2026年10月21日(水)、19時キックオフで開催された明治安田J1リーグ第11節。V・ファーレン長崎はホームのPEACE STADIUM Connected by SoftBankにサンフレッチェ広島を迎え、前半2得点、後半2得点の合計4ゴールで勝利した。
4 - 0

2026年10月21日・J1第11節
- 対戦:V・ファーレン長崎 vs サンフレッチェ広島
- 開催時間:19:00キックオフ
- 会場:PEACE STADIUM Connected by SoftBank
- 前半:2-0
- 後半:2-0
- 入場者数:18,688人
Jリーグ公式の試合記録でも、長崎の4-0勝利が確定している。今回の結果は、長崎が広島との過去の対戦で積み重ねてきた連敗を止めたという意味でも大きい。
試合の流れを時系列で整理| 時間 | 出来事 | スコア |
|---|---|---|
| 前半36分 | 翁長聖が先制 | 1-0 |
| 前半45分 | マテウス・ジェズスが追加点 | 2-0 |
| 後半15分 | 保田堅心が途中出場 | 2-0 |
| 後半21分 | 広島のセバスティアン・アレーが退場 | 2-0 |
| 後半28分 | 保田堅心が3点目 | 3-0 |
| 後半45+7分 | 保田堅心が4点目 | 4-0 |
注目すべきなのは、長崎が前半だけで2点のリードを奪っていたことだ。広島の退場は後半66分に相当する時間帯であり、前半の2得点は数的優位になる前に生まれている。
【ゴール詳細】翁長聖・マテウス・ジェズス・保田堅心が決めた4得点
今回の試合で長崎の攻撃を象徴したのが、異なる特徴を持つ3選手による4ゴールだった。
1点目:翁長聖(前半36分)
先制点で試合を動かした翁長聖
アシスト:澤田崇
ペナルティーエリア右側でボールを受けた翁長が、左足でゴール左下にシュート。長崎が先制に成功した。
前半は広島も攻撃の形を作っていたが、先に結果を出したのは長崎だった。
この先制点によって、長崎は守備を軸に試合を進めながら、相手の攻撃に対して落ち着いて対応できる状況を作った。
2点目:マテウス・ジェズス(前半45分)
前半終了間際に決めた追加点
攻撃の起点:ジョナタン・ジュニオール
右サイドからジョナタン・ジュニオールが持ち運んでクロスを供給。広島の荒木隼人がクリアしたボールにマテウス・ジェズスが反応し、ペナルティーエリア中央から左足でゴール左上に決めた。
このゴールが重要だったのは、前半終了直前というタイミングだ。
広島にとっては、1点差でハーフタイムを迎える場合と、2点差で後半に入る場合では、必要な攻撃のリスクが変わる。長崎は相手に修正時間を与える前に追加点を奪い、試合を優位に進めた。
3点目:保田堅心(後半28分・73分)
途中出場から2ゴールを記録
アシスト:マテウス・ジェズス
ジョナタン・ジュニオールのシュートがブロックされた後、マテウス・ジェズスがペナルティーエリア手前からパス。保田が左足でゴール左下に決めた。
保田は後半15分に澤田崇との交代でピッチに入った選手だ。出場から約20分後に結果を出し、長崎のリードを3点に広げた。
特に、マテウス・ジェズスとの連係から生まれたゴールは、途中出場選手が攻撃の質を落とさず、むしろ得点力を高めたことを示している。
4点目:保田堅心(後半45+7分・90+7分)
試合終了間際にダメ押し
アシスト:マテウス・ジェズス
マテウス・ジェズスがペナルティーエリア手前からパス。保田が中央で受け、右足でゴール左下に決めた。
保田はこの試合で2得点。途中出場から試合を決定づける働きを見せた。
90+7分のゴールによって、長崎の4-0という完封勝利が確定。得点者だけでなく、途中交代のタイミングと選手起用も注目された試合だった。
【スタメン・試合スタッツ】両チームの先発と公式データを比較
試合前に発表されたスタメンを見ると、長崎は後藤雅明をゴールキーパーに置き、山口蛍やマテウス・ジェズスを中盤に配置した布陣だった。
一方の広島は大迫敬介、荒木隼人、川辺駿、浅野拓磨らを先発起用。攻守のバランスを意識したメンバー構成だった。
両チームの先発メンバー・関係性一覧出典:サンフレッチェ広島公式試合データ。シュート数などの数値は同ページのチーム別集計によるもの。
スタッツから見える意外な事実今回の試合で興味深いのは、4-0というスコアとシュート数が必ずしも比例していない点だ。
