山本又一朗は、『太陽を盗んだ男』『あずみ』『クローズZERO』『新宿スワン』『ルパン三世』など、数々の話題作を手掛けてきた日本を代表する映画プロデューサーです。映画製作だけでなく、1993年にトライストーン・エンタテイメントを設立し、小栗旬や綾野剛らの俳優活動を支える芸能プロダクションの経営者としても知られています。
2026年11月現在、山本又一朗はトライストーン・エンタテイメントの代表取締役会長を務めています。加えて、2026年10月には自身が製作を担当した『太陽を盗んだ男』の4Kデジタルリマスター版が劇場公開され、改めてその仕事に注目が集まりました。映画界での原点から現在の経営体制、代表作に込められたプロデューサーとしての手腕まで整理します。
【プロフィール】山本又一朗とは何者?1947年生まれの映画プロデューサーの原点

山本又一朗は、映画の企画・製作から俳優のマネジメントまで幅広く携わってきた人物です。映画監督や脚本家とは異なり、作品を成立させるための企画、資金調達、スタッフや出演者の組み合わせなどを担うプロデューサーとしてキャリアを築きました。
山本又一朗の基本プロフィール- 氏名:山本又一朗
- 生年:1947年
- 出身地:鹿児島県
- 職業:映画プロデューサー、会社経営者
- 設立会社:株式会社トライストーン・エンタテイメント
- 現在の役職:代表取締役会長
- 会社設立:1993年5月
生年と出身地については、2016年のForbes JAPANのインタビュー記事でも紹介されています。同記事では、映画プロデューサーとしての仕事だけでなく、若い頃の経験や仕事に対する考え方も語られています。
漫画業界から映画プロデューサーへの転身山本のキャリアを理解するうえで重要なのが、映画業界に入る前の漫画業界での経験です。
CINEMOREが2026年10月に掲載した映画史の特集によると、山本は20代前半で漫画家・さいとう・たかをのプロダクションに入り、その後、小池一夫とともにスタジオ・シップを設立しました。設立当時、山本は24歳でした。
同社では経営を担いながら、テレビ版『子連れ狼』などのプロデュースにも携わっています。漫画原作を映像作品に展開する仕事を経験したことは、後の映画製作にもつながる重要な土台でした。
その後、29歳で独立。映画製作への進出を目指します。
Forbes JAPANのインタビューでは、漫画作品の海外映画化交渉に携わった際、映画『ゴッドファーザー』などで知られるプロデューサー、アルバート・S・ラディと出会った経験が紹介されています。山本はこの出会いを通して、日本に帰ったら映画をプロデュースすると決意したと振り返っています。
漫画の企画や経営を経験し、海外の映画製作現場にも触れたことが、山本の独自のプロデューススタイルを形成していきました。
【経歴・年表】代表作から見る山本又一朗のキャリアと転換点
山本又一朗の経歴は、大きく分けると漫画関連事業、映画製作、芸能プロダクション経営という3つの段階に整理できます。
特に1979年の『太陽を盗んだ男』と、1993年のトライストーン・エンタテイメント設立は、その後の活動を理解するうえで欠かせない節目です。
| 時期 | 出来事・作品 | キャリア上の意味 |
|---|---|---|
| 1947年 | 鹿児島県生まれ | 基本プロフィール |
| 20代前半 | さいとう・たかをのプロダクションに参加 | 漫画・出版業界で経験を積む |
| 24歳 | 小池一夫とスタジオ・シップを設立 | 経営と映像プロデュースを経験 |
| 1979年 | 『太陽を盗んだ男』『ベルサイユのばら』 | 映画製作の代表的な初期実績 |
| 1993年5月 | トライストーン・エンタテイメント設立 | 映画製作と俳優マネジメントを展開 |
| 2003年 | 『あずみ』 | 漫画原作の大型実写映画を手掛ける |
| 2007年 | 『クローズZERO』 | 人気漫画の映画シリーズを展開 |
| 2014年 | 『ルパン三世』 | 人気漫画・アニメ作品の実写映画化 |
| 2015年 | 『新宿スワン』 | 綾野剛主演の実写映画をプロデュース |
| 2023年6月 | 小栗旬が代表取締役社長に就任 | 山本は代表取締役会長へ |
| 2026年10月 | 『太陽を盗んだ男』4K版公開 | 初期代表作が劇場で再評価される |
この年表から読み取れるのは、山本が一つのジャンルにとどまらず、時代ごとに異なる市場や作品の可能性を探ってきたことです。
1970年代にはオリジナル性の強い映画製作に挑み、2000年代以降は漫画原作や人気コンテンツの実写映画化に力を注ぎました。そして1993年以降は、映画を作るだけでなく、出演する俳優を育てる仕組みも構築していきます。
