東京マラソン2023は、2023年3月5日に開催された第16回大会。男子はエチオピアのデソ・ゲルミサが2時間05分22秒、女子はケニアのローズマリー・ワンジルが2時間16分28秒で優勝した。日本勢では山下一貴が男子総合7位、其田健也が8位、大迫傑が9位に入り、トップ選手が世界の強豪と競り合うハイレベルな大会となった。
2026年11月現在、東京マラソン財団の公式記録や世界陸連(World Athletics)の競技結果を確認すると、当日の速報から公式確定、さらに後年のアンチ・ドーピング裁定による順位変更まで、押さえておきたいポイントがある。特に女子の松田瑞生は、当初の6位から現在の公式順位では5位に変更されている。
【大会の全体像】東京マラソン2023の開催日・参加人数・確定記録

東京マラソン2023は、2023年3月5日(日)に東京都内で開催された。東京都庁をスタートし、水道橋、上野、日本橋、浅草、両国、銀座、田町などを経由して東京駅前・行幸通りにフィニッシュする42.195kmのコースだ。
この大会は、世界各国のトップランナーと一般ランナーが参加する国際的なロードレース。フルマラソンのほか、10.7kmの部門や車いすマラソンなども実施された。大会主催者の発表によれば、4年ぶりに定員規模の約3万8,000人を迎える開催となった。
大会当日の天候は曇り。マラソンのスタート時は気温8.5度、湿度48%で、比較的気温が低く、選手にとって走りやすいコンディションだった。車いすマラソンは気温8.7度、湿度48%で実施されている。
東京マラソン財団が公表した確定データでは、フルマラソンの出走者は38,231人、完走者は36,560人。10.7kmの部門を合わせた大会全体では、出走者38,423人、完走者36,751人となった。
2023年大会の基本データは次のとおり。
- 開催日:2023年3月5日(日)
- フルマラソン距離:42.195km
- フルマラソン出走者:38,231人
- フルマラソン完走者:36,560人
- フルマラソン完走率:95.6%
- 大会全種目の出走者:38,423人
- 大会全種目の完走者:36,751人
これらは東京マラソン財団の過去大会記録と2023年3月16日付の確定プレスリリースに基づく数字だ。大会当日の速報値と、後日公表された確定統計を区別して読むことが大切になる。
【男子結果】デソ・ゲルミサが2時間05分22秒で優勝!上位10人の順位
東京マラソン2023の男子は、エチオピア勢が上位3位を独占する結果となった。
優勝したのはデソ・ゲルミサ。記録は2時間05分22秒だった。2位のモハメド・エサも同じ2時間05分22秒でフィニッシュしており、わずかな差でゲルミサが勝利を手にした。
東京マラソン財団の大会レポートによれば、レースは30km地点でペースメーカーが離れた後、先頭集団が互いに様子をうかがう展開となった。37km付近から一気にペースが上がり、集団は徐々に縮小。残り500mでは4人、最後のコーナーでは3人による激しい争いとなった。
最終的にはゲルミサとエサの一騎打ちとなり、ゲルミサがわずかに前に出て優勝。世界的な強豪が集まるワールドマラソンメジャーズで、ゲルミサにとって初めての優勝となった。
男子の上位10人は以下のとおり。
- デソ・ゲルミサ(エチオピア)2時間05分22秒
- モハメド・エサ(エチオピア)2時間05分22秒
- ツェガエ・ゲタウェウ(エチオピア)2時間05分25秒
- タイタス・キプルト(ケニア)2時間05分32秒
- キャメロン・レビンス(カナダ)2時間05分36秒
- デメ・タドゥ・アバテ(エチオピア)2時間05分38秒
- 山下一貴(日本)2時間05分51秒
- 其田健也(日本)2時間05分59秒
- 大迫傑(日本)2時間06分13秒
- 井上大仁(日本)2時間07分09秒
男子の特徴は、優勝争いだけでなく、日本勢が世界のトップ集団に迫るタイムを記録したことにもある。上位6人が2時間05分台前半でフィニッシュするなか、日本の山下一貴と其田健也も2時間05分台を記録した。
特に山下の2時間05分51秒は日本歴代3位、其田の2時間05分59秒は日本歴代4位に相当する好記録だった。世界の強豪と同じレースで日本人選手2人が2時間5分台に到達したことは、大会を象徴する成果の一つとなった。
男子の順位とレース展開については、東京マラソン財団の公式レポートと世界陸連の競技結果でも確認できる。
【女子結果】ローズマリー・ワンジルが2時間16分28秒で優勝!松田瑞生の順位にも注目
女子マラソンでは、ケニアのローズマリー・ワンジルが2時間16分28秒で優勝した。自身の自己記録を1分32秒更新する走りで、東京マラソン初優勝を飾った。
