2026年のメジャーリーグ年俸ランキングでは、フアン・ソト、カイル・タッカー、大谷翔平らが歴史的な大型契約を背景に上位を争っている。ただし、ランキングを見る際には注意が必要だ。契約上の平均年俸と、その年に選手へ支払われる金額、さらに契約金や後払いを考慮した給与評価額は、必ずしも一致しない。
2026年の開幕時点における米大リーグの給与データでは、フアン・ソトが約6188万ドルでトップ。大谷翔平は約2821万ドルで22位となっている。一方、契約の平均年額(AAV)では大谷が7000万ドルで首位だ。山本由伸、鈴木誠也、今永昇太ら日本人選手の順位も含め、MLB年俸ランキングTOP100の注目選手、契約総額、ドル円換算、実際の受取額の違いを整理する。
【2026年最新】メジャー年俸ランキングのトップ選手は誰?

2026年のMLB年俸ランキングを確認するうえで、まず押さえたいのが集計方法だ。ここでは、AP通信が球団関係者や選手側から得た情報を基にまとめた、開幕ロースターおよび負傷者リストに登録された年俸100万ドル以上の519選手のデータを基準にする。
この集計には基本給だけでなく、契約金の按分額や保証された収入が含まれる。加えて、無利息の後払い契約については将来の支払いを現在価値に割り引いている。一般的な契約年俸の単純比較とは異なるため、数字の意味を理解しておきたい。
2026年の上位では、メッツのフアン・ソトが6187万5000ドルでトップに立った。ヤンキースのコディ・ベリンジャーが4250万ドルで続き、ボー・ビシェットとザック・ウィーラーが4200万ドルで並ぶ。
日本でも注目度の高い大谷翔平は22位。給与評価額は2820万6684ドルとなっている。契約上の平均年額7000万ドルとは大きな開きがあるが、これは後払い契約の影響が大きい。
【全米トップ20】MLB年俸ランキングとメジャーリーガー年俸一覧
2026年の給与評価額を基準にした上位選手を紹介する。金額は米ドルで、円換算は2026年11月4日の1ドル=158.25円を基準にした概算だ。
なお、同額の選手は同順位として扱う。以下はAP通信の集計に基づくランキングであり、契約AAV順や基本給のみの順位とは異なる。
| 順位 | 選手 | 所属球団 | 2026年給与評価額 | 円換算目安 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | フアン・ソト | メッツ | $61,875,000 | 約97.9億円 |
| 2位 | コディ・ベリンジャー | ヤンキース | $42,500,000 | 約67.3億円 |
| 3位 | ボー・ビシェット | メッツ | $42,000,000 | 約66.5億円 |
| 3位 | ザック・ウィーラー | フィリーズ | $42,000,000 | 約66.5億円 |
| 5位 | ブラディミール・ゲレーロJr. | ブルージェイズ | $40,214,286 | 約63.6億円 |
| 6位 | アーロン・ジャッジ | ヤンキース | $40,000,000 | 約63.3億円 |
| 7位 | ジェイコブ・デグロム | レンジャーズ | $38,000,000 | 約60.1億円 |
| 8位 | マイク・トラウト | エンゼルス | $37,116,667 | 約58.7億円 |
| 9位 | ゲリット・コール | ヤンキース | $36,000,000 | 約57.0億円 |
| 10位 | アンソニー・レンドン | エンゼルス | $35,265,106 | 約55.8億円 |
| 11位 | ホセ・アルトゥーベ | アストロズ | $33,000,000 | 約52.2億円 |
| 11位 | カイル・タッカー | ドジャース | $33,000,000 | 約52.2億円 |
| 13位 | カルロス・コレア | アストロズ | $32,833,333 | 約52.0億円 |
| 14位 | タイラー・グラスノー | ドジャース | $32,500,000 | 約51.4億円 |
| 15位 | フランシスコ・リンドーア | メッツ | $32,477,639 | 約51.4億円 |
| 16位 | タリク・スクーバル | タイガース | $32,000,000 | 約50.6億円 |
| 17位 | コーリー・シーガー | レンジャーズ | $31,500,000 | 約49.8億円 |
| 18位 | ソニー・グレイ | レッドソックス | $31,000,000 | 約49.1億円 |
