2026年の松尾汐恩は、プロ4年目にして自己最多となる89試合に出場した。日本野球機構(NPB)と横浜DeNAベイスターズの公式選手データによると、打撃成績は次のとおりだ。
2026年シーズン(一軍公式戦)
試合数89

打率.248
安打68
本塁打4
打点19
OPS.653
出塁率
.303
長打率
.350
二塁打
14本
三振・四球
34・20
出典:NPB個人年度別成績、横浜DeNAベイスターズ公式選手データ。2026年シーズン終了時。
2年間の数字を並べると、松尾の成長がより具体的に見えてくる。
| 指標 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|
| 試合数 | 77 | 89 |
| 打席 | 191 | 300 |
| 打数 | 176 | 274 |
| 安打 | 44 | 68 |
| 打率 | .250 | .248 |
| 本塁打 | 4 | 4 |
| 打点 | 18 | 19 |
| 二塁打 | 5 | 14 |
| 出塁率 | .293 | .303 |
| 長打率 | .347 | .350 |
| OPS | .640 | .653 |
最初に注目したいのは、出場試合数が12試合増えたことだ。打席数も191から300に増加し、安打数は44本から68本へと24本伸びた。
打率は.250から.248へわずかに低下したものの、出塁率と長打率はともに上昇。OPSも.640から.653へ改善している。単純に打率だけを比較すると停滞に見えるが、打撃全体では前年を上回る数字を残した。
特に注目すべきは二塁打の増加だ。2025年の5本から2026年は14本となり、長打の種類にも変化が生まれている。ホームラン数こそ4本で変わらないが、外野の間を抜く打球や長打につながる打撃が増えたことは評価できる。
2026年の打撃で残された課題一方、打撃面で改善の余地もある。
本塁打は前年と同じ4本にとどまった。出塁率や長打率が上がったとはいえ、クリーンアップを任されるような長距離打者としては、まだ発展途上だ。
また、得点圏打率は各種成績集計で.203となっている。19打点という数字は前年の18打点を上回ったが、好機で確実に走者を返す能力は、今後の評価を左右するポイントになる。
2026年は「出場機会の増加」と「打撃内容の改善」という2つの前進があった。次の段階では、試合数を増やすだけでなく、勝敗を左右する場面で結果を残せるかが問われる。
【プロフィール・経歴】京都出身の松尾汐恩は大阪桐蔭からドラフト1位へ
松尾汐恩の基本プロフィール
- 生年月日:2004年7月6日
- 年齢:22歳(2026年11月現在)
- 出身地:京都府
- 身長:178cm
- 体重:82kg
- 投打:右投右打
- ポジション:捕手
- 所属:横浜DeNAベイスターズ
- 背番号:5
- ドラフト:2022年1位
松尾は京都府出身。小学生時代から野球を始め、中学では京田辺ボーイズに所属した。投手や遊撃手としてもプレーした経験があり、捕手に限らない高い身体能力を備えていた。
大阪桐蔭高校で頭角を現す松尾の名前が全国的に知られるようになったのは、大阪桐蔭高校での活躍がきっかけだった。
1年秋から控え捕手としてベンチ入りし、2年春から甲子園の舞台を経験。2021年から2022年にかけて春夏の甲子園に4季連続で出場した。
特に大きな実績となったのが、2022年春の選抜高校野球大会での優勝だ。名門校の司令塔としてチームを支え、打撃でも長打力を発揮した。
高校通算38本塁打、甲子園通算5本塁打という実績も報じられている。2022年のU-18ワールドカップでは日本代表にも選ばれ、国際大会を経験した。
当時から評価されていたのは、捕手としての守備力だけではない。強肩、打撃、走力を兼ね備えた選手として、プロ球団の注目を集めていた。
2022年ドラフト1位で横浜DeNAへ2022年10月20日のプロ野球ドラフト会議で、横浜DeNAベイスターズは松尾を1位指名した。
DeNAの高校生捕手1位指名は、1988年の谷繁元信以来34年ぶり。球団が将来の正捕手候補として大きな期待を寄せていたことが分かる。
横浜DeNAのドラフト発表資料でも、松尾は大阪桐蔭高校所属の捕手として1位に記載されている。プロ入り後はファームで経験を積み、段階的に一軍での出場機会を増やしてきた。
松尾汐恩の経歴と関連人物・組織を整理松尾のキャリアを理解するうえでは、所属したチームや代表経験との関係を押さえておきたい。