【代表作一覧】『太陽を盗んだ男』『クローズZERO』『新宿スワン』の功績
山本又一朗の代表作を振り返ると、作品のジャンルや規模が大きく異なることが分かります。共通しているのは、既存の枠組みにとらわれず、映像作品として成立させるための企画力です。
1. 『太陽を盗んだ男』(1979年)山本の映画プロデューサーとしての原点を語る際に欠かせない作品です。
長谷川和彦監督、沢田研二主演、菅原文太共演による1979年公開の作品で、原子力をめぐる大胆な題材と、国家を相手にした異色の犯罪ドラマを描いています。
ここで押さえておきたいのは、スタッフクレジットの役割分担です。作品の公式情報では、製作が山本又一朗、プロデューサーが伊地智啓と記載されています。山本が製作を指揮した作品であり、伊地智もプロデューサーとして参加していました。
山本一人の仕事として単純化するのではなく、複数のプロデューサーやスタッフによって完成した作品として捉えることが正確です。
2. 『あずみ』(2003年)小山ゆうの漫画を原作としたアクション映画です。上戸彩が主人公・あずみを演じ、戦国時代を背景にした激しい戦いと、少女が背負う運命を描きました。
漫画原作を実写映画として成立させるためには、原作の魅力を残しながら、映像ならではの迫力や展開を作る必要があります。山本が漫画業界で培った経験は、こうした作品との相性がよかったと考えられます。
2005年には続編『あずみ2 Death or Love』も公開されました。
3. 『クローズZERO』(2007年)高橋ヒロシの人気漫画『クローズ』の世界観をもとにした実写映画です。三池崇史監督、小栗旬主演という組み合わせで、鈴蘭男子高校を舞台にした若者たちの抗争と成長を描きました。
原作漫画の人気に依存するだけでなく、映画オリジナルの物語を展開した点が特徴です。続編『クローズZERO II』(2009年)にも山本はプロデューサーとして携わっています。
小栗旬の俳優としての存在感を広く印象づけた作品群であり、山本と小栗の長期的な関係を考えるうえでも重要です。
4. 『ルパン三世』(2014年)モンキー・パンチの人気漫画を原作とした実写映画です。小栗旬がルパン三世を演じ、北村龍平が監督を務めました。
長年にわたり多くのファンに親しまれてきたキャラクターを実写化することは、キャスティングや世界観の再現など、さまざまな難題を伴います。
山本のフィルモグラフィーには、この作品もプロデューサーとして記録されています。
5. 『新宿スワン』(2015年)和久井健の漫画を原作とした映画で、監督は園子温、主演は綾野剛です。新宿・歌舞伎町を舞台に、スカウトマンとして生きる白鳥龍彦の奮闘を描きました。
トライストーンの公式作品紹介でも、山本は『クローズZERO』シリーズや『ルパン三世』などを手掛けてきたプロデューサーとして紹介されています。
続編『新宿スワンII』は2017年に公開されました。
『クローズZERO』で培った若手俳優を中心とした映画作りと、『新宿スワン』での原作漫画の実写化は、山本のプロデュース活動を象徴する仕事です。
【人物相関】トライストーン・エンタテイメントと小栗旬・綾野剛の関係
山本又一朗の名前が小栗旬や綾野剛と一緒に検索される理由は、映画製作だけでなく、トライストーン・エンタテイメントの創業者として俳優の育成やマネジメントに深く携わってきたためです。
1993年にトライストーンを設立した理由山本は1993年5月、トライストーン・エンタテイメントを設立しました。
Forbes JAPANの2016年のインタビューでは、理想とする映画づくりを追求するなかで、俳優を育成するプロダクションを設立するという考えに至った経緯を語っています。
映画製作の現場では、作品に適した俳優を探すことが欠かせません。俳優を長期的に育成し、自らの企画にも起用できる環境を整えることは、プロデューサーにとって大きな強みになります。
トライストーンは、映画や舞台の制作に加え、俳優やミュージシャンの育成・マネジメントも手掛ける会社として成長しました。
小栗旬との関係:俳優から会社の社長へ小栗旬はトライストーンを代表する俳優の一人です。『クローズZERO』シリーズや『TAJOMARU』など、山本がプロデュースに関わった映画にも出演してきました。
特に『TAJOMARU』については、2009年の映画.comのインタビューで、中野裕之監督が山本から小栗の舞台を映画にしたいという企画を持ちかけられた経緯を紹介しています。
このエピソードからも、山本が俳優の演技や舞台での表現力に注目し、それを映画企画へ発展させていたことが分かります。
