今回の強化試合で注目されたのは、メジャーリーガーを含む主力選手をどの打順に配置するかという点だ。
井端弘和監督は2試合を通じて打線の組み合わせを確認。大谷翔平、鈴木誠也、村上宗隆、吉田正尚らを中心に、岡本和真なども組み込んだ布陣を試した。
3月2日・オリックス戦のスタメン| 打順 | 選手 | 守備位置 |
|---|---|---|
| 1番 | 近藤健介 | 右翼 |
| 2番 | 大谷翔平 | DH |
| 3番 | 鈴木誠也 | 中堅 |
| 4番 | 村上宗隆 | 一塁 |
| 5番 | 吉田正尚 | 左翼 |
| 6番 | 佐藤輝明 | 三塁 |
| 7番 | 牧秀悟 | 二塁 |
| 8番 | 源田壮亮 | 遊撃 |
| 9番 | 坂本誠志郎 | 捕手 |
先発投手は菊池雄星。大谷を2番に置き、鈴木、村上、吉田と続く強力な中軸を形成した。
この日はメジャーリーガーの出場が解禁された試合でもあり、主力選手を含めた攻撃陣の実戦確認という意味合いが強かった。
3月3日・阪神戦のスタメン| 打順 | 選手 | 守備位置 |
|---|---|---|
| 1番 | 大谷翔平 | DH |
| 2番 | 近藤健介 | 右翼 |
| 3番 | 鈴木誠也 | 中堅 |
| 4番 | 村上宗隆 | 一塁 |
| 5番 | 岡本和真 | 三塁 |
| 6番 | 吉田正尚 | 左翼 |
| 7番 | 牧秀悟 | 二塁 |
| 8番 | 源田壮亮 | 遊撃 |
| 9番 | 中村悠平 | 捕手 |
先発投手は髙橋宏斗。前日と比べて大谷が1番に移り、岡本和真が5番三塁でスタメンに入った。捕手も坂本誠志郎から中村悠平に変更されている。
この打順変更は、選手のコンディションだけでなく、異なる打順での攻撃のつながりや守備配置を確認する機会にもなった。
2試合のスタメンから読み取れるポイント特に目を引くのは、大谷翔平の打順変更だ。オリックス戦では2番DH、阪神戦では1番DHで起用された。
また、岡本和真はオリックス戦を欠場し、阪神戦では5番三塁で出場。主力の打順だけでなく、内野のポジションや捕手の組み合わせも確認された。
吉田と鈴木は2試合とも先発出場し、それぞれ本塁打を記録。打順や守備位置の調整と、主力打者の状態確認が並行して進んだ2連戦だった。
【侍ジャパン投手リレー】勝敗投手と継投のポイントを解説
WBCのような短期決戦では、先発投手の能力だけでなく、複数の投手をどの順番で投入するかが勝敗を左右する。
今回の2試合では、侍ジャパンが異なる投手リレーを採用した。NPB公式記録に掲載された日本の継投は次の通りだ。
3月2日:菊池雄星から松本裕樹まで4投手日本の投手リレー
菊池雄星
先発。初回に3点を失ったが、その後は立て直した。
種市篤暉
5回から登板。1失点。
菅野智之
6回から登板。2イニングを無失点。
松本裕樹
8回から登板。1イニングを無失点。
菊池は初回に失点したものの、2回以降は球速も上がり、緩急を使った投球を見せた。井端監督も、登板を重ねるにつれて状態が良くなったと評価している。
菅野も2イニングを無失点に抑え、メジャーでプレーする投手の経験を示した。敗戦の中でも、後続投手が安定した投球を披露したことは収穫だった。
3月3日:髙橋宏斗・金丸夢斗ら6投手日本の投手リレー
髙橋宏斗
先発。2回無安打3奪三振。
金丸夢斗
3回から登板。3イニング1安打無失点。
藤平尚真
6回を無失点。
大勢
7回を無失点。
仲地礼亜
8回に4失点。
根尾昂
9回を三者凡退。セーブを記録。
この試合で特に目立ったのは金丸夢斗の投球だ。追加選出でチームに加わった金丸は、3回から5回までを無失点で投げ切った。
3イニングで被安打1。走者を許した場面では源田壮亮の併殺プレーにも助けられたが、合流から間もない時期に安定した投球を披露したことは大きい。
一方、8回に仲地が4失点した点は、終盤の継投を考えるうえで確認しておきたい部分だ。もっとも、強化試合ではサポートメンバーも登板しており、これだけで本大会の救援陣全体の評価を決めることはできない。
最後を締めた根尾は3人で阪神の攻撃を終わらせた。公式記録上、髙橋宏斗が勝利投手、根尾昂がセーブ投手となっている。