この経歴から分かるのは、松尾が高校時代から捕手としての経験を積み、プロ入り後も段階的に実戦経験を増やしてきたことだ。特に2026年の日本代表選出は、所属球団以外でも能力を評価されたという意味で、大きな節目になった。
【年俸推移】松尾汐恩は2026年に2300万円へアップ
松尾汐恩の年俸は、プロ入り当初の1100万円から、2026年度には推定2300万円まで上昇した。
日刊スポーツが報じた2025年11月21日の契約更改では、前年から1200万円増となる2300万円で契約した。これはプロ3年目の成績や今後への期待が反映されたものだ。
年度別の推定年俸2,300万円
2026年度・推定年俸
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出典:契約更改報道などを基にした推定値。2026年度の金額は2025年11月の契約更改で決定。
年俸の推移を整理すると、次のようになる。
- 2023年:推定1100万円
- 2024年:推定1100万円
- 2025年:推定1100万円
- 2026年:推定2300万円
プロ入り後3年間は1100万円で推移したが、2025年の77試合出場、打率.250、4本塁打、18打点という成績を受けて大幅増額となった。
注目したいのは、1200万円の増額が単純なホームラン数の増加によるものではない点だ。前年まで一軍での出場機会が限られていた松尾が、77試合に出場して打撃面でも存在感を示したことが評価材料になったと考えられる。
なお、2300万円は2026年シーズンの結果を受けた年俸ではない。2025年11月に翌2026年度分として決まった金額である。2026年シーズンの活躍を反映する2027年度の年俸は、今後の契約更改で決まる。
【捕手としての実力】DeNAでの起用と守備面の評価
松尾を評価するうえで、打撃成績と同じくらい重要なのが捕手としての能力だ。
捕手は打者としての結果だけでなく、投手とのコミュニケーション、配球、捕球、ブロッキング、盗塁阻止など、複数の能力を同時に求められるポジションである。
2026年は捕手として80試合に出場2026年の守備成績集計では、松尾は一軍で捕手として80試合に出場。守備率は.997で、失策は2だった。
2025年の守備率.991と比べても、守備の安定性という面では前進が見られる。捕手としての出場経験が増えたことは、投手陣との連携を深めるうえでも重要だ。
一方、盗塁阻止率は2025年の.333に対し、2026年は集計上.234となっている。捕手としての総合評価を高めるためには、走者への対応や送球精度、投手との共同作業をさらに磨く必要がある。
正捕手争いで問われるものDeNAには経験豊富な戸柱恭孝ら複数の捕手が在籍している。松尾は若手という立場から、ベテランの経験を吸収しながら自身の出場機会を広げてきた。
2026年1月の日刊スポーツの報道では、松尾は春季キャンプを前に正捕手争いへの意欲を示していた。戸柱のもとで自主トレーニングを続け、投手陣や首脳陣からの信頼を得ることを課題としていた。
捕手の評価は、守備率だけでは決まらない。投手の持ち味を引き出す配球、試合展開を読む判断力、失点を防ぐ状況対応力なども重要になる。
松尾にとって今後の焦点は、打てる捕手という持ち味を維持しながら、投手陣から「この選手とバッテリーを組みたい」と思われる存在になれるかどうかだ。
【背番号5・応援歌】松尾汐恩の球場での注目ポイント
5
松尾汐恩の背番号
横浜DeNAベイスターズ・捕手
松尾の背番号は5。球団公式選手名鑑でも、背番号5の捕手として登録されている。
選手を応援するファンにとって、背番号は選手を象徴する大切な要素だ。松尾が一軍での出場を増やすにつれ、背番号5を掲げるファンにとっても応援の機会が増えている。
松尾汐恩の応援歌横浜DeNAベイスターズの公式選手ページには、松尾の応援歌も掲載されている。
松尾汐恩 応援歌覚悟を決めて振りぬけ
球団公式選手ページ掲載の歌詞冒頭
応援歌には、打席に立つ選手への期待や、勝負に挑む姿勢を後押しする意味合いがある。
松尾の場合は、捕手としての責任を背負いながら打撃でも結果を残すという役割がある。背番号5と応援歌を覚えておけば、横浜スタジアムでの観戦もさらに楽しめるはずだ。
【現在の評価と将来性】松尾汐恩はDeNAの正捕手になれるのか
