ミラ・ジョヴォヴィッチといえば、映画『バイオハザード』シリーズで主人公アリスを演じたハリウッド女優として知られています。2002年の第1作から2016年の『バイオハザード:ザ・ファイナル』まで、約14年間にわたって全6作品の主演を務め、女性アクションスターとして世界的な知名度を確立しました。
シリーズを手掛けたのは、ポール・W・S・アンダーソン監督。2人は映画制作を通じて出会い、2009年に結婚しています。さらに2026年には、ザック・クレッガー監督、オースティン・エイブラムス主演による新作リブート版が日本でも公開されました。こちらはミラ版とは異なる新しい物語です。
【まず結論】ミラ・ジョヴォヴィッチとバイオハザードの関係とは?

ミラ・ジョヴォヴィッチと『バイオハザード』の関係を理解するうえで重要なのは、彼女が単に人気ゲームを映画化した作品に出演した女優ではないという点です。
彼女が演じたアリスは、映画シリーズの物語をつなぐ中心人物です。アンブレラ社による生物兵器の研究、T-ウイルスの流出、ゾンビによる世界的な感染拡大など、作品を通して描かれる出来事の多くがアリスの視点から展開します。
原作ゲームにはジル・バレンタイン、クレア・レッドフィールド、レオン・S・ケネディといった人気キャラクターが登場しますが、アリスは映画のために新しく作られた人物です。
そのため、ミラ版の映画はゲームのストーリーをそのまま映像化した作品ではありません。原作の世界観やクリーチャーを取り入れながら、アリスという新しい主人公を中心に独自の物語を構築しています。
制作回顧記事を掲載した米メディアInverseによれば、ポール・W・S・アンダーソン監督はゲームの世界を尊重しながらも、ゲームを知らない観客が物語に入り込める新しい人物を必要としていました。記憶を失ったアリスは、観客と同じように何も知らない状態から恐怖の世界を体験する存在として設計されています。
この設定こそが、ゲームファンだけでなく一般映画ファンにもシリーズが受け入れられた理由の一つです。
【アリスの正体】ゲームには存在しない映画オリジナル主人公の設定
アリスは『バイオハザード』映画シリーズのために作られたオリジナルキャラクターです。演じているのはもちろんミラ・ジョヴォヴィッチ。第1作から最終作まで、彼女の人生と戦いが物語の軸になっています。
第1作で描かれたアリスの人物像2002年公開の第1作『バイオハザード』では、アリスは記憶を失った状態で洋館に登場します。
彼女が関わるのは、巨大企業アンブレラ社が運営する地下研究施設「ハイブ」。施設内ではT-ウイルスが流出し、研究員たちが感染してゾンビ化しています。施設を管理する人工知能レッドクイーンも、感染拡大を防ぐために施設を封鎖していました。
アリスは特殊部隊とともに施設へ入り、感染者や生物兵器と対峙しながら、自分自身とアンブレラ社の関係を知っていきます。
序盤の彼女は、自分が何者なのかさえ分からない普通の人間として描かれます。しかし物語が進むにつれて、驚異的な身体能力や戦闘能力が明らかになっていきます。
シリーズを通じて変化するアリスの能力続編では、T-ウイルスとの関係が深まることで、アリスの身体能力や特殊な力が大きく変化します。
特に『バイオハザードIII』以降は、銃器や格闘技だけではなく、人間離れした能力を使って敵と戦う姿が目立つようになります。
ただし、作品ごとに能力の状態や設定には変化があります。アンブレラ社による実験、クローン計画、ウイルスとの結びつきなどが物語に組み込まれ、アリス自身も自分の存在意義を問い直していきます。
【ネタバレ注意】『ザ・ファイナル』で明らかになる本当の正体最終作『バイオハザード:ザ・ファイナル』では、アリスの出生に関わる重要な秘密が明らかになります。
彼女はアンブレラ社の創設者ジェームズ・マーカスの娘、アリシア・マーカスを基に作られたクローンでした。アリシアは早老症を患っており、その存在とT-ウイルスの研究がアンブレラ社の歴史に深く関わっています。
つまり、アリスは単なるアンブレラ社の元警備担当者ではなく、企業の創設時から続く研究と陰謀に結びついた存在だったのです。
ポール・W・S・アンダーソン監督は2016年のインタビューで、アリスの本当の正体とアンブレラ社との関係は、シリーズ最終作まで温存していた構想だったと説明しています。第1作で記憶を失った女性として登場した主人公が、6作品を経て自分の起源にたどり着く構成です。
【全6作品一覧】バイオハザード映画の公開順と時系列を完全整理
ミラ・ジョヴォヴィッチがアリスを演じた実写映画は、2002年から2016年までに全6作品が制作されました。
視聴する順番は公開順で問題ありません。この6作品では、公開順と物語の時系列が基本的に一致しています。途中から見始めると人物関係やアンブレラ社の計画が分かりにくくなるため、第1作から順番に見るのがおすすめです。
ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の全6作品| 公開年・順番 | 作品名 | 物語・アリスの役割と監督 |
|---|---|---|
| 第1作・2002年 | バイオハザード | 記憶を失ったアリスがハイブの感染事件に巻き込まれる。監督:ポール・W・S・アンダーソン |
| 第2作・2004年 | バイオハザードII アポカリプス | ラクーンシティ全体に感染が広がる。ジル・バレンタインらゲームの人気キャラクターも登場。監督:アレクサンダー・ウィット |
