ジュウリョクピエロの躍進を語るうえで、今村聖奈騎手の存在は欠かせない。
今村騎手はデビュー戦から同馬に騎乗し、オークスまでの6戦中5戦で手綱を取った。その騎乗成績は5戦4勝、7着1回。勝率80%という非常に優秀な数字を残している。
今村聖奈騎手の騎乗成績| レース | 着順 |
|---|---|
| 2025年2歳新馬 | 1着 |
| 2025年JBC2歳優駿 | 7着 |
| 2026年3歳1勝クラス | 1着 |
| 2026年忘れな草賞 | 1着 |
| 2026年オークス | 1着 |
※2025年12月のポインセチアステークスのみ岩田望来騎手が騎乗。
特に忘れな草賞での勝利は、騎手と馬の信頼関係を示す重要なレースだった。
最後方から追い込む競馬を成功させた経験が、オークスでの戦術にもつながったと考えられる。
今村聖奈騎手がオークスで成し遂げた快挙2026年オークスは、今村騎手にとって初めてのクラシック競走への挑戦だった。
そして結果は、見事なGⅠ優勝。
JRA所属の女性騎手として史上初めてクラシック競走を制覇するという歴史的な記録を打ち立てた。
JRAの公式レース回顧では、勝利を決めた瞬間について、今村騎手の次の言葉が紹介されている。
最後のひと踏ん張りは馬が前に出てくれた。
このコメントからも、最後まで馬の力を信じて追い続けたことが伝わってくる。
騎手の判断と馬の瞬発力がかみ合ったことが、オークス制覇につながった。
ジュウリョクピエロの評判とネットの反応忘れな草賞の勝利後、競馬ニュースサイトのnetkeibaはSNS上の反応を紹介している。
反応の中心となったのは、次のような話題だった。
- 最後方から一気に差し切った走りへの驚き
- オルフェーヴル産駒らしい末脚への期待
- 今村聖奈騎手の騎乗を評価する声
- オークスでも好走できるのではないかという期待
さらにオークス制覇後には、ジョッキーカメラの映像も話題になった。
映像では、キックバックを受けながら走る同馬が頭を振る様子が確認され、競馬ファンの間では、そのような状況でも走り続けたことに驚く反応が広がったと報じられている。
こうした評判の背景には、単なるGⅠ勝利だけではなく、ダートから芝への転向、人気薄での連勝、そして女性騎手との歴史的な勝利という複数のストーリーがある。
【2026年11月現在】ジュウリョクピエロの近況と次走は?

2026年11月4日時点で、ジュウリョクピエロの次の大きな目標として注目されているのが、11月15日のエリザベス女王杯だ。
オークス以来の実戦となるため、秋の復帰戦として大きな注目を集めている。
秋華賞を回避した理由当初、ジュウリョクピエロは2026年10月18日の秋華賞を目指していた。
しかし、10月初旬に疝痛や便秘の症状が出て、予定していた追い切りを実施できなかった。
寺島良調教師は、万全の状態で出走させることを優先し、秋華賞への登録を見送った。
この判断によって、3歳牝馬三冠への挑戦は実現しなかったものの、目標は11月15日のエリザベス女王杯へ変更された。
10月29日の追い切りでは順調な動き復帰に向けた調整では、明るい材料も出ている。
10月22日には栗東CWコースで6ハロン87秒1、ラスト1ハロン11秒6を記録。さらに10月29日の2週前追い切りでは、6ハロン84秒1、ラスト1ハロン11秒9をマークした。
日刊スポーツによると、寺島調教師は馬がリラックスして走れており、飼い葉も食べて体重も大きく減っていないと説明している。
また、次の1週前追い切りでは今村騎手が騎乗する予定と報じられた。
エリザベス女王杯で注目したいポイント- 開催日:2026年11月15日
- 競馬場:京都競馬場
- 距離:芝2200m
- 出走条件:3歳以上牝馬
11月1日に発表された特別登録では、ジュウリョクピエロも登録馬に名を連ねた。登録は23頭で、フルゲートは18頭となっている。
さらに注目したいのが、JRAが11月2日に発表したレーティング順位だ。
2026年エリザベス女王杯・登録馬レーティング
1位
カムニャック
114
2位
ジュウリョクピエロ
112
3位
アクアヴァーナル
111
出典:JRA・2026年11月2日発表。日本馬の登録時レーティング順位。
ジュウリョクピエロは114のカムニャックに次ぐ2位。オークス制覇が高く評価されていることが分かる。
ただし、レーティングは競走能力を評価する指標であり、次走の着順を保証するものではない。11月4日時点では登録段階で、最終的な出走馬は確定していない。
今回の最大の見どころは、初めて古馬と対戦することだ。
3歳春のクラシックを制した能力が、経験豊富な古馬相手にも通用するのか。加えて、2200mという距離で持ち味の末脚を発揮できるかが焦点となる。
【プロの結論】ジュウリョクピエロは本当に強すぎるのか?