2026年の松尾は、出場数、安打数、打点でキャリアハイを記録した。加えて、10月7日には11月開催の「ラグザス アジアプロ野球チャンピオンシップ2026」に出場する侍ジャパンのメンバーにも選出されている。
これは松尾にとってプロ入り後初めての日本代表選出だ。横浜DeNAの公式発表でも本人の代表入りが告知され、球団内だけでなく、若手捕手としての成長が広く評価される機会となった。
現在の評価を3つの視点から分析1. 打撃力:出場機会の増加に対応できる力
2026年は68安打を放ち、二塁打も14本に増加した。打率こそ前年とほぼ同水準だが、OPSは改善している。
捕手として出場しながら一定の打撃成績を残せることは大きな強みだ。今後は本塁打数の増加と得点圏での勝負強さが課題になる。
2. 守備力:安定性と盗塁阻止能力の両立
捕手として80試合に出場し、守備率.997を記録した点は評価できる。試合経験を積むことで、投手との意思疎通や状況判断にも磨きがかかる。
ただし、盗塁阻止率の改善は必要だ。守備率の数字だけでは捕手としての総合的な能力を判断できないため、走者への対応や投手を含めた守備全体の質にも注目したい。
3. 将来性:日本代表選出が示す期待
2026年の侍ジャパン選出は、松尾のキャリアにとって大きな転機になる可能性がある。異なる球団の投手や捕手と交流し、普段とは異なる環境で経験を積めるからだ。
特に、国際大会では対戦相手の特徴を把握し、限られた時間で投手と意思疎通する能力が求められる。こうした経験は、DeNAで正捕手を目指すうえでもプラスになる。
【プロの結論】松尾汐恩を評価するときに見るべき3つの数字松尾の2026年を評価する際、単純に打率.248という数字だけを見てはいけない。
プロの捕手としての成長を判断するなら、次の3つの観点が重要になる。
- 出場機会:89試合出場という実績を継続し、年間を通じてチームの戦力になれるか。
- 打撃の質:OPS.653からさらに数字を伸ばし、長打と得点圏での打撃を改善できるか。
- 捕手としての信頼:守備率.997を維持しながら、盗塁阻止や投手との連携を向上できるか。
この3点を同時に伸ばせれば、松尾は単なる打撃型の若手捕手ではなく、攻守両面で試合を任せられる正捕手へ近づく。
22歳という年齢を考えれば、今後の伸びしろは十分にある。2026年は一軍での経験を増やしたシーズンであり、次のシーズンはその経験を安定した結果に変えられるかが勝負になる。
松尾汐恩に関するよくある質問(FAQ)
Q1:松尾汐恩の2026年最新成績は?
A1:2026年の一軍公式戦で89試合に出場し、打率.248、68安打、4本塁打、19打点を記録した。出塁率は.303、OPSは.653。2025年より出場機会と安打数が増加している。
Q2:松尾汐恩の年俸はいくら?
A2:2026年度の推定年俸は2300万円。2025年11月21日の契約更改で、前年から1200万円増となった。2027年度の年俸は今後の契約更改で決まる。
Q3:松尾汐恩は大阪桐蔭出身でドラフト何位?
A3:大阪桐蔭高校出身で、2022年のプロ野球ドラフト会議において横浜DeNAベイスターズから1位指名を受けた。2022年春の選抜高校野球大会で優勝し、U-18日本代表にも選出されている。
松尾汐恩は、京都府出身、大阪桐蔭高校を経て2022年ドラフト1位で横浜DeNAベイスターズに入団した若手捕手だ。
2026年は89試合に出場し、打率.248、68安打、4本塁打、19打点を記録。2025年と比較して安打数や出場機会を増やし、OPSも改善した。年俸も2026年度には推定2300万円となり、プロ入り後の成長が評価されている。
一方で、打率の上積み、長打力、得点圏での勝負強さ、盗塁阻止能力には改善の余地がある。正捕手として定着するには、打撃だけでなく、投手陣からの信頼を確立することが欠かせない。
2026年10月には侍ジャパンにも初選出された。大阪桐蔭時代から評価されてきた攻守走の能力を、プロの舞台でどこまで完成させられるか。
松尾汐恩の本当の勝負は、89試合出場を一度きりの実績で終わらせず、正捕手として継続的にチームを支えられる選手へ成長できるかにある。2027年以降、その進化が横浜DeNAのチーム力にも大きな影響を与えそうだ。
主な情報源:日本野球機構(NPB)個人年度別成績、横浜DeNAベイスターズ公式選手名鑑・ドラフト発表・侍ジャパン選出発表、大阪桐蔭中学校高等学校、野球日本代表公式プロフィール、日刊スポーツ、週刊ベースボールONLINE、1.02。