第52期棋王戦コナミグループ杯は、2026年度の挑戦者決定トーナメントが進行しています。主催する共同通信社の特設情報によると、本戦には32人の棋士が参加。5連覇を狙う藤井聡太棋王への挑戦権を巡り、実力者が競い合っています。
第52期の準決勝進出者2026年11月4日時点の本戦表では、準決勝に進む4人と対戦カードは次のとおりです。
- 青嶋未来七段-石井健太郎七段
- 大石直嗣七段-渡辺明九段
この4人が勝ち上がり組の準決勝を争います。準決勝で敗れた棋士にも敗者復活戦が用意されているため、ここでの敗北が直ちに挑戦権獲得の可能性を失うことを意味するわけではありません。
今期の注目点の一つは、前期挑戦者の増田康宏八段が本戦で青嶋未来七段に敗れたことです。2026年9月3日の対局で青嶋七段が勝利し、増田八段の連続挑戦は実現しませんでした。
第52期で注目したい棋士- 青嶋未来七段: 前期棋王の挑戦者だった増田八段を破り、準決勝へ進出。
- 石井健太郎七段: 伊藤匠二冠らを破り、準決勝に進んだ実力者。
- 大石直嗣七段: 豊島将之九段らとの競争を勝ち抜き、準決勝に進出。
- 渡辺明九段: 過去に棋王を10期獲得した経験を持つ歴代屈指の実績者。
特に渡辺九段は、棋王戦の歴史を語るうえで欠かせない存在です。藤井棋王の現在の連覇記録と、渡辺九段が築いた歴代の実績を比較するうえでも注目されます。
なお、第52期の挑戦者はまだ決まっていません。現時点で藤井棋王との対戦相手を特定することはできず、準決勝、決勝、敗者復活戦、挑戦者決定戦の結果を待つ必要があります。
【第51期棋王戦を振り返る】藤井聡太が増田康宏を3勝2敗で破った激闘

第51期棋王戦の最大の見どころは、藤井聡太棋王と増田康宏八段による五番勝負でした。
2026年2月8日に始まったシリーズは、3月29日の最終第5局までもつれ込みました。藤井棋王は序盤で苦しい展開に追い込まれながらも、終盤に巻き返してタイトルを守りました。
第51期五番勝負の全対局結果日本将棋連盟の公式対局情報と棋王戦中継の記録によると、対局結果は以下のとおりです。
- 第1局・2月8日: 増田八段が勝利。開催地は愛媛県松山市の道後温泉ふなや。
- 第2局・2月21日: 藤井棋王が勝利。石川県金沢市の北國新聞会館で開催。
- 第3局・3月1日: 増田八段が勝利。新潟県新潟市の新潟グランドホテルで開催。
- 第4局・3月15日: 藤井棋王が勝利。栃木県日光市で開催。
- 第5局・3月29日: 藤井棋王が勝利。鳥取県鳥取市の有隣荘で開催。
第3局を終えた時点では増田八段が2勝1敗とリードしていました。藤井棋王は後がない状況から第4局、第5局を連勝し、逆転で防衛を決めています。
最終第5局は77手で決着2026年3月29日の最終局は、先手の藤井棋王が後手の増田八段を相手に、77手で勝利しました。
対局は18時13分に終局。藤井棋王の消費時間は3時間37分、増田八段は3時間52分でした。戦型は一手損角換わりです。
この勝利によって藤井棋王は棋王4連覇を達成しました。
第51期の意味は、単なるタイトル防衛にとどまりません。藤井棋王は次の第52期で5連覇に挑みます。棋王には連続5期保持による永世称号の規定があるため、次の防衛戦は記録面でも大きな意味を持ちます。
増田八段にとっても、タイトル戦で最終局まで持ち込んだ経験は大きな実績です。第51期の挑戦者としての戦いと、第52期での再挑戦への道のりは、棋王戦の厳しさを示しています。
【棋王戦の予選の仕組み】敗者復活戦がある理由とは?