ワンジルは序盤から先頭集団に入り、ハーフ地点を1時間08分14秒で通過。後半もペースを落とさず、終盤にはエチオピアのツェハイ・ゲメチュを引き離してフィニッシュした。
2時間16分28秒という記録は、当時の女子マラソン世界歴代上位に入る非常に優れたタイムだった。ワンジルは日本との関係も深く、青森山田高校を経て、2022年まで実業団チームのスターツに所属していた。東京マラソンの公式レポートでは、レース後に日本語で記者会見に臨んだことも紹介されている。
女子の結果を確認する際に見落とせないのが、後年の順位訂正だ。
2023年の大会直後に発表された結果では、ゲメチュが2位、アシェテ・ベケレが3位、松田瑞生が6位だった。しかし、2024年10月31日、世界陸連のアスリート・インテグリティー・ユニット(AIU)がゲメチュに対して、競技記録・成績の抹消を含む裁定を公表した。
これを受け、東京マラソン財団は2024年11月19日にゲメチュの東京マラソン2023の成績を取り消し、女子の公式リザルトを訂正した。
そのため、2026年現在の訂正後の女子上位順位は以下のとおりとなる。
- ローズマリー・ワンジル(ケニア)2時間16分28秒
- アシェテ・ベケレ(エチオピア)2時間19分11秒
- ワークネシュ・エデサ(エチオピア)2時間20分13秒
- ベッツィ・サイナ(アメリカ)2時間21分40秒
- 松田瑞生(日本)2時間21分44秒
- 細田あい(日本)2時間22分08秒
- リンジー・フラナガン(アメリカ)2時間26分08秒
- 森田香織(日本)2時間26分31秒
- 阿部有香里(日本)2時間28分20秒
- 田中華絵(日本)2時間29分17秒
松田瑞生は、当初の大会レポートでは総合6位、日本人トップとして紹介された。記録そのものは2時間21分44秒で変わっていないが、ゲメチュの失格によって現在の公式順位は総合5位、日本人トップとなっている。
これは単なる順位表記の違いではない。大会当時のニュース記事を読む場合と、現在の公式記録を参照する場合とで、順位が異なる理由を理解しておく必要がある。
【日本勢の総合順位】山下一貴・其田健也・大迫傑が見せた好記録
東京マラソン2023で特に注目を集めたのが、日本男子選手の活躍だった。
山下一貴、其田健也、大迫傑の3人が世界の強豪と競い、総合7位から9位までに入った。3人の記録は2時間05分51秒、2時間05分59秒、2時間06分13秒。日本勢の上位争いは、最後まで見応えのあるものだった。
主要選手の順位と大会での位置づけを整理すると、次のようになる。
| 部門・選手 | 順位 | 公式記録 | 大会でのポイント |
|---|---|---|---|
| 男子・デソ・ゲルミサ | 1位 | 2時間05分22秒 | 男子優勝。エチオピア勢の先頭。 |
| 男子・モハメド・エサ | 2位 | 2時間05分22秒 | 優勝者と同タイムの接戦。 |
| 男子・山下一貴 | 7位 | 2時間05分51秒 | 日本勢トップ、日本歴代3位。 |
| 男子・其田健也 | 8位 | 2時間05分59秒 | 日本勢2番手、日本歴代4位。 |
| 男子・大迫傑 | 9位 | 2時間06分13秒 | 日本勢3番手、MGC出場権を獲得。 |
| 女子・ローズマリー・ワンジル | 1位 | 2時間16分28秒 | 女子優勝。自己記録を更新。 |
| 女子・松田瑞生 | 5位(訂正後) | 2時間21分44秒 | 当初6位。訂正後の日本人トップ。 |
| 車いす男子・マルセル・フグ | 1位 | 1時間20分57秒 | 大会新記録で2連覇。 |
| 車いす女子・マニュエラ・シャー | 1位 | 1時間36分43秒 | 大会新記録で優勝。 |
山下一貴は、三菱重工所属で大会に出場。日本人トップとなる2時間05分51秒を記録した。40kmを過ぎてから大迫傑を引き離し、最後までペースを維持して総合7位に入った。
其田健也はJR東日本所属。2時間05分59秒で総合8位となり、日本人2番手を確保した。日本歴代4位となる記録を残した一方、本人は順位には満足していない様子を大会後のコメントで示している。自己ベストを更新したことは、次のレースにつながる成果となった。
大迫傑はNike所属で出場し、2時間06分13秒の総合9位。東京2020オリンピック後に一度現役を退いていたが、国内では約1年7カ月ぶりとなるマラソンで復帰を印象づけた。加えて、2024年パリオリンピックの代表選考につながるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権も獲得している。
この3人の成績を比較すると、単に日本人上位というだけでなく、世界トップレベルの高速レースで日本勢がどこまで戦えるかを示した大会だったことがわかる。
