2026年11月現在、日本共産党の委員長を務めているのは、田村智子(たむら・ともこ)氏です。2024年1月18日に開催された第29回党大会で幹部会委員長に選出され、日本共産党史上初の女性委員長となりました。前任者の志位和夫氏は委員長を退任し、中央委員会議長に就任しています。書記局長は小池晃氏が務めています。
田村氏の就任は、約23年間続いた志位体制からの交代という意味でも大きな節目でした。ただし、志位氏が党の役職をすべて退いたわけではありません。また、日本共産党では党大会、中央委員会、幹部会など複数の組織が役割を分担しており、一般的な企業や政党の代表者とは異なる人事の仕組みがあります。2026年の最新動向から、田村氏の経歴、歴代委員長、党内の役職と選出方法まで整理します。
【2026年最新】日本共産党委員長は田村智子氏!現在の党幹部と人事を解説

2026年11月現在、日本共産党の中心的な役職を担うのは、田村智子氏、志位和夫氏、小池晃氏の3人です。
2026年10月12日から14日に開催された第10回中央委員会総会でも、田村委員長と志位議長の名前がそれぞれ公式文書に登場しています。
同総会では、田村氏が大会決議案に関する結語を担当し、志位氏は綱領一部改定案についての報告や結語を担当しました。これらの公式記録からも、2026年秋時点で両者がそれぞれの役職を担っていることが確認できます。
現在の日本共産党の主要幹部| 役職 | 氏名 | 主な位置づけ |
|---|---|---|
| 幹部会委員長 | 田村智子氏 | 党の中心的な指導者 |
| 中央委員会議長 | 志位和夫氏 | 中央委員会の議長 |
| 書記局長 | 小池晃氏 | 中央の日常的な実務を担う書記局の責任者 |
| 幹部会副委員長 | 山下芳生氏ら | 幹部会を構成する主要幹部 |
人事の基本的な根拠となるのは、2024年1月18日に日本共産党が公表した「中央委員会の機構と人事(第29回党大会)」です。
なお、同資料に記載された副委員長などの人事は第29回党大会直後のものです。2026年時点の役職を調べる場合は、その後の中央委員会総会や公式発表も合わせて確認する必要があります。
2026年も田村体制が続いている理由日本共産党では、委員長の交代が必ずしも毎年行われるわけではありません。
党大会で中央委員会が選出され、その中央委員会が次の党大会までの指導機関として活動します。したがって、党大会の間に開催される中央委員会総会で政策や組織運営について議論が行われても、それだけで委員長が自動的に交代するわけではありません。
2026年10月の第10回中央委員会総会でも田村氏が委員長として発言しており、2026年11月現在、田村体制が継続しています。
【田村智子氏の経歴】初の女性委員長になるまでの政治活動と政策
田村智子氏は、国会議員としての活動だけでなく、党内で政策立案や組織運営に携わってきた政治家です。
2010年の参議院議員選挙で初当選し、国会での活動を本格化させます。その後、党副委員長や政策委員長を歴任し、2024年に幹部会委員長へ就任しました。
田村智子氏の主な経歴| 年月 | 出来事 | 内容 |
|---|---|---|
| 1965年7月 | 長野県小諸市に誕生 | 田村氏の出身地 |
| 大学時代 | 早稲田大学第一文学部 | 学費値上げ反対や核兵器廃絶の活動などに参加 |
| 大学卒業後 | 政治活動に従事 | 日本民主青年同盟中央常任委員などを経験 |
| 2010年 | 参議院議員に初当選 | 比例代表で国政進出 |
| 2019年 | 「桜を見る会」を追及 | 安倍政権下の招待者や運営をめぐる問題を国会で質問 |
| 2020年1月 | 党政策委員長に就任 | 政策面で党の中心的な役割を担う |
| 2024年1月18日 | 幹部会委員長に就任 | 第29回党大会後の中央委員会総会で選出 |
| 2024年10月 | 衆議院議員に初当選 | 比例東京ブロックから国政の活動の場を移す |
田村氏の名前が広く知られるきっかけの一つが、2019年の「桜を見る会」をめぐる国会質問です。
安倍晋三政権が主催した「桜を見る会」では、招待者の選定や後援会関係者の参加、招待者名簿の管理などが政治問題となりました。
