龍宝正峰(りゅうほう・まさみね)氏は、TBSテレビの代表取締役社長とTBSホールディングスの代表取締役副社長を兼任するテレビ業界の経営者です。1964年11月1日生まれ、東京都出身。1987年に慶應義塾大学経済学部を卒業してTBSに入社し、営業部門やメディア戦略部門を経験した後、動画配信サービスTVerの代表取締役社長を務めました。2024年6月27日からTBSテレビの社長として経営を担っています。
注目すべきなのは、長年テレビ営業の現場に携わりながら、TVerの立ち上げや事業再編にも関わってきた経歴です。2026年現在のTBSグループは、地上波放送の強化に加え、デジタル配信、コンテンツIPの海外展開、新規事業への投資を進めています。龍宝氏のプロフィール、学歴、TVer社長時代の実績、社長就任の理由、経営方針、今後の展望を時系列で整理します。
【プロフィール】龍宝正峰の読み方・生年月日・学歴は?

龍宝正峰氏の名前は「りゅうほう・まさみね」と読みます。テレビ局の経営者として名前を見かける機会は増えていますが、一般向けの芸能活動をしている人物ではないため、プロフィールを詳しく知らない人も少なくありません。
TBSホールディングスが2024年5月14日に公表した代表取締役の異動・役員人事資料には、生年月日、出身地、最終学歴、入社年月などが記載されています。
龍宝正峰の基本プロフィール- 氏名:龍宝正峰
- 読み方:りゅうほう・まさみね
- 生年月日:1964年11月1日
- 年齢:62歳(2026年11月現在)
- 出身地:東京都
- 最終学歴:慶應義塾大学経済学部卒業
- 大学卒業:1987年3月
- TBS入社:1987年4月
- 主な役職:TBSテレビ代表取締役社長、TBSホールディングス代表取締役副社長
龍宝氏は1987年3月に慶應義塾大学経済学部を卒業しています。同年4月、株式会社東京放送(現在のTBSテレビ)に入社しました。
大学卒業からTBS入社までの期間はわずか1か月です。大学で経済学を学んだ後、テレビ業界に進み、営業、編成、メディア戦略、経営という複数の領域で経験を積んできました。
経済学部出身という学歴だけで経営手腕を判断することはできませんが、約40年にわたる放送業界での実務経験と、デジタル事業の経営経験を組み合わせてきた点が、龍宝氏のキャリアの特徴です。
なお、家族構成や結婚歴などの詳細については、今回参照した会社の公式資料や主要な経営者インタビューでは確認できる情報が限られています。公表された経営上の活動と、個人の私生活は分けて理解する必要があります。
【経歴・年表】1987年のTBS入社から社長就任までの歩み
龍宝正峰氏のキャリアを理解するうえで重要なのは、最初から経営企画やデジタル部門を歩んできたわけではないという点です。
キャリアの出発点はテレビ営業でした。その後、編成やコンテンツ戦略に活動領域を広げ、TVerの事業改革を経験しています。現場の営業とデジタルプラットフォームの両方を理解していることが、現在の経営スタイルにつながっています。
龍宝正峰の主要な経歴一覧| 時期 | 役職・出来事 | 主な意味・実績 |
|---|---|---|
| 1987年3月 | 慶應義塾大学経済学部卒業 | 大学卒業後、TBSへ進む |
| 1987年4月 | 東京放送(現TBSテレビ)入社 | テレビ営業を中心にキャリアを形成 |
| 2013年 | 編成局コンテンツ戦略部門 | TVerの立ち上げにTBS側の担当者として参画 |
| 2016年4月 | メディア戦略室長 | メディア戦略やデジタル分野を担当 |
| 2018年6月 | TBSホールディングス取締役・TBSテレビ取締役 | 経営に参画 |
| 2020年7月 | TVer代表取締役社長 | 新体制のTVerを率いる |
| 2022年6月 | TVer取締役会長(非常勤) | 社長を若生伸子氏に引き継ぐ |
| 2022年6月 | TBSテレビ取締役 | TBSテレビの経営に復帰 |
| 2024年6月27日 | TBSテレビ代表取締役社長 | TBSホールディングス代表取締役副社長も兼任 |
| 2026年 | 両社の代表取締役を兼任 | テレビ事業とグループ経営の両面に関与 |
この経歴は、TBSホールディングスの2024年5月14日付役員人事資料、同社の有価証券報告書、TBSグループの調査情報デジタルに掲載された本人執筆記事などを基に整理しています。
営業畑で約25年間経験を積む龍宝氏はTBS入社後、テレビ営業の現場で約25年間経験を積みました。営業部門では、広告主や広告会社との関係、番組と広告を結び付けるビジネス、放送局の収益構造などを理解する機会があります。
その後、2013年には編成局コンテンツ戦略部門でTVerの立ち上げにTBS側の担当者として参加しました。2016年にはメディア戦略室長となり、2018年にはTBSホールディングスとTBSテレビの取締役に就任しています。
つまり、龍宝氏の経歴は営業からデジタルへ単純に転職したものではありません。テレビコンテンツをどう届け、どう収益化するかという課題に、営業と編成の双方から取り組んできたキャリアです。
【TVer社長時代】龍宝正峰が残した代表的な実績とは?