さらに2023年6月8日の株主総会で、小栗旬がトライストーンの代表取締役社長に就任しました。創業者の山本は代表取締役会長となっています。
綾野剛との関係:『クローズZERO II』から『新宿スワン』へ綾野剛も、山本とトライストーンの関係を語るうえで重要な俳優です。
綾野は2009年公開の『クローズZERO II』に出演。その後、山本がプロデュースした『新宿スワン』では主人公の白鳥龍彦を演じました。
2015年の文學界掲載内容を紹介した報道では、山本が綾野を主演に起用する際、作品と俳優双方にとってのリスクを慎重に考えていた経緯が取り上げられています。
単に所属俳優を主演にするという関係ではなく、作品の内容や俳優の成長段階を踏まえてキャスティングを検討していたことがうかがえます。
トライストーンの公式会社概要でも、小栗旬と綾野剛の両名が所属俳優として掲載されています。
【2026年最新】山本又一朗の現在は?会長就任とソニー傘下の最新動向
2026年11月現在、山本又一朗の現在の立場を確認するうえで、最も重要な資料はトライストーン・エンタテイメントの公式会社概要です。
現在は代表取締役会長、小栗旬が代表取締役社長トライストーン公式の会社概要には、次の経営体制が掲載されています。
- 代表取締役会長:山本又一朗
- 代表取締役社長:小栗旬
- 創立年月日:1993年5月
この体制への移行は2023年6月のことです。TBS NEWS DIGも同月12日、小栗の社長就任と山本の会長就任を報じています。
2026年8月1日改定のトライストーン公式プライバシーポリシーでも、山本は代表取締役会長として記載されています。したがって、現在の役職は会長であり、社長ではありません。
2026年10月に明らかになったソニー・ミュージックとの資本関係2026年10月6日配信の女性自身の記事では、トライストーン・エンタテイメントがソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)の傘下に入っていることが報じられました。
この記事によると、山本会長は取材に対し、SMEに自社株の過半数を譲渡しており、子会社として運営する体制は約3年前から始まっていたと説明しています。
また、SME側も同社がトライストーンの株式の過半数を保有していることを認めたと報じられています。
山本が語った経営判断の背景には、会社への愛着と長期的な事業継続への考えがありました。報道では、小栗に俳優業や後輩の育成に集中してもらい、経理などの経営実務を外部の経営基盤によって支える意図も紹介されています。
これは、単なる会社の売却という見方だけでは捉えきれません。創業者が築いた芸能プロダクションを次の世代へ引き継ぎ、資本面で大手企業との連携を進める経営上の転換と見ることができます。
なお、同記事ではSMEとの資本関係について正式な売却発表が行われていない点にも触れています。現時点で確認できるのは、山本本人の取材での説明とSME側の株式保有に関する回答です。
『太陽を盗んだ男』4K版が2026年に劇場公開2026年の山本に関する大きな話題が、映画『太陽を盗んだ男』の4Kデジタルリマスター版です。
1979年に公開された同作は、2026年10月16日から4Kデジタルリマスター版として劇場公開されました。東宝の公式情報によると、公開から47年を経て、オリジナルの映像や音声の再現を目指した修復が行われています。
加えて、10月27日には上映延長と上映劇場の拡大が発表されました。
シネマトゥデイの2026年10月27日付報道によると、全国11館規模で公開された同作は、公開から10日間で興行収入2,500万円を突破。ミニシアターランキングの週末観客動員数で2週連続1位を獲得しました。
同報道では、観客層のデータで40代以下が半数近くを占めたことも紹介されています。1979年当時を知らない世代にも作品が届いている点は注目に値します。
山本が映画製作のキャリア初期に関わった作品が、2026年に再び劇場で支持されていることは、彼の仕事を振り返るうえで象徴的な出来事です。
【プロの結論】山本又一朗が映画界に残した功績とプロデューサーとしての人物像
山本又一朗のキャリアを分析すると、単なるヒット映画の製作者ではなく、作品・俳優・会社という3つの要素を長期的に結びつけてきたプロデューサーであることが分かります。
1. 原作の知名度だけに頼らない企画力『あずみ』『クローズZERO』『新宿スワン』『ルパン三世』には、漫画や既存のキャラクターを映画化するという共通点があります。