【WBC本大会前の最終調整】2試合から見えた収穫と課題
3月2日と3日の2試合は、単に勝敗を競うだけの試合ではなかった。メジャー組の合流を受け、打線の並び、代打・代走の起用、投手陣の役割分担を確認する重要な実戦だった。
3月3日の阪神戦は、侍ジャパンにとって大会前最後の実戦。ここで得られた情報を整理すると、注目すべき要点は大きく3つある。
1. 吉田正尚と鈴木誠也の長打力吉田はオリックス戦で5階席への本塁打を放ち、鈴木は阪神戦で左中間スタンド上段への先制弾を記録した。
両選手が別々の試合で本塁打を放ったことは、打線の長打力を確認するうえで大きな材料となった。特に鈴木は初回の一発で試合の流れをつくり、翌日の本大会を見据えた準備を進めた。
2. ホームランだけに頼らない得点パターン阪神戦では近藤のタイムリー、周東の走塁、森下翔太の代打タイムリーが得点につながった。
一発で試合を動かす力に加え、犠打、進塁打、盗塁、代打といった複数の攻撃手段を実戦で確認できたことも重要だ。
国際大会では、相手投手の継投によって打撃のタイミングが崩れることもある。そうした状況で、長打以外の得点方法を持っているかどうかは大きな意味を持つ。
3. 投手陣の安定感と終盤のリスク管理オリックス戦では菅野、松本裕が無失点で抑え、阪神戦では髙橋宏斗と金丸が好投した。
ただし、阪神戦の8回に4失点したことは見逃せない。5点のリードが一気に1点差になった展開は、終盤の投手起用や試合状況に応じた継投の難しさを示している。
強化試合の結果を評価するときは、最終スコアだけでなく、誰がどの場面で登板し、どのような役割を担ったかまで確認する必要がある。
WBC本大会の日程と日本の初戦大阪での強化試合を終えた侍ジャパンは、2日間の調整を挟み、3月6日に東京ドームで行われる1次ラウンド初戦に向かった。
2026年WBC・日本代表の大会前後の日程
3月2日(月)19:00
日本対オリックス
3月3日(火)19:00
日本対阪神
3月6日(金)19:00
日本対チャイニーズ・タイペイ
WBC東京プール・1次ラウンド初戦
強化試合は京セラドーム大阪、本大会初戦は東京ドーム。日本代表公式日程に基づく。
強化試合で1勝1敗だったことだけで、本大会での戦いを判断することはできない。重要なのは、短い準備期間で打線と投手陣の組み合わせを確認し、試合の状況に応じた選択肢を増やせたかどうかだ。
【WBC強化試合の速報】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年3月2日の侍ジャパン対オリックス戦の結果は?
A1:日本はオリックスに3-4で敗れた。吉田正尚が5回にソロホームランを放ち、9回にも牧秀悟のタイムリー二塁打で1点差まで迫ったが、追いつけなかった。
Q2:2026年3月3日の日本対阪神戦でホームランを打った選手は?
A2:鈴木誠也だ。1回表2死から阪神の伊藤将司のストレートを捉え、左中間スタンド上段にソロホームランを放った。試合は日本が5-4で勝利した。
Q3:WBC強化試合の勝敗投手とセーブ投手は?
A3:オリックス戦は勝利投手が寺西成騎、敗戦投手が菊池雄星、セーブが椋木蓮。阪神戦は勝利投手が髙橋宏斗、敗戦投手が伊藤将司、セーブが根尾昂だった。
2026年3月2日と3日に京セラドーム大阪で行われた侍ジャパンの強化試合は、オリックスに3-4で敗れ、阪神に5-4で勝利する1勝1敗の結果となった。
オリックス戦では吉田正尚が5階席への特大ホームランを放ち、阪神戦では鈴木誠也が先制本塁打を記録。近藤健介のタイムリーや森下翔太の代打での2点適時打など、打線の多彩な攻撃も確認できた。
投手陣では髙橋宏斗や金丸夢斗の好投が光った一方、終盤に失点する場面もあり、継投には課題が残った。
今回の2連戦で押さえておきたいのは、勝敗だけではなく、主力打者の状態、控え選手の起用、投手リレー、終盤の試合運びという4つの観点だ。
本大会前最後の実戦で得た経験を、どのように国際舞台で生かすか。2026年WBCに向けた侍ジャパンの準備を振り返るうえで、京セラドーム大阪での2試合は重要な意味を持つ強化試合となった。