2026年11月現在、「神戸殺人事件の犯人」を調べる人が確認しておきたい事件として、神戸市中央区で2026年6月に発覚した冷凍庫遺体事件と、2017年に発生し約9年後の2026年6月に容疑者が逮捕された神戸市長田区の拳銃発砲殺人事件がある。前者では望月亜紀被告、後者では菱川龍己被告が、それぞれ殺人事件に関連して起訴されている。
ただし、この2つは発生時期も場所も被害者も異なる別々の事件だ。中央区の事件では西口豊さん、長田区の事件では楠本勇浩さんが犠牲となった。両事件とも逮捕・起訴に至っているが、起訴されたことと有罪判決が確定したことは同じではない。2026年11月4日時点の捜査・裁判の状況を整理する。
【最初に確認】神戸殺人事件の犯人は誰?2026年に注目される2つの事件

「神戸殺人事件」という検索語は、特定の1事件だけを指す正式名称ではない。2026年に報道された神戸市内の事件を調べる場合、まず次の2件を区別する必要がある。
1.神戸市中央区の冷凍庫遺体事件2026年6月20日、神戸市中央区中山手通のマンションで、冷凍庫の中から切断された男性の遺体が発見された。
亡くなっていたのは西口豊さん。警察は、2011年12月ごろに死亡したとみて捜査を進め、元妻の望月亜紀容疑者を死体遺棄容疑で逮捕した。
その後、望月被告は死体損壊・遺棄罪で起訴され、さらに殺人容疑で再逮捕。2026年8月31日には殺人罪でも追起訴された。
この事件で現在、殺人罪などに問われているのは望月亜紀被告である。
2.神戸市長田区の拳銃発砲殺人事件もう一つは、2017年9月12日に神戸市長田区五番町で発生した拳銃発砲殺人事件だ。
犠牲となったのは、当時44歳の楠本勇浩さん。暴力団「任侠山口組」(現在の絆会)の代表を警護していた男性だった。
事件後、殺人などの疑いで指名手配されていた菱川龍己容疑者が、2026年6月23日に山口県下松市で逮捕された。
神戸地検は同年7月13日、菱川容疑者を殺人と銃刀法違反の罪で起訴した。現在は菱川龍己被告として刑事手続きが進められている。
このように、検索結果に登場する望月亜紀被告と菱川龍己被告は、まったく別の事件の関係者である。
【事件①】神戸市中央区の冷凍庫遺体事件|望月亜紀被告と西口豊さん
事件発覚は2026年6月20日事件が明らかになったのは2026年6月20日。
神戸市中央区中山手通6丁目のマンションで異臭に関する通報があり、警察官が室内を確認したところ、大型冷凍庫から男性の遺体が見つかった。
遺体は腹部付近で切断された状態で、複数の袋に入れられていた。
警察の発表や報道によると、身元は元住人の西口豊さん。1969年1月生まれで、死亡したと推定される2011年12月ごろは42歳だった。
遺体は長期間冷凍庫内に保管されていたとみられる。しかし、部屋への電力供給が止まり、冷凍庫が作動しなくなったことで腐敗が進み、異臭によって事件が発覚した。
関西テレビなどの報道では、2026年3月ごろから管理会社に異臭の相談が寄せられていたことも伝えられている。
望月亜紀容疑者の逮捕から殺人罪の追起訴まで警察が捜査を進める中で浮上したのが、西口さんの元妻である望月亜紀容疑者だった。
望月容疑者は事件現場となったマンションの契約者であり、西口さんと同居していた時期があった。
2026年6月22日夜、望月容疑者が警察に連絡し、自身の関与を申し出たと報じられている。
翌23日、兵庫県警は死体遺棄容疑で望月容疑者を逮捕した。
当初の捜査では遺体を冷凍庫に入れて放置した行為が焦点となったが、その後、警察は西口さんの死亡そのものについても捜査を進めた。
主な経緯は次のとおり。
- 2026年6月20日: マンションの冷凍庫から西口さんの遺体を発見。
- 6月23日: 望月亜紀容疑者を死体遺棄容疑で逮捕。
- 7月14日: 神戸地検が死体損壊・遺棄罪で起訴。
- 8月10日: 西口さんに対する殺人容疑で再逮捕。
- 8月31日: 神戸地検が殺人罪で追起訴。
殺人容疑での再逮捕時、望月被告は黙秘する旨を話したと報じられている。
起訴状で指摘された殺害方法とは2026年8月31日の共同通信報道などによると、殺人罪の起訴状では、望月被告が2011年12月8日ごろ、神戸市中央区のマンションで西口さんの首をひも状のもので絞めるなどし、口にタオルを詰め込むなどして窒息死させたとされている。