競走成績、血統、レース内容、騎手との相性を整理すると、ジュウリョクピエロが高く評価される理由は明確だ。
特に注目したいのは、次の3点である。
1. 芝への転向後に結果を出し続けたこと
ダートでの実績だけでは見抜きにくかった適性が、芝2000mへの転向によって開花した。芝で3連勝した事実は、偶然の一発では説明しにくい。
2. 末脚だけでなく、距離への対応力を示したこと
忘れな草賞の芝2000mから、オークスの芝2400mへ距離が延びても勝利した。33秒1の末脚と、2400mを走り切る能力の両方が確認できた。
3. 今村聖奈騎手との相性が良いこと
5回の騎乗で4勝。馬の特徴を理解した騎手が大舞台でも結果を残したことは、今後のレースでも大きな強みになる。
一方、今後の課題もある。
- 古馬との実力比較はまだ済んでいない。
- 気性面やレース前のテンション管理が課題になり得る。
- 疝痛による秋華賞回避後の実戦復帰が控えている。
- 先行馬が残る展開など、異なるレース展開への対応力も確認したい。
したがって、現時点での評価は「すべての条件で圧倒する完成された最強馬」ではなく、世代トップクラスの末脚と距離適性を証明した、成長途上のGⅠ馬という位置づけが適切だ。
11月15日のエリザベス女王杯は、その評価をさらに高める可能性がある重要な一戦となる。
【ジュウリョクピエロの強さ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ジュウリョクピエロの通算成績は?
A1:2026年11月4日時点で6戦4勝。内訳は1着4回、2着0回、3着0回、その他2回。中央競馬では5戦4勝、地方競馬では1戦0勝となっている。
Q2:上がり3ハロン33秒1を記録したのはどのレース?
A2:2026年5月24日のオークス(東京芝2400m)。後方14番手から直線で追い込み、5番人気でGⅠ初制覇を達成した。なお、33秒1は7着のエンネも記録している最速タイの数字だ。
Q3:ジュウリョクピエロの次走はいつ?
A3:2026年11月15日のエリザベス女王杯(京都芝2200m)が次走の目標。11月1日に特別登録が発表され、今村聖奈騎手とのコンビ継続も予定されている。最終的な出走確定は別途確認が必要となる。
ジュウリョクピエロが「強すぎ」と話題になった最大の理由は、単なるGⅠ勝利ではない。
ダートでデビューし、芝への転向をきっかけに3連勝。忘れな草賞では2馬身半差の快勝を収め、オークスでは上がり3ハロン33秒1の末脚で世代の頂点に立った。
父オルフェーヴル譲りの底力を感じさせる走りに加え、今村聖奈騎手との5戦4勝という好相性も大きな魅力だ。
2026年11月現在、通算6戦4勝。次の舞台として注目されるエリザベス女王杯では、古馬との初対戦や2200mへの適性、秋華賞回避後の状態が重要な判断材料になる。
ジュウリョクピエロは、オークスを勝ったことで完成した馬ではない。むしろ、芝で本来の能力を発揮し始めたばかりの可能性を秘めた競走馬だ。
次走で再び強烈な末脚を披露できるのか。今村聖奈騎手とのコンビがどこまで大舞台で存在感を示すのか。2026年秋の牝馬路線を占ううえでも、見逃せない一頭である。