龍宝氏のキャリアで大きな転換点となったのが、2020年7月の株式会社TVerの新体制発足です。彼は代表取締役社長として、民放各局が協力する動画配信プラットフォームの事業改革を担当しました。
TVerそのものは2015年10月にサービスを開始しています。したがって、龍宝氏がTVerをゼロから単独で創設したという理解は正確ではありません。サービスの立ち上げ段階からTBSの担当者として関わり、2020年の組織再編で経営トップを務めた人物です。
2020年の新体制で進めた3つの改革2022年に公開された本人執筆の「テレビの概念を変える~TVerの挑戦~」では、新体制のスタート時に重視した考え方が紹介されています。
その柱は、次の3つでした。
- ユーザーファースト:放送局側の都合より、視聴者が使いやすいサービスを優先する。
- スピードアップ:複数の放送局間の調整によって意思決定が遅くなる問題を改善する。
- チームワーク:放送局、広告会社、デジタル部門など異なる専門性を持つ人材を結集する。
新体制発足時には、それまで約40人だった運営体制を、放送局や広告会社からの出向者を加えて約70人規模に拡大しました。さらに採用を進め、組織基盤の整備にも取り組みました。
広告収益モデルとリアルタイム配信への挑戦特に重要だったのが、TVerを単なる見逃し配信サービスから、広告収益を生み出すデジタルプラットフォームへ発展させることでした。
龍宝氏の振り返りによると、新体制では視聴データの活用や広告価値の向上を目指し、システム改修を進めました。2020年11月にはTVerアドプラットフォームのトライアルセールスを開始しています。
また、地上波番組の同時配信も重要なテーマでした。当初は2021年ごろの実現を目指していましたが、開発に時間を要し、リアルタイム配信の開始は2022年4月となりました。
これらは、テレビ番組を放送時間に視聴する従来のモデルから、視聴者が好きな時間や端末でコンテンツを楽しめるモデルへの転換を意味します。
2022年6月にTVer社長を退任龍宝氏は2022年6月24日付でTVerの代表取締役社長を退任し、非常勤の取締役会長に就任しました。後任の代表取締役社長は若生伸子氏です。
この人事は、TVerの経営を次の段階へ進めるための体制変更でした。本人も社長退任後にTVerの歩みを振り返り、サービスの成長には視聴データの活用、広告ビジネスの拡大、放送局との協力が欠かせないと説明しています。
その後、龍宝氏はTBSテレビの取締役として復帰し、2024年の社長就任へとつながっていきます。
【社長就任の理由】なぜ龍宝正峰がTBSテレビのトップに選ばれたのか
龍宝氏がTBSテレビの代表取締役社長に就任したのは、2024年6月27日です。同時にTBSホールディングスの代表取締役副社長にも就任しました。
この人事については、TBSホールディングスの2024年5月14日付公式発表と、同年5月15日に開催された決算説明会の質疑応答資料に、重要な背景が示されています。
グループ経営とテレビ事業の役割を分担社長交代の大きな理由の一つは、TBSホールディングスとTBSテレビの経営責任を分けることでした。
それまで両社の社長を兼任していた佐々木卓氏が会長に就任し、TBSホールディングスの代表取締役社長には阿部龍二郎氏、TBSテレビの代表取締役社長には龍宝氏が就任しました。
龍宝氏自身もTBSグループ統合報告書2024の社長メッセージで、両社の所管業務が広範かつ複雑になっていることから、担当を分け、それぞれの業務に注力する体制にしたと説明しています。
TVerでの経験とデジタル分野への理解が評価されたもう一つの重要な理由は、龍宝氏が持つデジタル事業の経営経験です。
2024年5月の決算説明会では、TBS側が新任経営陣の役割について説明しています。龍宝氏については、TVer社長の経験に加え、地上波の編成、DX、コンテンツが長期的に収益を生み出すビジネスモデル、そして「Timeless Value」という考え方を確立させた人物として評価されました。