田村氏は参議院で、招待者の推薦枠や名簿の保存などについて質問しました。
参議院の国会審議記録にも、田村氏がこの問題を取り上げたことが残されています。
この質問は、政府の公的行事の運営と政治家の後援会活動との関係を問うもので、田村氏が国会で追及型の質問を行う政治家として認知される契機となりました。
田村智子氏が重視してきた政策分野田村氏の政治活動では、次のようなテーマが重要な位置を占めています。
- ジェンダー平等: 政治や社会における男女平等、女性の権利に関する課題。
- 非正規雇用・労働問題: 雇用の不安定さや労働条件の改善。
- 平和・安全保障: 日本の安全保障政策や戦争国家づくりをめぐる問題。
- 子どもの貧困: 教育や生活環境を含む子どもの貧困問題。
- 国民生活: 暮らしや社会保障に関する政策課題。
これらは、田村氏の国会活動や日本共産党の公式プロフィール、著書などにも関連するテーマです。
特にジェンダー平等は、初の女性委員長という立場とも関係する政策分野です。ただし、女性委員長の誕生そのものと、党の政策が実際に変化することは別の問題です。今後は役職の象徴的な意味だけでなく、具体的な政策や組織運営にどのような変化が生まれるかが注目されます。
【日本共産党の歴代委員長】宮本顕治・不破哲三・志位和夫から田村智子へ
日本共産党の委員長の歴史を理解するには、1970年以降の幹部会委員長の変遷を見ると分かりやすくなります。
委員長という役職は、現在の幹部会委員長という形で1970年に位置づけられました。それ以前には書記長や議長など、異なる名称の役職が存在しています。
歴代委員長と在任期間| 氏名 | 在任期間 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 宮本顕治氏 | 1970~1982年 | 幹部会委員長として党を指導 |
| 不破哲三氏 | 1982~1987年 | 宮本氏から引き継ぐ |
| 村上弘氏 | 1987~1989年 | 委員長を務めた |
| 不破哲三氏 | 1989~2000年 | 再び委員長に就任 |
| 志位和夫氏 | 2000~2024年 | 23年余りにわたり委員長を務める |
| 田村智子氏 | 2024年~現在 | 日本共産党初の女性委員長 |
※在任期間は歴史的な変遷を示す年単位の整理です。
宮本顕治氏から不破哲三氏へ1970年、第11回党大会で宮本顕治氏が中央委員会幹部会委員長に就任しました。
宮本氏は1982年まで委員長を務め、その後は中央委員会議長に就任します。
後任となったのが不破哲三氏です。
不破氏は1982年から1987年まで委員長を務めた後、いったん村上弘氏に交代しました。しかし1989年に再び委員長に就任し、2000年まで党を率いました。
この時期は、党の指導体制が宮本氏から不破氏へと移行していった時代です。
志位和夫氏の23年余りの委員長時代2000年11月24日、志位和夫氏が幹部会委員長に選出されました。
志位氏は、1990年に書記局長に就任しており、党の中央組織で経験を重ねた後に委員長へ昇格した人物です。
2000年から2024年まで23年余りにわたり委員長を務め、その在任期間は歴代最長となりました。
この長期体制が終わったのが、2024年1月18日の第29回党大会です。
2024年の交代は何が変わったのか第29回党大会は、2024年1月15日から18日まで開催されました。
最終日の1月18日、新しい中央委員会が選出され、その後の第1回中央委員会総会で主要人事が決定しました。
この人事によって、田村智子氏が幹部会委員長に、志位和夫氏が中央委員会議長に就任しました。
注目すべきなのは、志位氏が単純に党の役職から退いたのではないという点です。
委員長という役職を田村氏に引き継ぎながら、志位氏は中央委員会議長として引き続き党の指導機関に関わる体制になりました。
この交代は、2000年11月以来およそ23年ぶりの委員長交代であり、党創立から102年の歴史で初めて女性が委員長になった出来事でした。
【幹部会委員長とは?】中央委員会議長・書記局長との違い
日本共産党の人事で混乱しやすいのが、幹部会委員長、中央委員会議長、書記局長という3つの役職です。
