戚などに手紙を送る場合も、裏面には差出人の住所と氏名を記載するのが基本です。
特に、同じ苗字の人が多い地域や、家族宛てに送る場合は、フルネームで書いておくと誰が差し出した郵便物なのかが分かりやすくなります。
親しい相手だからといって住所を大幅に省略するのではなく、郵便番号から建物名まで正確に記載するのが安心です。
履歴書や応募書類を送る場合の注意点就職活動で履歴書や職務経歴書を送る場合は、差出人情報を特に丁寧に記載しましょう。
大阪労働局のハローワークが公開している応募書類セミナー資料でも、封筒の裏面に差出人である本人の住所と氏名を記載し、封入後にのりで閉じて「〆」を記入する方法が案内されています。
応募書類は採用担当者だけでなく、社内の郵便担当者など複数の人が取り扱う可能性があります。住所や氏名が読みやすく書かれていることは、書類を適切に管理してもらうためにも大切です。
また、表面の会社名や部署名は正式名称で記載し、宛名の敬称も適切に使い分けましょう。個人名が分かっている場合は「様」、会社や部署だけに宛てる場合は「御中」を使用します。両方を重ねて使わないようにしてください。
【封じ目・注意点編】〆の正しい書き方と差出人を書かない場合のリスク
封筒の裏面で迷いやすいポイントの一つが、封じ目に書く「〆」です。そもそも何のために書くのか、必ず必要なのかという疑問を持つ人もいるでしょう。
封筒の封じ目に書く「〆」の意味「〆」は、封筒をのりで閉じたことを示す封字です。封をした後に継ぎ目の中央付近へ記載することで、封筒がきちんと閉じられていることを示します。
特に、履歴書や重要書類、ビジネス文書などを送る場合には、封字を記載すると丁寧な印象になります。
「〆」は単なるバツ印とは異なります。書くときは、文字の形を意識し、封じ目の中央に自然に配置しましょう。
「〆」「封」「緘」の違い封じ目に使う文字には、いくつかの種類があります。
- 〆:一般的な手紙やビジネス文書で広く使われる封字。
- 封:封をしたことを示す文字。改まった手紙などで使われる。
- 緘:厳重に封をしたことを示す文字。重要書類や機密性の高い文書などで使われる。
日常的な郵便物や応募書類であれば「〆」で十分です。必ずしも難しい封字を使う必要はありません。
封筒はのりで閉じるのが基本封じ目を書く前に、まず封筒をしっかり閉じることが大切です。
日本郵便は、封筒を閉じる際にセロハンテープやホッチキスを使用しない方法を案内しています。のりや封筒に備え付けられた接着部分を使って封をすると、見た目も整いやすくなります。
封をした後は、封じ目がきちんと接着されているか確認し、その中央に「〆」を記載しましょう。
封筒の裏に差出人を書かない場合はどうなる?差出人の住所や氏名を記載しなくても、一般的な封書が配達されるケースはあります。ただし、これは差出人情報を省略してもよいという意味ではありません。
例えば、宛先の住所に誤りがあった場合や、受取人が転居していた場合、差出人の情報がなければ郵便物を返送できない可能性があります。
日本郵便では、宛先不明や宛名不完全などの理由で郵便物が差出人に返還されるケースを案内しています。差出人情報を記載しておくことは、郵便物が正常に届けられなかった場合の備えにもなります。
また、すべての郵便サービスで差出人情報を省略できるわけではありません。例えば、ゆうパックでは配達できなかった場合などに備え、荷送人の氏名・住所・電話番号・郵便番号を記載する必要があると日本郵便が明示しています。内容証明など、差出人と受取人の住所・氏名が必要なサービスもあります。
つまり、普通の手紙と荷物・特殊な郵便サービスを同じ基準で考えないことが大切です。特別な事情がなければ、封筒の裏面には差出人の情報を記載しておくのが安心です。
差出人の住所を知られたくない場合は?個人情報の観点から、自宅住所を相手に知らせたくない場合もあるでしょう。
その場合は、利用する郵便サービスの条件を確認したうえで、適切な返送先を用意する方法を検討します。勤務先や事業所の住所などを使用する場合も、その住所を差出人住所として利用してよいか確認することが必要です。
匿名配送に対応するサービスを利用する方法もありますが、すべての郵便物や荷物で匿名発送が認められているわけではありません。ゆうパックでは差出人情報の記載が必要です。
【実践チェック】封筒を投函する前に確認したい5つのポイント
封筒の裏面を書き終えたら、投函する前に最終確認をしておきましょう。特にビジネス文書や応募書類は、書き直しが難しい場合もあるため、次のポイントを確認しておくと安心です。
- 郵便番号:7桁の数字に間違いがなく、読みやすく書かれているか。
- 住所:都道府県・市区町村・番地・建物名・部屋番号が正確か。
- 氏名:差出人のフルネームが正しく記載されているか。
- 配置:住所と氏名が読みやすく、表面の宛名より控えめな大きさになっているか。
- 封じ目:のりでしっかり閉じ、必要に応じて「〆」を記載したか。
加えて、表面の宛先と裏面の差出人情報を取り違えていないかも確認してください。封筒を裏返した状態で作業していると、上下や左右の向きを間違えることがあります。
文字をきれいに書くことだけに集中するのではなく、受取人や郵便局の担当者が情報を正しく読み取れるかという視点を持つことが大切です。
【封筒の裏の書き方】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:封筒の裏には何を書けばよいですか?