遺体の発見時にも口の中からバスタオルなどが確認されたと報じられた。
また、死体損壊・遺棄事件の起訴状では、遺体を切断して袋に詰め、大型冷凍庫に入れ、長期間放置したことが指摘されている。
望月被告は、死体損壊・遺棄罪と殺人罪という別々の犯罪事実について起訴されている。
事件の動機は判明しているのか事件の背景として注目されているのが、望月被告と西口さんの夫婦関係だ。
神戸新聞NEXTの2026年8月11日の報道によると、望月被告は事件後、周囲の知人に対して元夫からDVを受けていたと話していたという。
また、離婚理由についてもDVだったと説明していたとされる。
一方、兵庫県警は2人に関するトラブルを把握していないと説明している。
ここで注意したいのは、DVに関する話は知人を通じて伝えられた証言であり、殺害の動機として裁判で確定した事実ではないという点だ。
離婚に至った経緯、事件当日の状況、死亡に至るまでの詳しい事情などは、刑事裁判での審理が重要になる。
【事件②】神戸長田区拳銃発砲殺人事件|菱川龍己被告と楠本勇浩さん
2017年9月12日に発生した射殺事件神戸市長田区の事件は、中央区の冷凍庫遺体事件とは異なり、2017年に発生した拳銃発砲殺人事件である。
発生日時は2017年9月12日午前10時ごろ。
現場は神戸市長田区五番町3丁目付近の路上だった。
被害者は楠本勇浩さん。当時44歳で、任侠山口組の代表を警護する立場にあった。
当時、山口組をめぐっては組織の分裂と対立が続いていた。任侠山口組は2017年4月に神戸山口組から離脱して結成された組織で、現在の絆会にあたる。
事件では代表が乗る車列が襲撃され、警護役だった楠本さんが拳銃で撃たれて死亡した。
菱川龍己容疑者は約9年間にわたって逃亡兵庫県警は事件後、菱川龍己容疑者を殺人などの疑いで指名手配した。
菱川容疑者は事件当時、神戸山口組系の組員だったと報じられている。
その後、長期間にわたって所在が分からない状態が続いた。
しかし2026年6月23日、山口県下松市内の集合住宅で身柄を確保された。
神戸新聞NEXTによると、逮捕につながったのは山口県警から寄せられた情報だった。兵庫県警と山口県警の合同捜査本部が捜査を進め、約9年間に及んだ逃亡は終わった。
2026年7月13日、殺人と銃刀法違反で起訴菱川容疑者は逮捕後、殺人と銃刀法違反の容疑で捜査を受けた。
神戸地検は2026年7月13日、殺人と銃刀法違反の罪で起訴した。
ラジオ関西の2026年7月14日の報道によると、起訴状では、菱川被告が何者かと共謀し、2017年9月12日に楠本さんに向けて拳銃で弾丸2発を発射し、そのうち1発を命中させて殺害したとされている。
検察は被告の認否を明らかにしていない。
したがって、起訴内容は検察側が主張する犯罪事実であり、裁判所による有罪認定とは区別しなければならない。
2026年9月には逃亡支援をめぐる再逮捕も菱川被告をめぐっては、射殺事件とは別に、逃亡中の生活を支援した人物に関する捜査も進んだ。
2026年9月9日、兵庫県警と山口県警の合同捜査本部は、菱川被告を犯人隠避教唆の疑いで再逮捕した。
報道によると、指名手配中だった2026年5月中旬から6月中旬にかけ、山口県下松市の潜伏先で自身をかくまうよう、知人男性に依頼した疑いが持たれている。
また、逃亡を手助けした疑いで34歳の男性が逮捕され、通信機器の契約をめぐる詐欺容疑で63歳の男性も逮捕された。
さらに10月16日、神戸地検は63歳の男性を犯人蔵匿罪で起訴した。
この追加捜査は、楠本さん射殺事件の起訴内容とは別の刑事事件に関するものだ。長期逃亡を支えた人間関係や潜伏生活の実態も、今後の捜査上の焦点となっている。
【比較表】神戸の2つの殺人事件と容疑者・被告人の関係
2026年11月4日時点で確認できる情報を整理すると、両事件の違いは次のとおりだ。
| 比較項目 | 中央区・冷凍庫遺体事件 | 長田区・拳銃発砲事件 |
|---|---|---|
| 発生時期 | 2011年12月ごろ | 2017年9月12日 |
| 発覚・逮捕の時期 | 2026年6月 | 2026年6月 |
| 発生場所 | 神戸市中央区 | 神戸市長田区 |
| 被害者 | 西口豊さん | 楠本勇浩さん |