いずれも党の中心的な役職ですが、同じ意味ではありません。
幹部会委員長の役割幹部会委員長は、日本共産党の中心的な指導者として活動する役職です。
党の方針や政策をめぐる議論、国政選挙への対応、党の対外的な発信など、党運営の重要な場面で中心的な役割を担います。
一般的な報道で「共産党委員長」「共産党の党首」と表現される場合、通常はこの幹部会委員長を指しています。
田村氏も、正式には日本共産党中央委員会幹部会委員長という肩書です。
中央委員会議長と委員長はどう違う?中央委員会議長は、幹部会委員長とは別の役職です。
2024年1月に志位氏が委員長を退任して議長に就任したことで、この違いが広く注目されました。
| 比較項目 | 幹部会委員長 | 中央委員会議長 |
|---|---|---|
| 役職の対象 | 中央委員会幹部会 | 中央委員会 |
| 現在の人物 | 田村智子氏 | 志位和夫氏 |
| 選出主体 | 中央委員会 | 中央委員会 |
| 役職の性格 | 幹部会の中心的な指導者 | 中央委員会の議長 |
| 2024年の人事 | 志位氏から田村氏へ交代 | 志位氏が新たに就任 |
ここで重要なのは、中央委員会議長が幹部会委員長より上位の党首である、と単純に理解しないことです。
日本共産党規約では、党大会から次の党大会までの指導機関は中央委員会とされています。また、中央委員会は幹部会委員長などを選出し、中央委員会議長を置くこともできます。
つまり、議長と委員長は異なる組織に関係する役職であり、役職名だけで上下関係を判断することはできません。
小池晃書記局長の役割小池晃氏が務める書記局長も、重要な役職です。
日本共産党規約第24条では、幹部会が書記局を設け、書記局長をその責任者とすると定められています。
書記局は、幹部会や常任幹部会の指導のもとで、中央の日常的な活動を処理する組織です。
したがって、書記局長は党の実務や組織運営において重要な役割を担います。
2026年9月の党公式資料でも小池氏は書記局長として紹介されており、田村委員長、志位議長とともに党の中枢を担っています。
【日本共産党の委員長はどう選ばれる?】党大会から中央委員会までの仕組み
日本共産党の委員長は、全国の党員による直接投票で選ばれる仕組みではありません。
党規約に定められた組織上の手続きに基づいて選出されます。
委員長選出までの4つの流れ1. 党大会を開催する
党大会は日本共産党の最高機関です。党の方針や綱領、規約などを審議し、中央委員会を選出します。
2. 中央委員会を構成する
党大会で選出された中央委員会が、次の党大会までの指導機関となります。
3. 第1回中央委員会総会を開催する
中央委員会は、幹部会委員、幹部会委員長、副委員長、書記局長などを選出します。また、中央委員会議長を選出することもできます。
4. 幹部会と常任幹部会を構成する
幹部会は中央委員会総会と次の総会の間に中央委員会の職務を行い、常任幹部会は日常的な職務を遂行します。
このように、委員長の選出は党大会と中央委員会を経由する組織的な手続きです。
日本共産党の組織と役職の関係党全体の組織構造を簡単に整理すると、次のようになります。
| 組織 | 主な役割 | 関連する役職 |
|---|---|---|
| 党大会 | 党の最高機関。中央委員会を選出 | 党大会代議員 |
| 中央委員会 | 党大会から次の党大会までの指導機関 | 中央委員会議長 |
| 幹部会 | 中央委員会総会の間にその職務を行う | 幹部会委員長・副委員長 |
| 常任幹部会 | 幹部会の職務を日常的に遂行 | 常任幹部会委員 |
| 書記局 | 中央の日常活動を処理 | 書記局長 |
| 都道府県委員会 | 都道府県単位で党を代表・指導 | 都道府県委員長 |
| 地区委員会 | 地区単位で党組織を指導 | 地区委員長 |
| 支部 | 地域・職場・学園などの基礎的な活動組織 | 支部の役員 |
この構造から分かるのは、委員長個人だけですべての組織運営が完結するわけではないということです。
党大会で決定された方針を中央委員会が担い、幹部会や常任幹部会、書記局がそれぞれの役割を果たす仕組みになっています。
【2026年の最新動向】第30回党大会と田村体制の今後