- 長崎のシュート数は10本。
- 広島のシュート数は13本。
- コーナーキックは長崎0本、広島10本。
- 広島は後半66分に退場者を出した。
数字だけを見ると、広島にも攻撃機会はあった。しかし、長崎は限られたチャンスを得点につなげ、広島の攻撃を最後まで無得点に抑えた。
特にコーナーキック10本を与えながら失点しなかった守備面は、長崎の勝利を支えた要素の一つだ。
【勝敗を分けた3つのポイント】なぜ長崎は広島を4-0で破れたのか
1. 広島の攻撃を研究した長崎の守備長崎の高木琢也監督は、試合後に広島への対応について説明している。
基本ベースのところでは広島のスカウティングをしながら対応ができたということが一番大きかった。
高木琢也監督・V・ファーレン長崎公式試合データ掲載コメントより。
このコメントから読み取れるのは、長崎が単に相手のミスを待っていたわけではないということだ。
広島の攻撃パターンを分析し、守備の連係やカバーリングを意識して対応した。相手にボールを持たれる時間があっても、最終局面で簡単に崩れなかったことが完封につながった。
2. 保田堅心の投入が攻撃を活性化後半15分の保田投入は、この試合の大きな転換点だった。
先発の澤田崇に代わって投入された保田は、73分と90+7分に得点。途中出場から2ゴールという結果を残した。
また、2得点の両方でマテウス・ジェズスが得点を演出している。
これは単独の個人技だけでなく、交代選手と先発選手の連係が機能した結果でもある。
3. 広島の退場で試合終盤の構図が変化後半66分、広島のセバスティアン・アレーが退場となった。
これによって広島は10人での戦いを強いられた。直後の73分には保田が3点目を奪い、さらに試合終了間際にも4点目が生まれた。
ただし、ここで注意したいのは、退場だけを4-0の理由にするのは正確ではないということだ。
長崎は退場が起きる前に2点をリードしていた。先制点と追加点を奪った前半の攻撃、そして後半の選手交代が、勝利の土台を作っていたのである。
一方、広島のバルトシュ・ガウル監督は試合後、前半35分間のパフォーマンスや攻撃の組み立て自体は悪くなかったと振り返った。ラストパスやファーストタッチの精度不足が決定機を生かせなかった原因であり、退場判定についても疑問を示している。これは監督自身の試合後の見解として受け止める必要がある。
【過去の対戦成績】長崎は広島への4連敗を止めた
今回の4-0を語るうえで欠かせないのが、両クラブの過去の対戦成績だ。
Jリーグ公式の試合プレビューによると、2026年10月21日の試合前まで、両チームはリーグ戦などで4回対戦しており、すべて広島が勝利していた。
しかも、いずれも広島が2点差以上で勝っていた。
2026年10月21日以前の対戦結果| 開催日 | 大会 | 結果 |
|---|---|---|
| 2018年4月28日 | J1第11節 | 長崎 0-2 広島 |
| 2018年8月11日 | J1第21節 | 広島 2-0 長崎 |
| 2026年2月6日 | J1百年構想リーグ | 長崎 1-3 広島 |
| 2026年4月18日 | J1百年構想リーグ | 広島 2-0 長崎 |
| 2026年10月21日 | 明治安田J1第11節 | 長崎 4-0 広島 |
10月21日の試合前は、長崎から見て4戦0勝4敗だった。
しかし、今回の勝利によって通算成績は次のように変わった。
1
長崎の勝利0
引き分け4
長崎の敗戦
2026年10月21日終了時点の通算5試合。
過去の対戦では広島が優位だったが、今回は長崎が4得点を挙げて初勝利を飾った。
単なる1勝ではなく、過去の対戦で続いていた苦手意識を払拭する意味を持つ結果だった。
【ピースマッチ2026】広島と長崎がPEACE STADIUMで伝えた平和への願い
今回の試合には、通常のリーグ戦とは異なる特別な背景があった。
それが「ピースマッチ」だ。
V・ファーレン長崎は、2026年10月21日のサンフレッチェ広島戦をピースマッチと位置付けた。
長崎と広島は、ともに原爆被害の歴史を持つ都市をホームタウンとするクラブ。両クラブが同じピッチに立つことには、サッカーを通じて平和のメッセージを発信する意味が込められていた。
2026年のピースマッチで実施された主な取り組み平和祈念ユニフォーム