| 19位 | コービン・バーンズ | ダイヤモンドバックス | $30,790,069 | 約48.7億円 |
| 20位 | ジャンカルロ・スタントン | ヤンキース | $29,000,000 | 約45.9億円 |
| 21位 | ネイサン・イオバルディ | レンジャーズ | $28,536,643 | 約45.2億円 |
| 22位 | 大谷翔平 | ドジャース | $28,206,684 | 約44.6億円 |
| 52位 | 今永昇太 | カブス | $22,025,000 | 約34.9億円 |
| 61位 | 菊池雄星 | エンゼルス | $21,000,000 | 約33.2億円 |
| 76位 | 鈴木誠也 | カブス | $19,000,000 | 約30.1億円 |
| 80位 | 吉田正尚 | レッドソックス | $18,600,000 | 約29.4億円 |
| 85位 | 今井達也 | アストロズ | $18,000,000 | 約28.5億円 |
| 100位タイ | 村上宗隆 | ホワイトソックス | $16,500,000 | 約26.1億円 |
| 104位 | 山本由伸 | ドジャース | $16,166,667 | 約25.6億円 |
| 126位 | 千賀滉大 | メッツ | $14,000,000 | 約22.2億円 |
| 244位 | 松井裕樹 | パドレス | $5,900,000 | 約9.3億円 |
この一覧で注目したいのは、単に高額契約を結んだ選手が上位に並んでいるわけではない点だ。契約金の配分、後払い、保証された報酬などが順位に影響している。
また、100位は村上宗隆らが同額で並ぶ位置となり、山本由伸は104位。わずかな差でTOP100圏外となったが、契約全体の規模を見れば、山本の存在感は非常に大きい。
【日本人メジャーリーガー年俸ランキング】大谷・山本・鈴木の契約を比較
2026年の日本人メジャーリーガー年俸ランキングでは、大谷翔平が給与評価額約2821万ドルでトップ。続くのは今永昇太、菊池雄星、鈴木誠也、吉田正尚らだ。
一方、契約総額や契約平均年額で見ると順位は大きく変わる。特に山本由伸は12年3億2500万ドルという大型契約を結んでおり、単年の給与評価額だけでは契約の価値を十分に把握できない。
大谷翔平:年俸7000万ドルの歴史的契約大谷翔平は2023年12月、ドジャースと10年総額7億ドルの契約を締結した。平均年額は7000万ドルで、当時のMLB史上最高額となる大型契約だった。
ただし、この契約には総額の大部分を後払いにする特殊な仕組みがある。2024年から2033年までの契約期間中、大谷が受け取る年俸は年間200万ドル。残りの年間6800万ドルは2034年から2043年にかけて受け取る設計だ。
このため、大谷翔平の2026年の年俸を単純に7000万ドルと理解すると、実際の資金の動きを誤解してしまう。
山本由伸:12年3億2500万ドルの大型契約山本由伸は2023年12月にドジャースと12年総額3億2500万ドルで合意した。投手として歴史的な保証総額を持つ契約で、契約には5000万ドルの契約金も含まれる。
単純計算による平均年額は約2708万ドル。日本円では約42.9億円に相当する。2026年のAP集計額は約1617万ドルだが、これは基本給だけを示す数字ではなく、契約金などの按分を含む給与評価額である。
契約の総額と、その年の給与ランキングに表示される数字が異なる代表例といえる。
鈴木誠也:カブスとの5年契約鈴木誠也は2022年にカブスと5年総額8500万ドルの契約を結んだ。契約期間は2026年までで、2026年の基本給は1800万ドル。AP集計では契約金などを含む1900万ドルとなり、全体76位に入っている。
日本人野手として高い評価を受けてきた鈴木は、契約期間の最終年を迎え、次の契約交渉にも関心が集まる立場だ。
今永昇太・菊池雄星・吉田正尚・今井達也今永昇太は2026年にカブスの1年2202万5000ドルのクオリファイング・オファーを受諾。給与評価額でも同額の2202万5000ドルとなり、日本人選手の上位に位置している。
菊池雄星はエンゼルスとの3年契約を背景に2100万ドル、吉田正尚はレッドソックスとの5年9000万ドル契約を背景に1860万ドル、今井達也はアストロズとの契約により1800万ドルの給与評価額となった。
村上宗隆もホワイトソックスで1650万ドルを記録し、開幕時の給与ランキングで100位タイに入った。日本人選手の大型契約は投手だけに限らず、野手にも広がっている。
【契約総額ランキングとAAV比較】ソト・タッカー・大谷は何が違う?