| 被告人 | 望月亜紀 | 菱川龍己 |
| 逮捕日 | 2026年6月23日 | 2026年6月23日 |
| 最初の起訴 | 2026年7月14日 | 2026年7月13日 |
| 殺人罪の起訴 | 2026年8月31日 | 2026年7月13日 |
| 関連する罪名 | 殺人・死体損壊・死体遺棄 | 殺人・銃刀法違反 |
| 追加の捜査 | 殺害経緯など | 逃亡支援・犯人隠避関連 |
| 判決状況 | 確認できる判決報道なし | 確認できる判決報道なし |
両事件に共通するのは、長い時間が経過した後に容疑者が逮捕され、検察による起訴に至った点だ。
一方、事件の性質は大きく異なる。中央区の事件は家庭内での死亡と遺体の長期遺棄が問題となっており、長田区の事件は暴力団組織間の対立を背景とする銃器犯罪として捜査されている。
両事件の被告人同士に関係があるとする情報も確認されていない。
【動機と理由】なぜ神戸で事件が起きたのか?報道された背景を検証
事件の検索で多くの人が気にするのが、犯行に至った動機や理由だ。
しかし、逮捕や起訴の事実と、犯行動機が解明されたことは別問題である。
望月亜紀被告の事件で注目される夫婦関係中央区の事件では、元夫婦の関係が捜査・裁判の重要な論点になる。
知人を通じて伝えられたDVに関する証言や、2012年12月に戸籍上の離婚が成立したという経緯が報じられている。
また、望月被告は事件後もマンションの契約を維持し、家賃を支払い続けていた。
神戸新聞NEXTなどの報道によれば、警察は事件の発覚を防ぐ意図があった可能性を調べている。
ただし、こうした行動だけで殺害に至った理由を説明することはできない。
動機の確定には、本人の供述、客観的証拠、事件当時の状況などを総合的に検討する必要がある。
菱川龍己被告の事件では組織間対立が背景長田区の事件については、山口組の分裂と、その後の組織間の対立が背景にある。
2015年に山口組から神戸山口組が分裂し、2017年には神戸山口組から任侠山口組が離脱した。
事件が発生したのは、こうした組織間の緊張が続いていた時期だった。
楠本さんは任侠山口組の代表を警護しており、事件はその車列への襲撃と関連づけて報じられている。
ただし、組織間の対立という背景だけで、個人の犯行動機や指示系統の全容まで確定するわけではない。
菱川被告以外の関係者との共謀についても、起訴状や公判で何が立証されるかを見極める必要がある。
【2026年11月最新】神戸殺人事件の起訴状況と裁判の現在
ここで重要になるのが、容疑者・被告人・有罪判決を受けた人物の違いだ。
日本の刑事手続きでは、警察に逮捕された段階と、検察が起訴した段階、裁判所が有罪判決を言い渡した段階は、それぞれ法的な意味が異なる。
望月亜紀被告の裁判状況望月被告は、2026年7月に死体損壊・遺棄罪で起訴され、8月31日に殺人罪でも追起訴された。
殺人罪については、2011年12月8日ごろに西口豊さんを窒息死させたとする内容が起訴状に記載されている。
ただし、2026年11月4日時点で、判決が言い渡されたと確認できる報道は見当たらない。
今後の裁判では、死亡に至る経緯、殺害行為の立証、遺体損壊・遺棄の事実などが重要な争点になる。
菱川龍己被告の裁判状況菱川被告は2026年7月13日、殺人と銃刀法違反の罪で起訴された。
さらに9月には犯人隠避教唆の疑いで再逮捕され、逃亡支援をめぐる別の捜査も進んだ。
10月16日には、逃亡中の菱川被告をかくまった疑いで63歳の男性が起訴されている。
こちらも、2026年11月4日時点で、楠本さん射殺事件についての確定判決を確認できる公開報道は見当たらない。
神戸地方裁判所が公表している裁判員裁判の開廷期日情報には、掲載されない事件もあると明記されている。そのため、公開予定表に事件名が見当たらないことだけで、公判が行われていないと判断することはできない。
今後確認すべき3つのポイント今後の報道で注目すべき点は次の3つだ。
1. 殺人罪の立証内容: 検察側の主張を裏付ける証拠と、被告人側の主張がどう審理されるか。
2. 犯行動機と背景: 中央区事件の夫婦関係や、長田区事件の組織間対立が個別の犯罪事実とどう結びつくか。
3. 共犯・逃亡支援の解明: 長田区事件で菱川被告とほかの関係者との間にどのような関係があったのか。