ただし、原作の人気があるだけでは映画は成立しません。実写化に適した脚本、監督、キャスト、制作体制を整える必要があります。
山本の実績で興味深いのは、アクション、青春ドラマ、犯罪ドラマ、時代劇など、異なるジャンルの作品に携わってきたことです。特定のジャンルに限定されない企画選択が、長いキャリアを支えてきました。
2. 俳優を育てる仕組みを会社経営に組み込んだトライストーン設立の意義は、芸能事務所を経営したことだけではありません。
映画製作に携わる立場から俳優の育成にも取り組み、俳優の成長と作品への出演機会を結びつける仕組みを築いた点にあります。
小栗旬が俳優として経験を積み、2023年には会社の代表取締役社長に就任したことは、この仕組みの長期的な展開を象徴しています。
綾野剛についても、『クローズZERO II』から『新宿スワン』へと続く作品上の関係を見ると、俳優のキャリア形成と映画企画が密接に関わっていたことが分かります。
3. 創業者から会長へ、経営の継承にも取り組んだ2023年の小栗への社長交代と、2026年に報じられたSMEとの資本関係は、山本の仕事が映画製作だけにとどまらないことを示しています。
芸能事務所は、所属俳優の活動を支えるだけでなく、契約管理、育成、作品への出演交渉、事業継続など、多くの経営課題を抱えます。
創業者がすべてを担い続けるのではなく、俳優出身の後継経営者と大手企業の資本力を活用する方向に進んだことは、芸能プロダクションの事業承継という観点からも興味深い動きです。
山本又一朗について知っておきたい3つの誤解誤解1:現在もトライストーンの社長である。
現在の公式会社概要では、山本は代表取締役会長、小栗旬は代表取締役社長です。2023年6月に経営体制が変わっています。
誤解2:『太陽を盗んだ男』の監督も山本である。
同作の監督は長谷川和彦です。山本は製作としてクレジットされ、プロデューサーには伊地智啓が記載されています。製作と監督、プロデューサーの役割は区別する必要があります。
誤解3:トライストーンは2023年に設立された。
2023年は小栗の社長就任と山本の会長就任の年です。会社の創立は1993年5月であり、2026年には設立から33年目を迎えています。
人物や会社の情報を調べる際は、作品のクレジット、公式会社概要、報道された経営情報を分けて確認することが大切です。
【山本又一朗の現在】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:山本又一朗は2026年現在、何をしている人ですか?
A1:2026年11月現在、トライストーン・エンタテイメントの代表取締役会長です。映画プロデューサーとしての経歴を持ち、同社の経営にも関わっています。
Q2:山本又一朗の代表作には何がありますか?
A2:『太陽を盗んだ男』『ベルサイユのばら』『あずみ』『クローズZERO』『クローズZERO II』『ルパン三世』『新宿スワン』『新宿スワンII』などがあります。
Q3:山本又一朗と小栗旬、綾野剛はどのような関係ですか?
A3:山本はトライストーン・エンタテイメントの創業者であり、両者が所属する芸能プロダクションの経営に長く携わってきました。小栗旬は2023年に同社の代表取締役社長に就任し、綾野剛は同社所属の俳優として映画『新宿スワン』などで活躍しています。
山本又一朗は、1947年に鹿児島県で生まれ、漫画業界での経験を経て映画製作の世界に進出した人物です。1979年の『太陽を盗んだ男』をはじめ、『あずみ』『クローズZERO』『ルパン三世』『新宿スワン』など、多彩な作品に携わってきました。
1993年にはトライストーン・エンタテイメントを設立。小栗旬や綾野剛らが活躍する芸能プロダクションへと成長させ、映画製作と俳優の育成を結びつけてきました。
2026年現在は代表取締役会長として会社に関わり、小栗旬が社長を務めています。さらにSMEとの資本関係や、『太陽を盗んだ男』4K版の再上映など、新たな動きも明らかになりました。
山本又一朗の功績を評価する際に注目したいのは、個々の映画の成功だけではありません。作品を企画する力、俳優の可能性を見極める力、そして人材が長期的に活躍できる会社を作る力です。
1979年の映画製作から2026年の経営体制まで、その歩みを追うと、山本又一朗は日本映画界において、作品を生み出すだけでなく、作品を生み出す人材と環境まで育ててきたプロデューサーだと分かります。
主な根拠資料: トライストーン・エンタテイメント公式会社概要・公式作品情報・プライバシーポリシー、JFDB、CINEMORE、Forbes JAPAN、TBS NEWS DIG、女性自身(ライブドアニュース配信)、東宝公式、シネマトゥデイ。