この説明から読み取れるのは、単にテレビ番組の制作や放送に詳しい人物を社長に選んだのではないということです。コンテンツを制作し、複数のプラットフォームで届け、継続的な収益につなげる仕組みを理解している点が重視されたと考えられます。
前任者・佐々木卓氏の評価2024年5月29日の社長会見に関するスポーツニッポンの報道では、佐々木氏が龍宝氏について、TVerの社長も経験しており、変革の激しいテレビ業界の動きをつかむのにふさわしい人材だと期待を寄せたことが紹介されています。
この発言は、社長就任の背景を理解するうえで重要です。龍宝氏はテレビの既存事業を知るだけでなく、テレビ以外の視聴環境が拡大する過程を、実際にデジタル事業の経営者として経験してきました。
つまり、社長就任の背景には、組織運営の効率化と、放送・配信の両方を理解する経営人材を配置するという二つの狙いがあったのです。
【2026年最新】現在の役職とTBSの経営方針・メディア戦略
2026年現在、龍宝氏はTBSテレビとTBSホールディングスで異なる役職を担っています。この2つを混同しないことが、現在の立場を理解するうえで重要です。
2026年の役職はTBSテレビ社長・TBS HD副社長TBSテレビの公式役員一覧では、2026年6月26日現在、龍宝氏が代表取締役社長として掲載されています。一方、TBSホールディングスの同日現在の役員一覧では、代表取締役副社長です。
なお、TBSホールディングスの代表取締役社長は阿部龍二郎氏です。龍宝氏がTBSホールディングスの社長になったわけではありません。
「テレビを強くする」という経営方針龍宝氏がTBSテレビ社長就任時に掲げた基本的な考え方は、「テレビを強くする」というものです。
統合報告書2024の社長メッセージでは、テレビ広告市場が縮小傾向にあることや、インターネット配信サービスが成長していることを認識したうえで、テレビが持つコンテンツ発信力には、まだ十分に生かされていない価値があると説明しています。
そのため、テレビとインターネットを対立する存在として扱うのではなく、両者の力を組み合わせてコンテンツの価値を高めるという方向性を示しました。
加えて、テレビを強くするために必要なのは、奇抜な経営手法ではなく、コンテンツを生み出すクリエイティブ力を高めることだという考えも示しています。
2026年のTBSグループが進める5つの重点領域2026年5月14日に公表された「中期経営計画2026アップデート」では、コンテンツIPを強化し、EDGE戦略を推進する方針が改めて示されました。
主な取り組みは次のとおりです。
- コンテンツIPの強化:オリジナル作品の企画・制作力を高め、M&Aなども活用してIPを獲得する。
- グローバル展開:海外企業との提携や制作体制の整備を通じて、日本発コンテンツを世界へ届ける。
- デジタル戦略:グループIDの拡大や、顧客とコンテンツをつなぐ仕組みを強化する。
- エクスペリエンス事業:イベントや施設など、コンテンツを体験できる事業を拡大する。
- EduTainment:エンターテインメントと教育を組み合わせた新しい事業を育てる。
同アップデートでは、Legendary Entertainmentとの戦略的パートナーシップや、韓国CJ ENM、U-NEXT HOLDINGSとの合弁会社StudioMonowaの設立なども紹介されています。
これらは龍宝氏個人だけの施策ではなく、阿部社長を含むTBSグループ全体の経営計画です。ただし、テレビ事業を統括する龍宝氏にとっても、コンテンツの制作力と配信力をどう高めるかは重要な経営課題です。
2026年度の業績目標にも注目2026年5月公表の中期経営計画アップデートでは、TBSホールディングスの2025年度連結売上高は4,248億円、営業利益は247億円でした。2026年度の予想は売上高4,400億円、営業利益260億円です。