MLB契約総額ランキングと契約平均年額(AAV)は、同じ大型契約でも違った評価を生む。
AAVとは契約総額を契約年数で割った平均年額のこと。選手が実際にその金額を毎年受け取るという意味ではないが、選手の市場価値や球団の長期的な契約負担を比較する際に使われる。
2026年のAAV上位3選手- 1位・大谷翔平:10年7億ドル、AAV7000万ドル。
- 2位・カイル・タッカー:4年2億4000万ドル、AAV6000万ドル。
- 3位・フアン・ソト:15年7億6500万ドル、AAV5100万ドル。
大谷の7000万ドルは、MLBの歴代最高AAVとしても際立つ数字だ。タッカーは2026年にドジャースと4年2億4000万ドルで契約し、平均年額6000万ドルを実現した。ソトは15年という長期契約ながら、総額7億6500万ドルでMLB史上最大級の契約を成立させている。
フアン・ソトの年俸が2026年ランキングで1位になった理由ソトは2024年12月、メッツと15年総額7億6500万ドルの契約を正式に締結した。契約には7500万ドルの契約金が含まれ、トレード拒否条項や5年終了後のオプトアウトも盛り込まれている。
重要なのは、この契約に後払いがないことだ。大谷の契約とは違い、ソトは将来への支払い先送りによる大幅な現在価値の割引を受けない契約構造になっている。
その結果、2026年のAP集計では6187万5000ドルとなり、全選手のトップに立った。これは単純なAAV5100万ドルではなく、契約金の按分などを含む給与評価額である。
カイル・タッカーの年俸は6000万ドルなのかカイル・タッカーは2026年1月、ドジャースと4年総額2億4000万ドルの契約で合意した。年平均額は6000万ドルで、大谷に次ぐ歴史的な水準だ。
契約には6400万ドルの契約金と3000万ドルの後払いが含まれ、2年目と3年目終了後にオプトアウトできる条件も付いている。
一方、2026年のAP集計では3300万ドル。これは契約AAV6000万ドルと一致しない。実際の年ごとの支払いスケジュールや契約金の扱いが異なるためだ。
つまり、タッカーの年俸を紹介する場合には、契約平均年額6000万ドルと2026年の給与評価額3300万ドルを区別する必要がある。
【大谷翔平の後払い契約の仕組み】年俸7000万ドルなのに受取額は200万ドル?
大谷翔平の契約で最も特徴的なのが、総額7億ドルのうち6億8000万ドルを後払いにする仕組みだ。
2024年から2033年までの10年間、大谷が毎年受け取る金額は200万ドル。残る6800万ドルは契約期間終了後の2034年から2043年まで、毎年6800万ドルずつ支払われる。
この仕組みにより、ドジャースは契約期間中に必要となる現金支出を大幅に抑えられる。浮いた資金をほかの選手の獲得やチーム編成に回せるため、球団側にも大きなメリットがある。
後払い契約がAAVに与える影響MLBには競争均衡税(CBT)、いわゆるぜいたく税の制度がある。球団の課税対象となる年俸総額を計算する際には、単純な現金支払い額ではなく、契約の平均年額や後払い金の現在価値などが考慮される。
大谷の契約は表面上のAAVが7000万ドルでも、後払いを現在価値に換算すると、CBT上の年平均負担額は約4600万ドルとなる。FanGraphsの2026年データでは約4608万ドルと算出されている。
これは将来受け取る6800万ドルの価値を、現在の6800万ドルと同じには扱わないためだ。将来のお金は、現在のお金と比較すると金利や時間の価値を考慮する必要がある。
実際の受取額と給与ランキングは別物ここで重要なのが、給与ランキングに表示された金額と、選手の銀行口座にその年に振り込まれる金額は別だという点だ。
大谷の2026年の契約上の現金年俸は200万ドル。一方、APの給与評価額は約2821万ドルとなっている。後払い分を現在価値に換算するなど、集計上の処理が反映されるためだ。
また、選手が実際に自由に使える手取り額は、連邦税、州税、各種控除、代理人への報酬などによって変わる。スポンサー契約や広告収入も別の収入源であり、球団からの年俸とは分けて考えなければならない。
【MLB年俸のドル円換算】実際の受取額を比較するときの注意点
日本の読者にとって、メジャーリーガーの年俸を理解するにはドル円換算も欠かせない。2026年11月4日の為替レートは1ドル約158.25円。円安の影響もあり、数千万ドルの契約は日本円で数十億円から100億円近い規模になる。
- 100万ドル:約1億5825万円
- 1000万ドル:約15億8250万円
- 2000万ドル:約31億6500万円
- 5000万ドル:約79億1250万円
- 7000万ドル:約110億7750万円
例えば、大谷翔平のAAV7000万ドルを円換算すると約110.8億円。ソトのAAV5100万ドルは約80.7億円、タッカーのAAV6000万ドルは約95億円になる。
ただし、この換算額は契約上の平均年額を円に置き換えた目安にすぎない。為替レートは日々変動するため、契約時点と2026年現在では円換算額が異なる場合もある。