A1:基本的には差出人の郵便番号・住所・氏名を記載します。会社から送る場合は、会社名や部署名も加えます。封かん日を記載することもありますが、必須ではありません。
Q2:封筒の裏の差出人は左下に書くのが正解ですか?
A2:縦書きの場合は左側にまとめる方法が一般的です。また、中央の継ぎ目を挟んで住所を右側、氏名を左側に分ける配置もあります。横書きの場合は下部3分の1程度にまとめると自然です。
Q3:封筒の裏は住所と名前のどちらを先に書きますか?
A3:一般的には郵便番号、住所、会社名・部署名、氏名の順です。氏名はフルネームで記載し、差出人自身の名前に「様」や「御中」は付けません。
Q4:郵便番号枠がない封筒でも郵便番号は必要ですか?
A4:枠がなくても郵便番号を記載できます。住所の上に7桁の数字を読みやすく書きましょう。枠がないことを理由に郵便番号を省略する必要はありません。
Q5:洋形封筒の裏面は縦書きでも問題ありませんか?
A5:問題ありません。ただし、横長の洋形封筒は横書きとの相性がよく、差出人情報を下部3分の1にまとめる方法が一般的です。表面と裏面の文字方向をそろえると、統一感が出ます。
Q6:封筒の裏に「〆」を書かないと郵便物は届きませんか?
A6:「〆」は封をしたことを示す慣習的な封字であり、郵便物の配達に必要な記号ではありません。ただし、ビジネス文書や重要書類などでは、のりで封をしたうえで記載すると丁寧です。
Q7:封筒の裏に差出人の住所を書かなくても送れますか?
A7:一般的な封書では、宛先と郵便料金などの条件が整っていれば配達される場合があります。ただし、宛先不明などの際に返送できなくなる可能性があります。ゆうパックなど、差出人情報が必要なサービスもあるため、基本的には記載しておくのがおすすめです。
Q8:個人宛ての手紙でも会社宛てと同じように差出人を書くべきですか?
A8:基本的な書き方は同じです。個人の場合は郵便番号・住所・氏名を記載し、会社名や部署名は必要ありません。相手が誰からの手紙なのか分かるよう、フルネームで書くと安心です。
封筒の裏の書き方で大切なのは、差出人の郵便番号・住所・氏名を正しい順番で、読みやすい位置に記載することです。
縦書きなら裏面の左側や中央の継ぎ目を挟んだ配置、横書きなら下部3分の1を目安にすると、全体のバランスを整えやすくなります。
長形封筒や角形封筒は縦書き、洋形封筒は横書きが一般的ですが、最も大切なのは表面と裏面の向きをそろえ、差出人の情報が明確に読み取れることです。
ビジネスでは会社名・部署名・氏名を正式に記載し、個人宛ての手紙でもフルネームと住所を省略せずに書くと安心です。また、のりで封をして「〆」を添えれば、より丁寧な仕上がりになります。
封筒の裏面は小さなスペースですが、差出人を伝え、郵便物が届かなかった場合の返送先を示す大切な役割があります。送る相手や用途に合った書き方を選び、投函前に郵便番号・住所・氏名をもう一度確認しましょう。