また、2030年度の目標として売上高5,500億円、営業利益385億円を掲げています。
これらはTBSホールディングス全体の連結数値であり、TBSテレビ単独の業績や龍宝氏個人の成果を示す数字ではありません。しかし、放送事業以外の収益源を育てながらグループ全体の成長を目指す方向性を把握するうえで、重要な指標です。
【人物像・評判】龍宝正峰はどんな経営者なのか?代表的な実績から分析
龍宝氏の人物像を考える際には、本人のインタビューや実際の経営判断が参考になります。一般向けの著名人ではないため、ネット上の漠然とした評判よりも、公開された発言と具体的な事業活動から特徴を読み取るほうが実態に近づけます。
人の意見を尊重し、異なる専門性を組み合わせる姿勢2016年の新Screensのインタビューでは、当時メディア戦略室長だった龍宝氏が、仕事のモットーとして「人の意見を尊重すること」を挙げています。特に若い人たちの意見に耳を傾けることを大事にしていると紹介されました。
この考え方は、TVerの新体制でチームワークを重視したこととも重なります。放送局、広告会社、技術部門、営業部門など、異なる背景を持つ人材を一つの組織にまとめるには、それぞれの専門性や価値観を尊重する姿勢が必要です。
もっとも、2016年のインタビューで示された仕事観が、そのまま現在のすべての経営判断に反映されていると断定することはできません。公開情報から読み取れる人物像の一つとして捉えるのが適切です。
代表的な取り組み:JNN Park!の開設社長就任後の具体的な取り組みとして注目されるのが、JNN系列局の東京支社が入居できるシェアオフィス「JNN Park!」です。
ITmediaビジネスオンラインの2025年6月のインタビューによると、JNN系列28社のうち11社が入居し、同年4月から業務を開始しました。
この施設は単なるオフィスの集約ではありません。TBSテレビが直接投資し、系列局の営業・報道・編成担当者が交流しやすい環境を整えることで、系列全体の連携を強化する狙いがあります。
龍宝氏は同インタビューで、JNNの結束を強め、系列として一体感を持って取り組むことの重要性を説明しています。
この事例からは、デジタル配信だけでなく、全国の系列局が持つ取材力や地域情報を活用することも、龍宝氏が取り組む経営課題の一つだと分かります。
プロの結論:龍宝正峰を評価する3つの視点龍宝氏の経営者としての特徴は、次の3点に整理できます。
第一に、現場経験に基づく経営です。約25年間の営業経験があり、広告主や視聴者にコンテンツを届ける仕組みを理解しています。
第二に、デジタルと放送を結び付ける視点です。TVerの経営を経験し、視聴データ、広告収益、リアルタイム配信など、放送局が直面する課題に取り組んできました。
第三に、組織間の連携を重視する姿勢です。TVerの組織改革やJNN Park!の開設には、異なる組織や専門人材を結び付けるという共通点があります。
今後、龍宝氏の経営を評価するなら、単純なテレビ視聴率だけでなく、コンテンツの制作力、配信による収益、系列局との連携、海外市場での事業成果を合わせて見ることが重要です。
【今後の展望】龍宝正峰がTBSのテレビ事業に与える影響
2026年以降の龍宝氏にとって、大きな課題となるのは、テレビの強みを維持しながら、新しい収益モデルを確立できるかという点です。
テレビとデジタル配信の融合TVer社長時代に経験した配信事業の改革は、現在のTBSテレビ経営にもつながる重要な経験です。
番組を放送して終わりにするのではなく、見逃し配信、同時配信、複数のデバイスでの視聴などを通じて、コンテンツと視聴者の接点を増やすことが求められています。
加えて、視聴データを広告やコンテンツ開発に活用できれば、テレビ番組の価値を放送時間だけで測らない事業モデルにもつながります。
海外市場でのコンテンツIP展開TBSグループの中期経営計画2026では、日本発のコンテンツを海外市場に展開するための投資や協業が進められています。