また、其田健也の英語表記はKenya Sonota。海外の競技結果では名前の順序や表記が異なる場合があるため、検索時には注意したい。日本陸上競技連盟の選手プロフィールでも、東京マラソン2023の自己ベスト2時間05分59秒が掲載されている。
【車いすマラソン結果】マルセル・フグとマニュエラ・シャーが大会新記録
東京マラソン2023では、車いすマラソンも大きな見どころとなった。男女とも世界トップクラスの選手が優勝し、いずれも大会記録を更新している。
車いす男子:マルセル・フグが1時間20分57秒で2連覇男子はスイスのマルセル・フグが優勝。記録は1時間20分57秒で、大会記録を55秒更新した。
フグは25kmを過ぎた上り坂で並走していた日本の鈴木朋樹を引き離し、その後は独走状態に入った。後半にさらにペースを上げるネガティブスプリットの走りを見せ、大会2連覇を達成した。
2位には鈴木朋樹が1時間24分31秒で入り、3位は渡辺勝の1時間30分32秒。日本勢も上位に食い込んだが、フグの圧倒的なスピードが際立つレースとなった。
車いす女子:マニュエラ・シャーが1時間36分43秒で優勝女子はスイスのマニュエラ・シャーが1時間36分43秒で優勝。大会記録を3分17秒更新する圧巻の走りだった。
シャーはスタート直後から先頭に立ち、最後までリードを守った。東京マラソンでは3大会ぶりの優勝となり、10km地点に設定された大会記録更新スプリットタイムボーナスも達成した。
2位は日本の喜納翼で1時間42分47秒、3位はオーストラリアのマディソン・デロザリオで1時間44分17秒だった。
車いすマラソンの出走者は男子19人、女子6人の合計25人。フグとシャーがともに大会新記録を樹立し、男女それぞれの競技水準の高さを示した大会となった。
【完走率と公式リザルト】95.6%の内訳・速報値から確定記録への変更点
東京マラソン2023の完走率は、フルマラソン全体で95.6%だった。出走した38,231人のうち36,560人がフィニッシュしている。
東京マラソン財団が2023年3月16日に公表した確定統計では、男女別・競技別の内訳も明らかになっている。
- 男子マラソン:出走29,096人、完走27,927人、完走率96.0%
- 女子マラソン:出走9,110人、完走8,609人、完走率94.5%
- 車いす男子:出走19人、完走18人、完走率94.7%
- 車いす女子:出走6人、完走6人、完走率100.0%
- 10.7km全体:出走192人、完走191人、完走率99.5%
ここで注意したいのは、95.6%という数字がフルマラソンの完走率として公表されている点だ。10.7kmの部門は99.5%であり、競技距離や参加カテゴリーによって数値は異なる。
また、フルマラソンの制限時間は7時間。車いすマラソンは2時間10分で、スタート時間や制限時間も異なる。競技別の完走率を比較する場合には、こうした条件も考慮する必要がある。
速報値と確定記録はどう違う?大会当日の2023年3月5日に公開された結果は、公式発表上も速報値として扱われていた。大会終了後に記録の確認・認定が進み、3月13日にはランナーの公式記録検索が開始された。
加えて、3月16日には出走者数、完走者数、完走率などの確定統計が公表されている。つまり、当日速報、個人の公式記録、後日確定した大会統計という段階が存在する。
加えて、女子のゲメチュの成績取り消しが2024年11月に発表されたため、2026年現在の女子順位は大会当日の速報や初期の大会レポートと異なる。
東京マラソン2023の結果を調べる場合は、単に古いニュース記事を読むだけでなく、公式リザルト検索と後年の訂正情報を合わせて確認することが望ましい。
東京マラソン2023公式リザルト検索の方法東京マラソン財団の公式大会結果ページでは、参加者の記録を条件別に検索できる。
検索に利用できる主な項目は以下のとおり。
- 参加種目
- アスリートビブス(ゼッケン番号)
- 氏名
- 年代
- 性別
- 国籍
- 居住都市・都道府県
自分の記録を調べる場合は、ゼッケン番号や氏名を入力すると探しやすい。大会公式ページの案内では、検索条件を何も指定せず検索ボタンを押すことで、2023年大会の全リザルトを表示できるとしている。
なお、公式検索画面の利用時には、対象種目を間違えないことも重要だ。フルマラソン、車いすマラソン、10.7kmなど、カテゴリーごとに記録が分かれているためである。
記録の確認では、速報時点の順位と現在の訂正後順位を混同しないことがポイントになる。
【東京マラソン2023の結果】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:東京マラソン2023の男子優勝者とタイムは?