棋王戦がほかのタイトル戦と異なる特徴として知られているのが、独自の敗者復活制度です。
予選から本戦へ進み、さらに挑戦者決定戦を勝ち抜くという流れですが、本戦の準決勝以上では一度負けても挑戦の可能性が残ります。
日本将棋連盟の棋戦概要では、予選通過者とシード棋士が本戦で戦い、ベスト4以上は2敗失格制になると説明されています。
1.予選トーナメント棋王戦には全棋士に加えて、女流棋士やアマ名人も参加対象となっています。
予選はトーナメント形式で行われ、複数の組に分かれて本戦出場者を決定します。第52期では8組の予選が設けられ、それぞれの代表が本戦へ進出しました。
予選の大きな特徴は、シードのない棋士にも本戦進出の機会があることです。
順位戦のクラスや過去の実績だけで挑戦者が決まるわけではなく、予選から勝ち上がった棋士にもタイトル挑戦への道が開かれています。
2.挑戦者決定トーナメント予選通過者とシード棋士が本戦トーナメントで対戦します。
シードには順位戦A級・B級1組の棋士や、前期の挑戦者決定トーナメントで好成績を残した棋士などが含まれます。
第52期でも増田康宏八段、伊藤匠二冠、豊島将之九段、渡辺明九段らが本戦に名を連ねました。
本戦の上位に進出すると、通常の一発勝負とは異なる敗者復活制度が適用されます。
3.敗者復活戦棋王戦を特徴づける制度が、準決勝以上の2敗失格制です。
本戦準決勝や決勝で敗れた棋士は、敗者復活戦に回ることができます。つまり、重要な局面で一度負けても、まだ挑戦権獲得の可能性が残るのです。
ただし、敗者復活戦を勝ち抜くには、もう一度厳しい対局を突破しなければなりません。
この制度によって、本戦の勝者組と敗者組という二つの経路が生まれます。
4.挑戦者決定二番勝負最後は、本戦トーナメントの優勝者と敗者復活戦の優勝者による変則二番勝負です。
ここには棋王戦ならではの大きなルールがあります。
- 本戦優勝者:二番勝負で1勝すれば挑戦権を獲得。
- 敗者復活戦優勝者:二番勝負で2連勝する必要がある。
本戦を勝ち上がった棋士には、敗者復活組よりも有利な条件が与えられています。これは本戦で勝ち続けた実績を評価する仕組みです。
5.棋王との五番勝負挑戦者が決まると、現棋王との五番勝負が始まります。
先に3勝した棋士がタイトルを獲得します。挑戦者が勝てば新棋王となり、現棋王が勝てば防衛です。
タイトル戦は例年2月から3月に行われ、持ち時間は各4時間です。
予選から挑戦者決定までの長い競争を勝ち抜いた棋士が、最後に現棋王と直接対決する構造になっています。
【歴代棋王と主要棋士】藤井聡太・羽生善治・渡辺明の記録を比較
棋王戦は1974年に一般棋戦として発足し、翌1975年に公式タイトル戦へ昇格しました。主催は共同通信社と日本将棋連盟で、現在はコナミグループが特別協賛しています。
50年以上の歴史を持つ棋王戦では、羽生善治九段や渡辺明九段など、長期間にわたりタイトルを保持した棋士がいます。
棋王戦における主要棋士の関係以下は、第51期終了時点のタイトル獲得実績と、第52期の進行状況を整理したものです。
日本将棋連盟の歴代棋王戦成績を整理すると、主要棋士の獲得回数は次のようになります。
- 羽生善治九段:13期
- 渡辺明九段:10期
- 米長邦雄永世棋聖:5期
- 藤井聡太棋王:4期
- 谷川浩司十七世名人:3期
- 久保利明九段:3期
藤井棋王は第51期終了時点で4期連続保持。羽生九段と渡辺九段は、永世棋王の資格を持つ棋士です。
永世棋王とは?永世棋王は、棋王を連続5期保持した棋士に与えられる称号です。
棋王戦では通算獲得数ではなく、連続保持が条件となっています。
藤井棋王は第48期から第51期まで4連覇しているため、第52期でも防衛すれば5連覇となり、永世棋王の資格を獲得します。
つまり、第52期は挑戦者が誰になるかだけでなく、藤井棋王が歴代3人目の永世棋王資格者となるかどうかも大きな見どころです。
【棋王戦の対局日程・最新結果・棋譜】2027年の五番勝負はいつ?
2026年11月4日時点で、第52期は挑戦者決定トーナメントが進行しています。
ここで注意したいのは、第52期が2026年度の棋戦であっても、タイトルを争う五番勝負は翌2027年に行われる見込みという点です。
第52期の今後のスケジュール| 段階 | 状況 |
|---|---|
| 予選 | 終了 |
| 本戦トーナメント | 準決勝進出者が決定 |
| 敗者復活戦 | 今後の対局で進行 |
| 挑戦者決定戦 | 挑戦者未決定 |
| 五番勝負 | 挑戦者決定後に開催 |
第52期の五番勝負については、2026年11月4日時点で具体的な対局日・会場は発表されていません。例年の開催時期は2〜3月のため、2027年の冬から春にかけてのシリーズが見込まれますが、正式な日程とは区別する必要があります。
第51期の対局日程と比較前期の五番勝負は次の日程で行われました。
| 対局 | 日程 | 会場 |
|---|---|---|
| 第1局 | 2026年2月8日 | 道後温泉ふなや |
| 第2局 | 2026年2月21日 | 北國新聞会館 |
| 第3局 | 2026年3月1日 | 新潟グランドホテル |