【プロの結論】神戸殺人事件の犯人情報を調べる際に押さえたい判断基準
今回の2事件から読み取れるのは、事件の発生から逮捕までの時間が長くても、捜査や刑事手続きが終わるわけではないということだ。
中央区の冷凍庫遺体事件では、2011年に死亡したとみられる男性の遺体が約15年後に発見され、元妻が死体損壊・遺棄罪と殺人罪で起訴された。
長田区の射殺事件では、2017年の事件で指名手配されていた菱川被告が、2026年に逮捕・起訴された。
ただし、事件情報を正確に理解するためには、次の区別が欠かせない。
- 逮捕: 警察が犯罪の疑いを持つ人物の身柄を拘束すること。
- 起訴: 検察が刑事裁判を求めること。
- 追起訴: すでに起訴された被告人について、別の犯罪事実でも追加で起訴すること。
- 有罪判決: 裁判所が審理を経て犯罪事実を認定し、有罪を言い渡すこと。
特に、ネット上で「犯人が判明した」「犯人が確定した」という表現を見かけても、起訴段階なのか、判決が出た後なのかを確認することが大切だ。
事件の真相を知るうえでは、警察の発表、神戸地検の起訴内容、裁判所の判断をそれぞれ分けて把握する必要がある。
神戸殺人事件の犯人に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の神戸市中央区冷凍庫遺体事件の犯人は誰ですか?
A1:元妻の望月亜紀被告です。2026年7月に死体損壊・遺棄罪で起訴され、8月31日には元夫の西口豊さんを殺害した罪でも追起訴されています。ただし、有罪判決が確定したという意味ではありません。
Q2:神戸長田区の楠本勇浩さん射殺事件の犯人は誰ですか?
A2:殺人と銃刀法違反の罪で起訴された菱川龍己被告です。約9年間にわたり指名手配されていましたが、2026年6月23日に山口県下松市で逮捕され、7月13日に起訴されました。
Q3:望月亜紀被告の犯行動機は判明していますか?
A3:動機の全容は明らかになっていません。知人を通じてDVに関する証言が報じられていますが、警察は2人のトラブルを把握していなかったと説明しています。裁判での審理が重要になります。
Q4:菱川龍己被告はなぜ約9年間も逮捕されなかったのですか?
A4:逃亡中の生活を支援した人物の存在が捜査で浮上しています。2026年9月には逃亡支援を依頼した疑いで菱川被告が再逮捕され、10月には支援に関わったとされる63歳の男性が犯人蔵匿罪で起訴されました。
Q5:2つの神戸殺人事件は同じ事件ですか?
A5:違います。中央区の事件は2011年ごろの死亡と2026年の遺体発見に関係する事件で、長田区の事件は2017年に発生した拳銃発砲殺人事件です。被害者、被告人、事件の背景はいずれも異なります。
Q6:2026年11月現在、2人に判決は出ていますか?
A6:2026年11月4日時点で、両事件について判決が言い渡されたと確認できる公開報道は見当たりません。起訴後の裁判の進展を確認する必要があります。
2026年に注目される神戸市内の殺人事件は、中央区の冷凍庫遺体事件と長田区の拳銃発砲殺人事件の2件に整理できる。
中央区の事件では望月亜紀被告が、西口豊さんに対する殺人罪と死体損壊・遺棄罪で起訴された。
長田区の事件では菱川龍己被告が、楠本勇浩さんの射殺事件について殺人と銃刀法違反で起訴され、さらに逃亡支援をめぐる捜査も進んでいる。
2026年11月4日時点で重要なのは、両事件とも逮捕・起訴という大きな進展があった一方、刑事責任を最終的に判断する裁判の結果は確認できないという点だ。
今後は公判で明らかになる証拠、被告人側の主張、検察側の立証、そして裁判所の判断が焦点となる。事件の続報を追う際には、報道された容疑と確定した判決を混同せず、公式発表や信頼できる報道を基準に確認したい。
主な事実確認資料(2026年の報道・公的情報)
- 中央区事件の発見・逮捕・遺棄罪の起訴:神戸新聞NEXT、サンテレビ、関西テレビ。
- 望月被告の殺人容疑での再逮捕・追起訴:共同通信、神戸新聞NEXT、サンテレビ。
- 長田区事件の逮捕・殺人罪などの起訴:神戸新聞NEXT、ラジオ関西。
- 菱川被告の逃亡支援をめぐる追加捜査・関係者の起訴:神戸新聞NEXT、MBSニュース。
- 神戸地方裁判所の裁判員裁判開廷期日情報。