A1:エチオピアのデソ・ゲルミサが2時間05分22秒で優勝した。2位のモハメド・エサも同タイムで、最後の直線でわずかにゲルミサが先着した。
Q2:東京マラソン2023の女子優勝者と記録は?
A2:ケニアのローズマリー・ワンジルが2時間16分28秒で優勝した。自己記録を1分32秒更新する好記録だった。
Q3:山下一貴・其田健也・大迫傑の順位は?
A3:山下一貴が総合7位で2時間05分51秒、其田健也が8位で2時間05分59秒、大迫傑が9位で2時間06分13秒だった。山下は日本勢トップだった。
Q4:松田瑞生は東京マラソン2023で何位だった?
A4:大会当初の発表では総合6位、日本人トップの2時間21分44秒だった。その後、2位だったツェハイ・ゲメチュの成績がアンチ・ドーピング規則違反によって取り消され、現在の訂正後順位では総合5位となっている。
Q5:東京マラソン2023の車いす部門の優勝者は?
A5:男子はスイスのマルセル・フグが1時間20分57秒、女子は同じくスイスのマニュエラ・シャーが1時間36分43秒で優勝した。両者とも大会新記録を樹立した。
Q6:東京マラソン2023の完走率は何%?
A6:フルマラソンの完走率は95.6%。出走者38,231人のうち36,560人が完走した。10.7kmの部門は99.5%だった。
Q7:東京マラソン2023の公式記録はどこで確認できる?
A7:東京マラソン財団の公式大会結果・ランナー検索ページで確認できる。氏名、アスリートビブス、性別、年代、国籍などから検索でき、検索条件を指定しなければ全リザルトも表示できる。
東京マラソン2023は、男子のデソ・ゲルミサが2時間05分22秒、女子のローズマリー・ワンジルが2時間16分28秒で優勝した大会だった。
日本勢では山下一貴が総合7位の2時間05分51秒、其田健也が8位の2時間05分59秒、大迫傑が9位の2時間06分13秒を記録。女子では松田瑞生が2時間21分44秒でフィニッシュし、現在の訂正後順位で総合5位となっている。
車いす部門でも、マルセル・フグとマニュエラ・シャーが大会新記録を樹立。フルマラソン全体の完走率は95.6%、完走者は36,560人に達した。
2026年に過去の大会結果を振り返る際、特に覚えておきたいのは、大会当日の速報順位と現在の公式確定順位が必ずしも同じではないという点だ。女子の順位訂正はその代表例であり、古い報道と最新の公式記録を比較する際には注意したい。
東京マラソン2023の全体像を正確につかむには、男子・女子のエリート結果、日本人選手の順位、車いす部門の記録、そして確定した完走率をそれぞれ確認することが大切だ。公式リザルト検索を活用すれば、上位選手だけでなく一般ランナーの記録まで確認できる。
世界トップクラスの競争、日本勢の記録更新、車いす競技の大会新記録という複数の見どころが重なった2023年大会は、東京マラソンの競技レベルを振り返るうえでも重要な一戦となった。
主な検証資料: 東京マラソン財団の2023年大会公式記録・大会レポート・完走率確定資料、世界陸連の競技結果、日本陸上競技連盟の選手プロフィール。