海外企業とのパートナーシップ、オリジナルIPの開発、VFXやAIなどを活用した制作技術の強化は、その具体例です。
この戦略の成否は、海外市場で継続的に収益を生み出せるコンテンツを育てられるかにかかっています。作品を制作するだけでなく、権利を保有し、複数の媒体や地域で展開できる仕組みを整えることが重要になります。
2028年度に向けた赤坂エンタテインメント・シティ計画もう一つの注目領域は、赤坂エンタテインメント・シティ計画です。TBSグループは2028年度の竣工に向けて計画を推進しています。
テレビ番組や動画配信だけでなく、イベント、舞台、施設などを組み合わせ、コンテンツを実際に体験できる場をつくることが狙いです。
このような事業は、テレビ広告市場だけに依存しない収益構造を築くうえでも意味があります。
ただし、成長投資には制作費や設備費などの負担が伴います。海外展開や新規事業が計画どおりの利益につながるか、投資回収の進捗を継続して確認する必要があります。
龍宝氏の今後の評価は、テレビの制作力を高めるという方針を、配信収益や新しい事業成果にどこまで結び付けられるかによって大きく変わってくるでしょう。
龍宝正峰に関するよくある質問(FAQ)
Q1:龍宝正峰の読み方は何ですか?
A1:りゅうほう・まさみねです。1964年11月1日生まれで、東京都出身です。
Q2:龍宝正峰の学歴は?
A2:1987年3月に慶應義塾大学経済学部を卒業しています。同年4月に東京放送(現在のTBSテレビ)へ入社しました。
Q3:龍宝正峰は現在もTBSテレビの社長ですか?
A3:はい。2026年6月26日現在のTBSテレビ公式役員一覧では、代表取締役社長として掲載されています。
Q4:龍宝正峰はTBSホールディングスの社長でもありますか?
A4:いいえ。TBSテレビの代表取締役社長である一方、TBSホールディングスでは代表取締役副社長です。同社の代表取締役社長は阿部龍二郎氏です。
Q5:龍宝正峰がTVerの社長を務めたのはいつですか?
A5:2020年7月の新体制発足時から2022年6月までです。その後は非常勤の取締役会長に就任し、TBSテレビの経営に戻りました。
Q6:龍宝正峰がTBSテレビの社長に選ばれた理由は何ですか?
A6:TVerの経営経験、地上波の編成、DX、コンテンツの長期的な収益化などに関する知見が評価されました。また、TBSホールディングスとTBSテレビの経営責任を分ける組織再編も背景にあります。
龍宝正峰氏は、1987年のTBS入社以来、テレビ営業、メディア戦略、TVerの経営などを経験してきた人物です。慶應義塾大学経済学部を卒業し、テレビ業界で長年実務に携わった後、2024年6月27日にTBSテレビ代表取締役社長へ就任しました。
2026年現在は、TBSテレビの代表取締役社長とTBSホールディングスの代表取締役副社長を兼任しています。
彼のキャリアを貫いているテーマは、テレビコンテンツの価値をどう高め、どのように視聴者へ届け、収益につなげるかという課題です。TVerでの事業改革はその象徴であり、現在の「テレビを強くする」という経営方針にもつながっています。
今後注目したいのは、地上波の制作力、デジタル配信、海外向けコンテンツIP、JNN系列局との連携という複数の領域を、どこまで一体的な成長につなげられるかです。
龍宝氏を理解するうえでは、単なる社長交代のニュースだけでなく、営業現場から配信事業、そしてテレビ局経営へと続くキャリア全体を見ることが重要です。その歩みは、テレビ業界が放送中心のビジネスから、コンテンツを多様な形で届けるビジネスへ変化していることを象徴しています。
主な参照資料: TBSホールディングスの役員人事発表・有価証券報告書、TBSグループ統合報告書2024、2026年中期経営計画アップデート、TBSグループ「調査情報デジタル」、ITmediaビジネスオンライン、PHP研究所「THE21」、新Screens。