2026年の日本共産党を理解するうえで、見逃せないのが第30回党大会です。
日本共産党は2026年9月の第9回中央委員会総会で、第30回党大会の招集と議題についての提案を承認しました。
開催予定日は2027年1月18日から22日までの5日間です。
第30回党大会で予定されている議題党公式発表によると、主な議題は次のとおりです。
- 党綱領の一部改定
- 大会決議と中央委員会報告
- 新しい中央委員会の選出
- その他の議題
2026年10月の第10回中央委員会総会では、綱領一部改定案と第30回党大会決議案が議論されました。
党公式資料では、気候危機やAI、ジェンダー平等などの問題も重要なテーマとして取り上げられています。
委員長交代は再び起きるのか2027年の第30回党大会では、新しい中央委員会が選出される予定です。
その後、中央委員会が新たな幹部会委員長や書記局長などを選出することになります。
したがって、田村氏が続投するか、新たな委員長が選ばれるかは、今後の党大会と中央委員会の人事に関わる問題です。
2026年11月現在、田村氏の退任や交代が決定したという公式発表はありません。
次の人事を見る際には、党大会で中央委員会が選出されたかどうか、その後の第1回中央委員会総会でどのような人事が決まったかを確認が必要です。
【共産党委員長に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年現在、日本共産党の委員長は誰ですか?
A1:田村智子氏です。2024年1月18日の第29回党大会後の第1回中央委員会総会で幹部会委員長に選出され、2026年11月現在もその職に就いています。
Q2:志位和夫氏はなぜ委員長を辞めたのですか?
A2:2024年1月の第29回党大会で、23年余り務めた幹部会委員長を退任しました。その後、中央委員会議長に就任しています。政治活動や党内での役職をすべて退いたわけではありません。
Q3:田村智子氏は日本共産党初の女性委員長ですか?
A3:はい。2024年1月18日の就任によって、日本共産党史上初の女性委員長となりました。党創立から102年を経て実現した歴史的な人事です。
Q4:日本共産党の委員長は党員の直接投票で決まりますか?
A4:いいえ。党大会で中央委員会を選出し、その中央委員会が幹部会委員長を選出する仕組みです。
Q5:中央委員会議長と幹部会委員長ではどちらが上ですか?
A5:異なる組織に関係する役職です。中央委員会議長は中央委員会に関する役職で、幹部会委員長は幹部会の中心的な役職です。規約上、議長が委員長より上位の党首であると単純に定められているわけではありません。
2026年11月現在、日本共産党の委員長は田村智子氏です。
2024年1月18日の第29回党大会で、志位和夫氏から委員長職を引き継ぎ、党史上初の女性委員長となりました。
現在の主要な役職を整理すると、田村氏が幹部会委員長、志位氏が中央委員会議長、小池晃氏が書記局長という体制です。
今回の人事を正確に理解するためには、次の3点を押さえておく必要があります。
1. 委員長の交代と党内での引退は別のこと。 志位氏は委員長を退任した後も中央委員会議長として活動しています。
2. 委員長は党大会と中央委員会を通じて選出される。 党員による直接選挙とは異なる仕組みです。
3. 2027年1月の第30回党大会が次の重要な節目。 新中央委員会の選出と、それに続く幹部人事が注目されます。
田村智子氏の委員長就任は、単なる役職の交代ではなく、長期にわたった志位体制からの世代交代を象徴する出来事でした。
今後の日本共産党を見極める際には、委員長の名前だけでなく、中央委員会の人事、書記局の体制、党大会で決まる政策や組織方針を合わせて見ることが大切です。
主な確認資料・公的記録
- 日本共産党「日本共産党規約」「中央委員会の機構と人事(第29回党大会)」
- 日本共産党「第10回中央委員会総会」「田村委員長の結語」(2026年10月)
- 衆議院「田村智子君プロフィール」(2026年4月現在)
- 参議院「第200回国会・田村智子議員の質疑項目」
- 法政大学大原社会問題研究所「共産党、宮本・不破新体制」
- 日本共産党「第30回党大会の招集について」(2026年9月)