| 第3作・2007年 | バイオハザードIII | 文明が崩壊した世界が舞台。アリスの能力が大きく進化する。監督:ラッセル・マルケイ |
| 第4作・2010年 | バイオハザードIV アフターライフ | アリスが生存者を探し、クレアやクリス・レッドフィールドと行動をともにする。監督:ポール・W・S・アンダーソン |
| 第5作・2012年 | バイオハザードV リトリビューション | アンブレラ社の巨大施設でアリスが戦う。エイダ・ウォンやレオンも登場。監督:ポール・W・S・アンダーソン |
| 第6作・2016年 | バイオハザード:ザ・ファイナル | アリスがラクーンシティのハイブに戻り、アンブレラ社との最後の決戦に挑む。監督:ポール・W・S・アンダーソン |
作品の公開年と監督、物語の順序はDIRECTV Insiderによる2026年10月のシリーズ整理、および2016年のアンダーソン監督へのインタビューを参考にしています。
第1作『バイオハザード』(2002年)すべての始まりとなった作品です。地下研究施設ハイブで発生した感染事故を中心に、アンブレラ社の秘密やT-ウイルスの恐ろしさが描かれます。
閉鎖された施設、暗い通路、突然襲いかかるゾンビやクリーチャーなど、ゲームのサバイバルホラー要素を映画として再構成した作品です。
第2作『バイオハザードII アポカリプス』(2004年)感染の舞台が研究施設からラクーンシティ全体へと拡大します。
ゲームでおなじみのジル・バレンタインやネメシスも登場し、原作との接点が強くなった作品です。第1作よりも大規模なアクションが増えています。
第3作『バイオハザードIII』(2007年)感染によって世界の文明が崩壊した後の荒廃した世界が舞台です。
砂漠を移動する生存者たちと、アリスを追跡するアンブレラ社の対立が描かれます。シリーズの中でもアリスの特殊能力が際立つ作品です。
第4作『バイオハザードIV アフターライフ』(2010年)アリスが生存者を探すなかで、クレア・レッドフィールドやクリス・レッドフィールドと出会います。
ロサンゼルスの刑務所を舞台にした戦闘や、アンブレラ社の新たな計画が物語を動かします。3D映像を活用したアクションも特徴です。
第5作『バイオハザードV リトリビューション』(2012年)アンブレラ社に捕らえられたアリスが、巨大な実験施設で脱出を目指します。
エイダ・ウォンやレオン・S・ケネディなど、ゲームファンにはおなじみの人物が実写映画に登場する点も見どころです。
第6作『バイオハザード:ザ・ファイナル』(2016年)アリスの物語を締めくくる最終作です。
舞台は第1作の始まりの場所でもあるラクーンシティとハイブ。アンブレラ社の計画、T-ウイルスの起源、アリス自身の正体が明らかになります。
監督は第1作からシリーズに深く関わってきたポール・W・S・アンダーソン。最初の物語に戻ることで、6作品にわたるアリスの戦いに一区切りをつけています。
【出会いと結婚】ミラ・ジョヴォヴィッチとポール・W・S・アンダーソン監督の関係
『バイオハザード』シリーズを語る際に欠かせないのが、ミラ・ジョヴォヴィッチとポール・W・S・アンダーソン監督の関係です。
2人は2002年の第1作の制作を通じて出会いました。その後、交際を始め、2009年に結婚。映画の仕事をきっかけに始まった関係が、長年のパートナーシップへと発展しました。
ミラは最初からアリス役を熱望していた意外に知られていないのが、ミラ自身が原作ゲームのファンだったことです。
Inverseの制作回顧インタビューによると、ミラは弟と一緒にゲームをプレイしており、女性キャラクターが活躍する作品として強い関心を持っていました。
映画化の企画を知ると、彼女は自らオーディションを受けたいと申し出ています。当初は出演だけでなく、映画の制作にも関心を持っていたと振り返っています。
つまり、監督から一方的に指名されたというより、ミラ自身が作品に参加したいという強い意欲を持っていたことが起用につながったのです。
脚本の修正をめぐる議論が2人の関係の始まりに撮影開始前には、アリスの役割をめぐってミラと監督の間で意見の相違もありました。
共演するミシェル・ロドリゲス演じるレインにアクションシーンが多く割り当てられた脚本を読んだミラは、自分の役が当初の想定よりも小さくなっていると感じました。
そこで、ドイツ到着後にアンダーソン監督と話し合い、脚本をページごとに確認。アリスの見せ場を取り戻すために意見を交わしたと、本人が制作回顧インタビューで明かしています。
この話し合いは、単に役柄を調整するだけではなく、2人の関係が始まるきっかけにもなりました。
2009年に結婚、映画制作でも長年協力ミラとアンダーソン監督は2002年の作品制作中に交際を始め、2009年に結婚しました。
People誌の2026年3月のインタビューでも、2人は第1作で出会い、全6作品を一緒に制作したことが紹介されています。
同インタビューでミラは、2人が同じ映画業界にいながら、それぞれ異なる得意分野を持っていることが、仕事と結婚生活の両方で良い関係を保つ理由の一つだと説明しています。
ミラはキャラクターやセリフを重視し、アンダーソン監督は監督としての視点を持つ。互いの専門性を生かす関係が、長期にわたる共同制作を支えてきました。
【評判を検証】ミラ版バイオハザードはなぜ人気を獲得したのか?