| 第4局 | 2026年3月15日 | 日光きぬ川スパホテル三日月 |
| 第5局 | 2026年3月29日 | 有隣荘 |
第51期は全国各地を舞台にしたシリーズでした。棋王戦は共同通信社と地方紙21社が主催する棋戦であり、地方でタイトル戦が開催されることも特徴です。
棋王戦の最新結果・速報を確認する方法対局結果を追うなら、次の情報源が役立ちます。
日本将棋連盟の公式棋戦ページ
- 挑戦者決定トーナメント表
- 予選の進行状況
- 五番勝負の勝敗
- 歴代棋王の記録
共同通信社の棋王戦特設サイト
- タイトル戦のニュース
- 対局場の様子
- 前夜祭や大盤解説会の情報
- 棋士のインタビューや写真
棋王戦中継サイト
- 対局中の進行
- 棋譜
- 対局結果
- 中継情報
速報を見るときは、対局中の形勢判断と正式な勝敗を混同しないことも大切です。AIの評価値が優勢を示していても、その時点で勝敗が確定したわけではありません。
棋王戦の棋譜はどこで見られる?棋譜とは、対局で指された一手一手を記録したものです。
棋王戦の棋譜を確認するときは、公式中継サイトや将棋データベースを利用できます。
例えば第51期第5局では、藤井棋王が77手で勝利した一局の棋譜が記録されています。戦型は一手損角換わりでした。
棋譜を見る際は、次の3点に注目すると対局の理解が深まります。
1. 序盤の戦型: 居飛車か振り飛車か、どのような駒組みを選んだか。
2. 中盤の攻防: 駒の交換や仕掛けのタイミングがどう変化したか。
3. 終盤の寄せ: 王手や詰めろへの対応、勝敗を決めた手が何だったか。
単に勝ち負けを確認するだけでなく、棋譜を振り返ることで棋士ごとの戦術や得意な展開が見えてきます。
【プロの結論】棋王戦は敗者復活と永世称号に注目すると面白い
棋王戦を観戦する際に押さえておきたい要点は3つあります。
第一に、敗者復活戦の存在です。
一般的なトーナメントでは、一度負ければその時点で敗退となります。しかし棋王戦では、準決勝以上で敗れた棋士にも挑戦者決定戦へ進む道が残されています。
そのため、準決勝や決勝では勝者だけでなく敗者の次の対局にも注目する必要があります。
第二に、藤井聡太棋王の5連覇への挑戦です。
第51期終了時点で4連覇を達成した藤井棋王は、第52期で永世棋王の資格獲得を目指します。羽生善治九段、渡辺明九段に続く記録を達成できるかは、将棋界全体にとっても注目度の高いテーマです。
第三に、挑戦者候補の多様性です。
第52期には、青嶋未来七段、石井健太郎七段、大石直嗣七段、渡辺明九段が準決勝に進出しています。
実績のあるベテランと、現在の棋界で活躍する棋士が同じ舞台で挑戦権を争う構図は、棋王戦の醍醐味です。
棋王戦を初めて見る人は、まず本戦の準決勝から追うと流れを理解しやすくなります。一方、棋譜を読み込む人は、敗者復活戦での戦術変更や、五番勝負での先手・後手の選択に注目すると、より深い観戦ができます。
【将棋棋王戦に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年現在の棋王は誰ですか?
藤井聡太棋王です。第51期棋王戦で増田康宏八段を3勝2敗で破り、2026年3月29日に4連覇を達成しました。
Q2:第52期棋王戦の挑戦者は誰ですか?
2026年11月4日時点では未決定です。青嶋未来七段、石井健太郎七段、大石直嗣七段、渡辺明九段が準決勝に進出しています。
Q3:棋王戦の五番勝負は何勝すれば優勝ですか?
先に3勝した棋士が棋王になります。最大5局で決着する1日制のタイトル戦です。
Q4:棋王戦の敗者復活戦とは何ですか?
本戦の準決勝以上で敗れた棋士が、再び挑戦権を目指せる制度です。敗者復活戦を勝ち抜いた棋士は、本戦優勝者との変則二番勝負に進みます。
Q5:第52期棋王戦の五番勝負はいつですか?
2026年11月4日時点では具体的な日程・会場は未発表です。例年2〜3月に開催されるため、2027年2〜3月ごろが目安となります。
Q6:歴代で最も多く棋王を獲得した棋士は誰ですか?
羽生善治九段です。通算13期の獲得記録を持っています。次いで渡辺明九段が10期、藤井聡太棋王が4期です(第51期終了時点)。
2026年の棋王戦は、第51期の藤井聡太棋王による4連覇から、第52期の新たな挑戦者争いへと舞台が移っています。
第51期では増田康宏八段との五番勝負を3勝2敗で制した藤井棋王。次の防衛戦では、5連覇と永世棋王の資格獲得が懸かります。
一方、第52期の挑戦者決定トーナメントでは、青嶋未来七段、石井健太郎七段、大石直嗣七段、渡辺明九段が準決勝に進出。敗者復活戦を含めた独特の制度によって、まだ複数の棋士に挑戦権獲得の可能性が残されています。
今後の観戦では、次の3点を確認しましょう。
- 第52期準決勝と敗者復活戦の結果
- 変則二番勝負で決まる挑戦者の名前
- 藤井聡太棋王が5連覇を達成できるか
第52期棋王戦は、次の挑戦者が誰になるかという興味と、藤井棋王が歴史的な記録に到達するかという二つの視点から楽しめるシリーズです。 2027年の五番勝負に向けて、まずは挑戦者決定トーナメントの行方を追いたいところです。