2026年のデザインテーマは「Pray in Layers 重ねる祈り」。
平和祈念像、空と海、折り鶴、鳩、オリーブの葉など、長崎の平和への願いを表すモチーフが盛り込まれた。
平和キャンドル展示
長崎と広島の選手らが平和への願いを込めて絵付けしたキャンドルが展示された。
イレブンボード
9月24日に選手・スタッフ計51名が長崎原爆資料館などで平和学習を実施。その際に寄せ書きしたイレブンボードを試合前に使用し、試合後は長崎原爆資料館で展示する予定と発表されていた。
高校生による署名活動
高校生平和大使らによる「高校生1万人署名活動」も実施予定として告知された。
8月9日の平和祈念マッチとは別の取り組みここで混同しやすいのが、8月9日の「平和祈念マッチ」と10月21日の「ピースマッチ」だ。
V・ファーレン長崎は2026年8月9日のJ1開幕戦、京都サンガF.C.戦でも平和祈念マッチを開催している。
一方、10月21日は被爆地である広島をホームタウンとするサンフレッチェ広島を迎えた特別な一戦だった。
両試合は同じ平和への願いを共有しながら、それぞれ異なる意味を持つ取り組みである。
スタジアムの試合記録
PEACE STADIUM Connected by SoftBank
18,688人
2026年10月21日 入場者数
長崎県長崎市幸町7-1
| 項目 | 記録 |
|---|---|
| 開催日 | 2026年10月21日 |
| キックオフ | 19:00 |
| 入場者数 | 18,688人 |
| 天候 | 曇りのち晴れ |
| 気温 | 20.7℃ |
| 湿度 | 76% |
| 風 | 無風 |
| 芝状態 | 全面良芝 |
| 主審 | 木村博之 |
試合会場は、平和へのメッセージを発信する場所であると同時に、長崎のサッカー文化を支えるホームスタジアムでもある。
4-0という試合結果とともに、平和を考える機会を設けたことも、この試合の大切な側面だった。
【広島対長崎】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年10月21日の広島対長崎の試合結果は?
A1:V・ファーレン長崎がサンフレッチェ広島に4-0で勝利した。前半2点、後半2点の完封勝利だった。
Q2:長崎対広島で得点した選手は誰?
A2:翁長聖が前半36分、マテウス・ジェズスが前半45分、保田堅心が後半28分と後半45+7分に得点した。保田は途中出場から2ゴールを記録している。
Q3:広島対長崎のスタメンは?
A3:長崎は後藤雅明、山口蛍、マテウス・ジェズス、翁長聖らが先発。広島は大迫敬介、荒木隼人、川辺駿、浅野拓磨らが先発した。
Q4:試合会場と観客数は?
A4:長崎市のPEACE STADIUM Connected by SoftBankで開催され、入場者数は18,688人だった。
Q5:ピースマッチ2026とは何?
A5:2026年10月21日の長崎対広島戦を、両クラブの平和への願いを発信する特別な試合として開催したもの。平和祈念ユニフォームやキャンドル展示、イレブンボードなどの取り組みが行われた。
2026年10月21日の広島対長崎は、V・ファーレン長崎がサンフレッチェ広島を4-0で破る結果となった。
試合を振り返るうえで押さえたいのは、次の5点だ。
1. 翁長聖の先制点が長崎に試合の主導権をもたらした。
2. マテウス・ジェズスの追加点で前半を2-0で折り返した。
3. 保田堅心の途中出場からの2ゴールが勝利を決定づけた。
4. 広島の退場によって後半の試合展開が変化した。
5. 長崎は過去4連敗していた広島との対戦で初勝利を挙げた。
プロの視点から特に評価したいのは、長崎がシュート数やコーナーキック数で上回られていたにもかかわらず、4得点を記録して完封した点だ。
ボールを持つ時間や攻撃回数だけでは試合の優劣は決まらない。限られたチャンスを得点につなげる力、相手の攻撃を封じる組織力、交代選手を生かす采配が勝敗を左右する。
そして、この一戦にはピースマッチという特別な意味もあった。広島と長崎という二つの被爆地を代表するクラブが、同じスタジアムで平和への願いを発信したことは、試合のスコアだけでは測れない価値を持つ。
長崎にとっては歴史的な広島戦初勝利、保田堅心にとっては存在感を強く示した2ゴール。2026年10月21日の4-0は、両クラブの対戦史に残る一戦となった。