ミラ・ジョヴォヴィッチ版『バイオハザード』の評価は、ゲームの忠実な映画化を期待する人と、独立したアクションホラー作品として楽しむ人で異なります。
評価された要点はアクションと主人公の存在感シリーズの大きな魅力は、ミラが演じるアリスの存在感です。
銃撃戦、格闘戦、危険なクリーチャーとの対決など、作品を重ねるごとにアクションの規模が拡大しました。
また、主人公が女性でありながら、物語の中心で戦い続ける構成も特徴です。ミラは身体能力を生かしたアクションを披露し、アリスというキャラクターをシリーズの象徴的な存在に育てました。
2017年に掲載されたInverseの制作回顧記事では、シリーズは米国内の批評評価が必ずしも高かったわけではない一方、海外市場で大きな成功を収めたと分析されています。
ゲームファンからはアリスの設定に賛否一方で、原作ゲームのファンからは批判的な意見もありました。
最大の理由は、アリスがゲームに存在しないオリジナルキャラクターであることです。
ゲームではジル、クレア、レオン、クリスといった人物が物語を支えています。しかしミラ版の実写映画では、彼らよりもアリスの活躍が中心となっています。
ゲームのストーリーを忠実に再現してほしいファンにとっては、映画独自の設定や展開が物足りなく感じられることもありました。
その一方、原作を知らない観客には、アリスという新しい主人公が作品世界への入り口になりました。ゲームの知識を必要とせず、彼女と同じ視点からアンブレラ社の謎を理解できる構成は、映画シリーズ独自の強みです。
旧シリーズとゲーム原作のCG映画は別の系統ここで注意したいのが、実写映画とCGアニメーション映画の違いです。
ミラ版の全6作品は、ゲームの設定を参考にした独自の映画世界を描いています。一方、『バイオハザード ディジェネレーション』『バイオハザード ダムネーション』『バイオハザード ヴェンデッタ』『バイオハザード:デスアイランド』などのCG映画は、ゲーム本編と同じ世界観・時系列に位置づけられています。
ゲームのキャラクターたちの物語を追いたい人と、アリスのアクションを楽しみたい人では、選ぶべき作品が異なります。
【2026年最新】ミラ・ジョヴォヴィッチの現在と新作リブート版の違い
2026年現在、ミラ・ジョヴォヴィッチは50歳。『バイオハザード』シリーズの完結後も俳優として活動を続けています。
2026年のミラは『Protector』に主演ミラの2026年の出演作として注目されるのが、3月6日に公開されたアクション映画『Protector』です。
彼女は元軍人のニッキ役を演じ、誘拐された娘を救うために犯罪組織と対峙する女性を表現しています。主演だけでなく、作品の製作にも参加しました。
People誌の2026年3月のインタビューでは、50歳を迎えたことをきっかけに、自分自身のこれからについて考える時間が増えたと語っています。俳優として演じるだけでなく、製作や編集などにも関わるようになり、創作活動と自分の生活のバランスを見つめ直している様子が紹介されました。
ミラの現在を考えるうえで重要なのは、『バイオハザード』終了後に俳優活動を引退したわけではないという点です。アクション作品を中心に、新たな役柄にも挑戦しています。
2026年新作リブートはザック・クレッガー監督が担当2026年の映画シリーズ最大の話題が、ザック・クレッガー監督による完全新作『バイオハザード』です。
クレッガー監督は『バーバリアン』『WEAPONS/ウェポンズ』などで知られる映画監督。今回の作品では、ミラ版の物語を引き継ぐのではなく、新しいストーリーでゲームの世界を再構築しています。
ソニー・ピクチャーズの公式作品紹介によると、主人公は医療品の配達員ブライアン。演じるのはオースティン・エイブラムスです。
ブライアンは、ある夜の出来事をきっかけに恐ろしい感染事件に巻き込まれ、生き残るためのサバイバルを強いられます。
2026年9月18日に全米公開され、日本では同年10月9日に劇場公開されました。
ミラ版と2026年版の違いを比較両作品は同じ『バイオハザード』というタイトルを使用していますが、主人公もストーリーの方向性も異なります。