歴代最高年俸と歴代最高契約総額は違うメジャーリーグの歴代最高年俸を調べるとき、AAVと契約総額を混同しやすい。
平均年額で見ると、大谷翔平の7000万ドルが歴史的な最高水準。これにカイル・タッカーの6000万ドル、フアン・ソトの5100万ドルが続く。
一方、契約総額ではソトの15年7億6500万ドルが大谷の10年7億ドルを上回る。つまり、契約全体の金額ではソト、年間平均の金額では大谷が上という関係になる。
この違いは契約年数の長さによって生まれる。長期契約は総額が大きくなりやすく、短期契約はAAVが高くなりやすい。選手の評価を考えるなら、総額とAAVの両方を確認するのが適切だ。
【プロの結論】2026年のメジャー年俸ランキングから見える契約市場の変化
2026年のMLB年俸ランキングを分析すると、選手の価値を決める契約市場の構造が大きく変わっていることが分かる。
かつては長期間の実績を積んだベテラン選手が大型契約を獲得する傾向が強かった。しかし、現在は若い段階から高い実績を残した選手に対し、球団が長期間にわたって巨額の資金を投じるケースが増えている。
ソトの15年契約は、長期にわたり主力選手を確保する球団戦略の象徴だ。一方、タッカーの4年契約は、比較的短い期間に高い平均年額を設定する形となった。
大谷の後払い契約は、さらに別の選択肢を示した。選手が報酬の受け取り時期を調整することで、球団の資金運用や戦力補強の自由度を高めるという考え方だ。
ランキングを見る際に重視したい3つの基準- 単年の給与を知りたい場合:基本給や契約金、保証報酬の扱いを確認する。
- 選手の市場価値を比較したい場合:契約総額とAAVを両方確認する。
- 実際に受け取る金額を知りたい場合:支払いスケジュールと後払い契約の有無を確認する。
特に大谷のような後払い契約を結ぶ選手の場合、単純な年俸ランキングだけでは契約の全体像が見えてこない。反対に、ソトのように後払いがない契約では、契約平均額と実際の支払いの関係を比較的理解しやすい。
選手の価値を年俸だけで評価することにも注意が必要だ。出場試合数、攻守の貢献、ポジション、年齢、故障リスク、チームへの影響など、球団が契約を決める要素は多岐にわたる。
【メジャーの年俸ランキング】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のメジャーリーグで最も年俸が高い選手は誰?
A1:契約の平均年額(AAV)では大谷翔平が7000万ドルでトップ。AP通信の2026年給与評価額ランキングではフアン・ソトが6187万5000ドルで1位となっている。集計基準によって順位が変わる。
Q2:大谷翔平の2026年の年俸はいくら?
A2:契約上の平均年額は7000万ドルだが、契約期間中の現金年俸は年間200万ドル。残りの6800万ドルは2034年から2043年まで後払いされる。APの給与評価額は約2821万ドルとなっている。
Q3:フアン・ソトの年俸と契約総額はいくら?
A3:メッツとの契約は15年総額7億6500万ドルで、AAVは5100万ドル。2026年のAP給与評価額は6187万5000ドルで、全選手中1位だ。
Q4:カイル・タッカーの年俸はいくら?
A4:ドジャースとの契約は4年総額2億4000万ドルで、単純計算のAAVは6000万ドル。2026年のAP給与評価額は3300万ドルとなっている。
Q5:日本人メジャーリーガーで年俸が高いのは誰?
A5:2026年のAP給与評価額では大谷翔平が約2821万ドルで日本人トップ。今永昇太が2202万5000ドル、菊池雄星が2100万ドル、鈴木誠也が1900万ドルと続く。
Q6:山本由伸の年俸は約42億円で間違いない?
A6:12年総額3億2500万ドルを契約年数で割ったAAVは約2708万ドルで、2026年11月4日の為替レートなら約42.9億円。ただし2026年のAP給与評価額は約1617万ドルであり、別の指標となる。
2026年のメジャー年俸ランキングでは、AP通信の給与評価額でフアン・ソトが1位、大谷翔平が22位となった。一方、契約の平均年額では大谷が7000万ドルでトップに立ち、カイル・タッカー、ソトが続いている。
日本人選手では大谷翔平を筆頭に、今永昇太、菊池雄星、鈴木誠也、吉田正尚、今井達也、村上宗隆、山本由伸らが存在感を示した。山本のように契約総額と単年給与評価額に差がある選手もおり、ランキングの数字だけでは契約の実態を把握できない。
メジャーリーガーの年俸を正しく比較するなら、①その年の給与評価額、②契約総額、③平均年額(AAV)、④実際の支払いスケジュールという4つの視点が欠かせない。
特に大谷の後払い契約は、選手の報酬と球団の資金運用を両立させる新しい契約モデルとして注目される。2027年以降も大型契約や新たな日本人選手の参入によって順位が変動する可能性があり、年俸ランキングは契約市場の動向を読み解く重要な指標となりそうだ。