- ミラ版:アリスを中心に、アンブレラ社との長期的な戦いを描く全6作品のアクションサーガ。
- 2026年版:ブライアンという一般の配達員を主人公に、感染事件に巻き込まれる一夜のサバイバルを描く新作。
- 制作体制:旧シリーズはポール・W・S・アンダーソンが中心。新作はザック・クレッガーが監督・共同脚本を担当。
- 主演:旧シリーズはミラ・ジョヴォヴィッチ、新作はオースティン・エイブラムス。
2026年版は、旧6作品の続編ではありません。People誌も、アンダーソンとミラが制作した作品群とは別の独立した物語としてリブートされると報じています。
そのため、旧シリーズを最後まで見ていなくても新作から鑑賞できます。
2026年版の評判は?公開後の評価にも注目新作の評価も注目されています。Rotten Tomatoesでは、2026年11月初旬時点で批評家スコア96%、観客スコア90%を記録しています。集計対象のレビュー数や評価は今後変動する可能性があります。
批評家の総評では、ゲームの恐怖や緊張感を映画として再現した点、テンポのよい展開、オースティン・エイブラムスの演技に注目が集まっています。
旧シリーズがアクション色の強い作品だったのに対し、新作はゲームのサバイバルホラーとしての恐怖を前面に出した方向性です。
これは単なるキャスト変更ではなく、映画版『バイオハザード』が再び原作ゲームの恐怖という原点に向き合う試みとも受け取れます。
【よくある質問】ミラ・ジョヴォヴィッチとバイオハザードに関するFAQ
Q1:ミラ・ジョヴォヴィッチはバイオハザード映画に何作品出演していますか?
A1:2002年の第1作から2016年の『バイオハザード:ザ・ファイナル』まで、全6作品にアリス役で主演しています。
Q2:アリスはゲーム版バイオハザードにも登場するキャラクターですか?
A2:いいえ。アリスは実写映画のために作られたオリジナルキャラクターです。ゲームのジル・バレンタインやクレア・レッドフィールドとは異なる存在で、映画独自の物語を担っています。
Q3:2026年の新作バイオハザードにミラ・ジョヴォヴィッチは出演していますか?
A3:2026年版の公式キャストにはミラの名前はなく、オースティン・エイブラムスが主人公ブライアンを演じています。ザック・クレッガー監督による独立したリブート作品で、旧シリーズの続編ではありません。
ミラ・ジョヴォヴィッチは、2002年から2016年までの全6作品でアリスを演じ、『バイオハザード』を代表する存在になりました。
映画オリジナルの主人公であるアリスは、記憶を失った女性として登場し、アンブレラ社との関係や自身の出生の秘密を知りながら、世界を脅かす感染事件と戦い続けます。
また、シリーズの制作を通じて出会ったポール・W・S・アンダーソン監督とは2009年に結婚。公私の両面で長く協力してきたことも、シリーズを語るうえで欠かせない背景です。
【プロの結論】どのバイオハザード映画を見るべきか作品選びでは、何を楽しみたいかによって視聴するシリーズを分けるのがおすすめです。
- ミラのアクションとアリスの物語を楽しみたい人:2002年の第1作から2016年の最終作まで、旧シリーズ全6作品を公開順に視聴。
- ゲームの世界観やレオン、ジル、クレアを中心に楽しみたい人:ゲーム本編と同じ時系列に属するCGアニメ映画を選ぶ。
- 初めて映画版を見る人:2026年のザック・クレッガー監督版から入る方法もある。
特に重要なのは、ミラ版と2026年版を同じ物語の続きとして混同しないことです。旧シリーズはアリスを中心とした独立した6作品の物語であり、新作は新しい主人公と視点から再構築された作品です。
2026年の新作リブートによって、『バイオハザード』映画は新しい段階に入りました。それでも、長年にわたりシリーズを支えたミラ・ジョヴォヴィッチのアリスが、映画版の歴史に残る象徴的な主人公であることに変わりはありません。
旧6作品を順番に見直すと、アリスの変化だけでなく、アンブレラ社の秘密やポール・W・S・アンダーソン監督が最初から構想していた物語のつながりも、より深く理解できます。